表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
138/266

137話目

「・・・ですが・・・。」


困ったような表情を浮かべるカンナさんに



「まだ何か問題でも?我々が行くことが決定したのですよ?

 さあ、行きましょう!」


マリがカンナさんに詰め寄ると困ったような表情を浮かべて、



「ここからは一日・・・いえ、急いでいけば半日で行けるかもしれませんが、

 それでもそれだけ時間がかかるようであれば・・・両親も・・・。」


そう言って、むつ向いてしまうカンナさん。


確かにシンガーは離れ小島であるため船で行かねばならず、

その分だけ時間がかかってしまうのは事実なのだが・・・。



「それでも行きましょう!

 間に合う可能性だってあるじゃないか!

 その可能性にかけて行動すべき時だ!!」


「・・・グンテ様・・・。」


発言した俺に目を潤ませて見つめてくるカンナさんに、

俺は力強くうなづいて見せる。

今は、カンナさんに希望を持たせる時だ!!



「はいはい、そんな茶番はいいので・・・。」


「・・・茶番って・・・。」


パンパンと手を鳴らしながら、俺とカンナさんとのやりとりを

茶番だと一蹴したマリは、



「ここから目視に入っている圏内にあるのですから、

 距離何て私の前では無意味ですよ!」


ふふふっと笑いながら胸を張るマリなのだが、



「どういう意味だ?」


「その言葉の通りですよ。

 私に対して距離などはなんの障害にもならないですよ!

 ただし、そのためにはカンナ様の力を借りなくてはならないですが。」


そう言ってクルッと首を回してカンナさんを見ながらマリは、



「いいですか?」


「はい!!」


「いやいや、そこは普通は何をすれば?とか、

 まずはどんな案かを聞いてからだな・・・・。」


マリの言葉にすぐに返答したカンナさんに俺は忠告しようとしたのだが、



「いちいちうるさい男ですね。

 そんな細かいことを気にしているようだとモテないですよ?

 男はドーンと構えておいてください。」


「いやいや、この場合はだな・・・。」


マリの言葉に反論をしようとしたところで、



「男はドーンとだな?そうすればモテるんだな?」


・・・なぜか横から首を突っ込んでくるバリティッシュ男爵様with3バカ!

しかもその手にはなぜかメモ帳まで持っているし・・・



「男はドーンと構えている・・・か・・・。」


「それはメモるようなことなのか・・・。」


俺が呆然としていると、3バカから、



「それは細かいことを気にしないタイプのほうがいいってことだよな?」


「そうですね。」


「それだと俺なんかそうじゃないか?

 俺なんて細かいことを気にするタイプじゃないと思うんだがな・・・。」


そんなことを言い出すスカイに、



「・・ああ・・・そうですね・・・

 そこだけ切り取れば・・・スカイさんはモテると思いますよ。」


「だよな!!」


そう言って、ポテトとオルアシに勝ち誇ったような顔をする。

それに、



「いやいや、兄貴は細かい!!

 この間って、3人に出された唐揚げの個数を一人何個食べてって

 覚えてて、俺に食べすぎだ!!って怒ったじゃないか!」


その言葉にうなづくオルアシ。

さらにポテトは、



「この間の宿の朝だって、俺が食堂に行くのが、

 一歩兄貴より遅かっただけで、

 『年上よりも早く来ないか!!』って怒ったじゃないか!!」


その言葉にまたうなづくオルアシ。


・・・たしかに細かいな・・・



「う、うるさい!!俺は大きな男なんだ!

 細かいことなんか気にしないんだ!!」


そう言って怒りだすスカイに一言、



「大きな男がいちいち怒らないでください!!

 それに話が反れちゃったじゃないですか!!」


3バカのやり取りに怒り出すマリ。

その指摘を受けてシュンとするスカイと勝ち誇るポテトとオルアシ。


・・・別に勝ち負けではないのだが・・・



「・・・それでどうするんだ?」


とりあえず空気が反れた道から戻ってきたので

便乗させてもらってマリに尋ねると、



「・・・何が?」


「いやいや、マリが手はあるって言ったんだろう?

 自分には距離など関係ないって・・・。」


「・・・そういえば言いましたね・・・。」


そう言って、何かを思い出そうとするマリ・・・


いやいや、お前が言い出したことなのに・・・


そんなことを考えていることが顔に出てしまったのか、



「いちいち細かいことを気にするような小さい男はモテませんよ。」


そう言ってくるのであった・・・


ただ、どうやら何を言おうとしたのか思い出したようで、



「そうそう!私の魔法で一瞬であっちの島まで行けます!!」


「本当か!?」


初めてそんな魔法があることを聞いたぞ・・・


というか、いったいこの女は何者なのだろうか

・・・ああ・・・勝ち誇ったような顔にイラっとするけど・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ