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126話目

「じゃあ、次はマリがその力を見せなさない。」


「は、はい!!」


緊張の面持ちで前に出てくるマリ。

そんなマリに対して、



「いいんじゃないのか?彼女が表に立つことなんて

 俺がいる限りあるわけないのだから。」


そう言って、さわやかな笑みを浮かべるバリティッシュ男爵様。

マリの肩に手をのせて、歯を見せて笑う・・・


・・・気持ち悪いな・・・


イケメンならまだしも・・・



「じゃあ、マリ、行きますよ。」


華麗にバリティッシュ男爵様からの発言を無視して、

進行をすすめていくサーター。



「ちょ、ちょっとまてサーター!?」


思わずバリティッシュ男爵様が叫ぶのだが、

すでにサーター様の手からは次の暗殺者が放たれていたのである!!


一目散にマリに向かっていく暗殺者に対して、

冷静に詠唱をとなえるマリ。



「闇に潜む手が汝の動きを捕縛する・・・闇のバインド!!」


そう言い放つと、暗殺者の影から無数の黒い手が沸き上がってきたのである!


まずは暗殺者の足を掴む!


すると暗殺者は勢いよく転んでしまう!!


そして、さらに次々に影から出てくる手が暗殺者を掴んでいく。


しばらくすると無数の手が暗殺者を掴んで、

一切身動きが取れなくなってしまうのであった。


一瞬で勝負が決まった。


誰もがそう思ったのだが・・・



「・・・マリ?」


そうサーターが言った瞬間、ビクッと背筋を伸ばしたマリは、



「はぃいいいぃいいい!!!」


奇声のような返事をしたかと思ったら、



「ごめんなさい!!」


その声とともに捕獲していた暗殺者を闇の手で持ち上げるのであった。


・・・何を?


そう思った瞬間、


ドゴォーン!!


なんと持ち上げたと思ったら、頭から地面に叩きつけたのである!?



「ごめんなさい!!」


なぜかマリが謝る。

ただ、また持ち上げると、また地面に叩きつけるのである!!



「ごめんなさい!!」


・・・


数回のマリのごめんなさいと共に

地面に打ち付けられた暗殺者・・・


なんとも言えないモノが数分後に現れることになったのであった・・・



「いいですよ、マリ。」


優しい言葉をかけるサーター、それに対して、



「はぃいいいぃいいい!!!」


また奇声のような返事をするマリ。


・・・こいつらの関係っていったい・・・


その光景を見た1バカ+3バカは固唾をのんでいた・・・


・・・ああ・・・


そう言うことか・・・


きっとこのデモはこの4バカに見せるために行われたのだろう。


もしマリに手を出そうものなら・・・


こうなると・・・


間違いなくその読みは成功しただろう。

ひきつったような笑いを浮かべる4バカたち。



「まあ、あとはグンテだけですが・・・。」


そう言って、また森の奥へといったと思ったら、



「・・・ちょっと手がすべてしまいました。」


テヘっと笑うサーターであったが、

なんとサーターが解き放った暗殺者の数が・・・


10名以上いたのである!!!


あいつ・・・


絶対にわざとだな!!!


俺は確信する!!


俺が結局13名の暗殺者を討伐したところで、



「・・・もうちょっと苦戦していれば面白かったのに・・・。」


そう小さな声で呟いていたのを聞き逃すわけがない!!


俺が殺気を込めてサーターを睨むと、

それに気づいたようで、こちらを向いて、



「ちょっとしたウイットに富んだジョークでございます。」


「・・・どこら辺がだよ・・・。」


「それよりもいかがですか?

 これでもまだご不満な点がございますか領主様?」


俺との会話をすぐに打ち切って話を変えるサーター。



「わ、わかった・・・。」


もう断るすべが思いつかなくて、観念するバリティッシュ男爵様。



「それでは旅の出発の準備がありますので。

 マリ、あなたはメイドでもあるのですから

 私と一緒に準備をしに戻りますよ。」


「はぃいいいぃいいい!!!」


また奇声の返事をして二人で屋敷へと戻っていく。

残された俺と4バカ・・・



「じゃ、じゃあ、頼むぞ・・・。」


震えながら俺に笑顔を向けてくるバリティッシュ男爵様。


・・・まあ、これはこれで正解だったかもな・・・


3バカも俺に対して、意識を示しているようだし、

旅のリーダーシップは取りやすくなったな・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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