102話目
「とりあえず情報を集めてターゲットであるバリティッシュ男爵が
どんな奴であるか、どこにいるのかをしっかりと調べないとだめだな。」
「さっすがは兄ちゃん!!すごいことを考えている!!」
「・・・。」
べた褒めしてくれるポテト、そしてその意見にうなづいているオルアシ。
いや、そこは普通のことだから!ポテト!
お前、本当に暗殺者なのか??
っというか、ここでも無言でうなづくだけか!?
・・・いや、別に同意するだけなのなら無言でもいいんだな・・・
いつもの癖で無言に対してまでもツッコミをいれてしまった。
「で、兄ちゃん!何をするんだ?」
小首を傾けてこちらを見てくるポテト・・・・
そして、その横で同じように小首を傾けているオルアシ・・・
まあ・・・ここまで来たらお前たちの発言に俺は、
もうびっくりはしないのだが・・・
それよりも気になることがあるしね!!
次男のポテトは、筋肉隆々!
顔は完全に悪役面!
しかも身長は高い!
それにガタイも大きい!!
そんなおっさんに小首を傾けられても
まったくかわいらしさはございませんから!!
むしろ気持ち悪さが目立ちしますけど!!
それに対して、オルアシはイケメンで筋肉はついているものの、
明らかに華奢な感じを受けてしまう。
しかも小柄で、明らかに小動物の印象を受ける・・・
・・・だから、あの時のナンパも普通に成功して、
どこかの宿に女性と消えて行って・・・
違った!!
今はそのことじゃない!!
この二人のことだ!
・・・それでも・・・
この二人が並んで小首を傾けているとポテトが引き立て役になって
オルアシがものすごくイケメンに見えてくる。
・・・ちなみになのだが・・・
俺は・・・
もちろんポテトよりだ!
よりというか・・・やっぱり兄弟だ!!
それに対して、オルアシは本当に俺たちの兄弟なのだろうか?
父にも母にも俺たち兄弟にも似ていない・・・
3人で歩いているといつもオルアシを虐めていて、
どこか人目のつかないところへと連れて行っていると勘違いされてしまう・・・。
兄弟なのに!!!
血のつながった兄弟なのに!!
両親から、「・・・本当に私たちの息子?」って疑われるけど、
兄弟なんだよ!!
だから、いじめたりしない!!
むしろ俺たちがオルアシのためにいろいろと尽くしているから!!
だから、俺とポテトを村中でいじめるのをやめてくれ!!!
・・・違う!!
また話が脱線してしまったじゃないか!!
今は、情報収集の話だ!!
・・・どこまで話ったかな?
・・・そうだ!そうだった!バリティッシュ男爵の情報を入手するんだ!!
「お前たち、バリティッシュ男爵の情報を入手するぞ!
あいつの行動がどうなのか?どんな奴なのかがわかれば、
暗殺も障害なく進んでいくからな!」
そう俺が二人に伝えると二人からは、
「さっすがは兄ちゃん!!すごいことを考えている!!」
「・・・。」
・・・デジャヴュ?
さっきも同じ返答と、オルアシは・・・まあ、うなづくのが返答だし、
同じになっても仕方がないな。
「で、兄ちゃん!何をするんだ?」
・・・ここまで同じにならなくてもいいじゃないんだろうか?
「・・・まあ、俺たちでとりあえず飯を食いながら、
情報を収集していこうじゃないか。」
そもそも俺たちはターゲットの顔すら知らないんだ。
そんな中で行動するとなると、慎重な行動が必要とされる。
慎重な行動・・・
よし!3人で行動するとしようじゃないか!!
こいつらに情報を収取をさせると・・・不安しか湧かないしな!!
・・・
で!
俺たちは、3人で村の中にある居酒屋に夜になってから行った。
「ははん!」
何かを察したような表情をするポテト、
「どうした?」
「さては兄ちゃん・・・酒が飲みたいんだな!」
どや顔で俺を見てくるポテトを見ていると・・・ちょっと頭が痛くなるな・・・
「・・・そういえば、オルアシはどうした?」
店の中に入って、テーブルに座るころにはすでに俺たちの傍には、
オルアシの姿がなかった。
「オルアシはあそこだよ兄ちゃん。」
そういって、指さした方向には、女性二人に囲まれて、
嬉しそうに楽しそうに饒舌に話しているオルアシがいたのであった・・・
うらやまs・・・違う!!
なんて素早いんだ!!
しかもそれだけ話せるなら、普段から話せよ!!
そう思っていると、俺たちに話しかけてくる男がいた。
「すいません、私の連れがお連れ様を捕まえてしまって。」
どうやらこの男の連れが女性二人のようだ・・・。
っていうか、この男の服装・・・執事の格好なのだが!?
もしかしてあの二人はどこかの令嬢か!?
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




