140話目
「・・・いけるのか?」
「任せてください!」
そう言って胸を張るマリ。
・・・顔が艶やかになっているのは・・・
触れないからな・・・
そこに触れたら負けなような気がする・・・
「それじゃあ、行く人は・・・。」
そう言って、俺たちに視線を向けてくるので、
「当然俺は行く。」
俺はうなづく。
「俺も行くぞ。」
「俺もだ!!」
「・・・。」
どうやら3バカも行くらしい。
そうなると・・・
「よし行ってこい!俺はここで皆の無事を祈願しておくからな!
任せておいてくれ!今から教会に・・・。」
そう言ってどこかへと立ち去ろうとするバリティッシュ男爵様に対して、
無数の闇の手が伸びたと思ったら、ガッチリと捕獲するのであった!
「どうやら皆さんやる気満々ですね!
任せてください!6人ぐらいなら全然平気ですからね!」
親指を立ててグゥポーズをするマリ。
「いーやーだー!!俺は行かない!絶対に行きたくない!!」
・・・無駄な抵抗をするバリティッシュ男爵様を完全に無視して、
一切魔法をほどこうとはしない。
・・・いつ闇の手を発動させたんだ?
というか、今はバリティッシュ男爵様だけだが、
俺らが逃げようとしても同じように使っていたのではないか?
そんな俺の目に一つの手がするするとマリの足元へと戻っていくのを
見逃すことはなかった!
それはカンナさんの太もも部分からスルスルと動き出して、
マリの自分の影へと戻っていった・・・
これですべてわかった・・・
いつ闇の手を発動させいていたのかが・・・
そしてなんの目的で発動させていたのか・・・
俺・・・
こいつとはどう頑張っても付き合えない気がする・・・
「さてと、それでは魔法を発動させますか。」
そう言って、魔法の詠唱を始めだすマリに、
「わ、私も・・・い、行きます。」
「またイキたいのですか?」
嬉しそうな顔をしてマリからまた一本の闇の手が伸びると、
「ち、違います!!私もシンガーに行くということです!!
け、決して快楽におぼれたいと言ったのではないんです!!
・・・いや、まあ・・・これが終われば・・・吝かではないのですが・・・。」
・・・本当にオチてる・・・
ちょっと勝ち誇ったような顔するマリ・・・
「まあ、一人追加くらいなら大丈夫ですよ。
それでは私を含めて7人は魔法で行きます。
他の方々は後ほど船で着てください。」
そう言い終わると魔法の詠唱に入るマリ。
俺と3バカは覚悟を決める顔をして・・・
「いやだぁ~!!絶対に嫌だぁ~!!」
・・・バリティッシュ男爵様は・・・
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」
カンナさんはこんな状態で連れて行って大丈夫なのだろうか?
というか、こんなカンナさんを連れて行くと俺たちに毒なのだが・・・
男性陣が真っすぐ立てないし・・・
「・・・魔法がもうすぐ発動しますので、
私の傍に皆さん近づいてください。」
マリの言葉に俺たちは近づいていく。
・・・一人は無理やり闇の手に引きずられているけど・・・
みんなが周りに来たのを確認してから、
「それでは行きますよ!いいですね!!」
その言葉と同時にマリの足元から影が広がっていくとの同時に、
俺たちはその影の中へと沈んでいくのである!!
「・・・こ、これ・・・大丈夫だよな?」
ずぶずぶと地面に沈んでいく気持ちが悪い状況に思わずマリに尋ねたのだが、
「・・・たぶん・・・。」
「え!?」
「いやぁ~、私も知識としてはあったのですが・・・
一度も使ったことがないので!!
あははは!失敗したごめんなさい!」
そういいって笑いながら頭をかくマリ!!
おいおい!!
今更何を言っているんだよ!?
俺が何かを言葉に使用としたころには、すでに体も沈んできており、
気がつけば顔もその影の中へと沈むのであった・・・
なぜか俺は走馬灯のように記憶がよみがえっていた・・・
え?
俺死ぬの!?
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




