115話目
「ところで・・・おとなしく捕まっていただけませんかね?」
「・・・何を言っているんだ?」
「いやぁ~、罪には問うつもりはないんですけどね。」
「そんな言葉を信じられると思っているのか!?」
にわかには信じられない言葉を言ってくる執事。
自分の主人を暗殺しようとした俺を捕まえないなんて
ありえないだろう!!
間違いなく殺される・・・
殺されないためにもすぐにこの囲いを突破して
逃げ出さなくてはならいない!!
現状では、派手な女性に、執事・・・ああ、それと気づいていなかったけど、
地味な女が一人いるな・・・
狙うのなら女性!!
あの派手な女は間違いなくどこぞの令嬢だろうから
可能性として武術の訓練を受けている可能性もある!
ならば・・・
俺は地味な女に狙いを定める!!
あそこを集中的に狙えば・・・
そう思っていたのだが・・・
「・・・なんだか臭いですね。」
執事がハンカチで鼻を押さえながらそんなことを言うと、
その言葉に反応したのがポテトであった!
「兄ちゃんは、そんなに臭くないぞ!!!」
そういって、怒ってくれるのだけど・・・
執事は俺って言ってないけど?
「・・・足も短いですね。」
執事がさらにそんなことを言うと、
「兄ちゃんは、そんなに短くないぞ!!!」
そういって、怒ってくれるのだけど・・・
「・・・貧乏そうな顔をしてますね。」
「兄ちゃんは、そんなに貧乏そうな顔をしてないぞ!!!」
そういって、怒ってくれるのだけど・・・
さっきから言っているよな・・・
執事は俺のことだって一言もいってないからな!!
勝手にポテト、お前が俺のことを言っていると判断しているだけだからな!!
っていうか、ポテト、お前は俺のことをそう思っているのか!?
俺とお前は同じ程度の湯浴、沐浴をしているから
俺が臭いならお前も臭いんだぞ!!
っていうか、お前の足、水虫だろう!!
さらに異様な臭さをお前の足は発しているからな!
言ってないけど・・・
言わないことが優しさだと思っていたから
今まで言ってないけどさ!!!
だから、臭いのはお前だ!!!
それと足が短いってのは、お前にも当てはまるぞポテト!
お前は間違って俺の服を着ても
なんの違和感もなく来ているだろう?
それが意味することは、俺と同じ体系だってことだからな!!
だから、俺とお前の足の長さは一緒なんだよ!!
あと、貧乏そうな顔って・・・
俺とポテトは、双子かって言うくらい似てるんだぞ!!
よく近所の八百屋のおっさんが間違いていたじゃないか!!
だから、俺が貧乏そうな顔をなら、
間違いなくお前の顔も貧乏そうな顔だからな!!
俺だけがってするなよな!!
「・・・はぁ~・・・。」
そんなことを考えていることを察したのか、どうかはわからないが、
その執事がおおきなため息をつく。
「な、なんでため息なんだ!!」
その言葉に反応するかのように、
「・・・モテないでしょう?・・・かわいそうに・・・。」
そんな執事の言葉に、
「ポテトを憐れむな!!」
「兄ちゃんを憐れむな!!」
ポテトの発言と俺の発言がハモるのであった・・・
そしてお互いが見つめあう・・・
「ポテト!お前、彼女ができたことがないだろうが!!」
「兄ちゃんだって、ゴリラみたいなのしかいなかったじゃん!!」
「はぁ~!?あれは野性味があふれているだけだろうが!!」
「それをゴリラって言うんだよ!!
なにうまいこと言ってるの!!ちゃんと現実みなよ!!
あれは完全ゴリラじゃん!!
俺は初めて会った時には魔物かと思って、
討伐しかけたんだからね!!」
「お、お前!?」
「だいたい彼女って言っても・・・
すぐにオルアシに獲られたじゃないか!
しかもそのあとすぐに捨てられて、
またよりを戻そうとして・・・
そんな尻軽ゴリラなんていらないよ!!
しかも!!
兄ちゃんとよりを戻そうとした理由は、
オルアシとの復縁があるかもって理由だろう!!」
「・・・お、お前・・・言ってはないらないことを・・・。」
そう言いながら、なぜか目から汗が流れるのであった・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




