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13話目

「森の中へと入ると・・・さすがに足跡は見えなくなるな・・・。」


「問題ございません。私の目にはしっかり見えてますので。」


「本当か!?なら、頼む。」


そう言いながら、私の体を自分の前方に持ってくる領主・・・


間違いなく私を盾にするつもりのようだ・・・


ゴブリン達・・・


後ろから襲ってきたりしてくれないかな?


それで死にそうになってくれたらいいのに・・・


棍棒で頭を殴ってもらい、記憶喪失になってもらう・・・


うん!それがベストですね!!


次点は・・・


手足の骨折でしょうかね?


このバカなら怪我を理由に絶対に外に出ようとしませんからね!

村人たちにとって数ヶ月は幸せな時間を過ごせるでしょう。

もちろん私もとりあえず餌を与えておけばいいので、楽ですし!!


どうか・・・


ゴブリン様!!


是非とも後ろから襲ってください!!



そんなことを考えつつ、ゴブリンの足跡を追跡する。

たしかに残されている足跡は5匹ほどのゴブリンの足跡だけですね。


間違いなく偵察部隊ってところですね・・・


そう思っていると・・・


なるほど・・・


やっぱり賢い個体がいますね!!


そして・・・


ゴブリン様!!


私の願いを聞き入れていただきありがとうございます!!



ヒュン!!


私は後ろから飛んできた矢を素手で掴む!!


違う!!


矢だと下手すれば死んじゃうじゃないですか!!


ここは棍棒ですよ!!

棍棒で領主に襲い掛かる!!


それ一択ですって!!


くそぉ~・・・私の感謝を返してください!!



私が一瞬で領主の前方か後方に移動したことを

今だに領主は理解していないようで、



「さ、サーター!?」


矢が飛んできたことに悲鳴に近い声を上げるのであった!


・・・こんな敵陣真っ只中で、

なんで大声を上げるんだこの領主こんじょうなしは!!


大声なんて上げると、この近くでまだ気づいていないゴブリン達が

駆け寄ってきてしまうのではないですか!!



「・・・後ろでございます。ゴブリン数体に囲まれております。」


「な、なんだと!?」


「・・・少々静かにしていただけますか?

 他のゴブリンどもに気づかれてしまいますから大声は・・・。」


そう言おうとしたところで・・・



「た、助けてくれぇ~~~!!!」


それはそれは大きな声が森の中をこだまするのであった・・・


ああ・・・ダメだ・・・この領主びびりを殺したい・・・


私の殺そうとする気持ちを何とか抑えていたですが、

一瞬、漏れた殺気にゴブリン達は怯え始めるのである!!


私から見える範囲にいるゴブリンは5匹!

足元がガタガタと震えている!!


これなら楽に・・・



「領主さ・・・。」


私が声をかけようとした相手もまた足をガクガクと震わせて・・・というか、

泡を吹いて、失禁していたのであった・・・


漏れた殺気に当てられて?いや・・・違うな・・・


ただの恐怖心に負けただけでしょうね・・・


何でこんなに根性なしなんでしょうか?


まあ、いいか、その間にこっちは終わられますしね!


領主を気絶させる手間が省けましたし!


そして、私はすぐに行動に移す!!


それは一瞬の出来事で・・・


私が一体の傍に近づいて、ゴブリンの持っていた短剣を奪って、

1体に突き刺して、また次のゴブリンの・・・を5回繰り返すだけで

ことは済むのであった・・・



「そう言えば、ゴブリンは耳の部分を回収すればお金になるんでしたね?」


そのことを思い出して、5体のゴブリンの耳をはぎ取る。

それと胸の部分からは魔石を5匹とも抜き取るのであった。



「・・・気持ち悪いなこの血の出る耳は・・・。」


引きちぎったばっかりのため大量の血が垂れている耳をどうしようかと思ったところで、

目の前で失禁している領主がマントを羽織っていることを思い出す!


そしてマントを奪って、それで耳をくるむことにしたのであった。





「・・・う、うん?ここは?」


気がつけば、森の中を進んでいる。



「お気づきになられましたか?」


俺の肩を担いでいるサーターが横にいた。

どうやら俺は気を失っていたようで、

サーターが肩を貸してくれて運んでくれていたようだ。



「すまないサーター。もう大丈夫だ。自分の足で歩ける。」


「かしこまりました。」


言うが早いか、すぐに俺から離れるサーター。

まだ足に完全に力をいれていなかったためか、ヨロヨロとしてしまい、

足モノにあった木の根で思いっきり転ぶのであった・・・


そんな無様な姿をさらした俺に向かって、



「まだ少し寝るには早いかと・・・。」


「・・・ここは大丈夫ですか?っといった体の心配をしてくれるところじゃないのか?」


「いや、大丈夫です。」


「それは俺がいうセリフだ!!まったく・・・それで現状はどうなっているんだ?」


先ほど打った自分の顔をさすりながら、現状をサーターに尋ねると、



「先ほど5匹ほどのゴブリンと遭遇しましたが、

 領主様の鋭い剣で、あっという間に討伐されました。」


「・・・へ?」


「覚えってらっしゃらないのですか?」


「い、いや!当然覚えているぞ!!俺の光のような剣が舞い踊ったんだよな?

 それでゴブリンどもを討伐したんだ!!」


「はい、おっしゃる通りでございます。」


・・・まったく記憶がないのだが・・・どうなってるんだ?



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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