116話目
「ご、ごめん・・・言い過ぎたよ・・・。」
優しく俺に手を差し出してくれるポテト。
「・・・いや、いいんだ・・・。」
・・・正直に言えば、俺にだってわかっていた・・・
だけど・・・
そこにメス・・・女性が俺に近寄ってくるのなら、
俺はどんな女性であろうと食すのは当然だろう!!
だって・・・
今まで一度も女性が俺に近づいてくれたことはないんだぞ?
バレンタインデーは、祖母と母からしかもらったことないんだぞ?
そんな俺に寄ってきてくれた女性だ・・・
どんな理由があっても目を瞑るに決まっているじゃないか!!
「・・・それでその茶番はいつ終わるのですか?」
俺とポテトが手を取り合っている中、
その声はひどくつめたい声で俺たちに投げかけられるのであった。
ため息をつき、冷たい視線を俺たちに向けてくる執事!
「兄ちゃんがこんなに傷ついているんだぞ!!」
そういって怒ってくれるのだが・・・
「・・・あなたが傷つけたのでしょう?」
執事の言葉だが・・・まったくその通りだ・・・
俺を傷つけたのは紛れもなくポテトなのだが・・・
「うるさい!!黙れ!黙れ!!」
大きな怒声で執事を威圧するのだが、
当然ポテトだって否定はできないし、
そのせいもあっていい大人が子供のような癇癪を起していた。
「・・・やれやれ子供ですかね。」
まさにそうだなっと納得してしまう指摘をする執事に対して、
「うるさい!!今すぐお前を殺してやる!!」
そういって、腰に帯びていた剣を抜き、構えるポテト。
「やれやれ本当に子どもですね。
正しいことを言われても、怒って、その解決に暴力を使ってくるなんて。
もっと大人らしく、対話でなんとかしようとは思わないんですか?」
「う、うるさい!!」
夜だというのに、ポテトが顔を真っ赤にしているだろうことが
容易に想像がつき、顔が真っ赤になったように見える。
「その減らず口を今、ふさいでやるよ!!」
そういってジリジリと距離を詰め始めるポテト。
ここら辺は冷静なのだろう。
丸腰の相手とは言え、いきなりとびかかることはなく、きっちりと警戒して、
距離を測りながら相手の様子をうかがっていた。
ポテトと執事の間にはちょっとした緊張感が走り始める中、
この場にはふさわしくない声が響いてくるのである・・・
「いやぁ~~~~~!!!」
悲鳴が緊迫した中に響いていた。
・・・俺は悲鳴のする方向を・・・
観ることはない!!!
いや、だって!想像できるじゃんないか!!
どうせオルアシとあの女性のほうから聞こえてきたのだろう・・・
ただ・・・
気になるのは・・・
女性の声ではなくて、男性のちょっと低い声なのが
気にはなる点なのだが・・・・
想像できるのでいいです!!
さっきまでの光景は明らかに女性のほうが上で、
オルアシの方が露骨におびえていたのだのだから
どうなっているのかは・・・見るにも及ばないだろう。
そこで、俺は視線をあと一人いる女性のほうへと向けるのだ。
俺の視線に気づいた女性はおびえた表情でこちらを見る。
何とか剣を構えてはいるのだけど、
その腰は完全に引けている。
「・・・これなら。」
思わず自分の顔がにやつくのを実感した。
間違いなく、こいつは素人であり、
俺ならば瞬殺できるはずだ!!
それくらいの実力差があることはハッキリとわかる!!
ポテトとあの執事はなかなか緊迫した状況になって・・・はいないな。
すでに手持ち無沙汰のような顔をして、
あ!今、あくびをしてやがる!!
・・・完全にポテトをなめてやがるな・・・
ポテトがどれほど強いのかを知らないのはわかるからな
まあ、その油断もすぐになくなるだろう。
あとは・・・
俺がこの女を突破すれば、もしポテトに何かがあっても
二人で突破することができるだろう!!
俺は自分の状況を確認して、
剣を構えてゆっくりと女へと近づいていく。
おびえるように後ろへ一歩、また一歩と下がっていく。
これは・・・すぐに終わるな。
そう俺は確信をして、女へと近づいて行ったのである。
「く、くるなぁ~~~~~!!」
っと叫ぶ、後ろから聞こえてくるオルアシの声を聴きながら・・・
・・・オルアシは逃げる時には・・・
置いていくか・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




