アルラウネが住む森
この小説は『異世界に住む姫はどんな旅を?』
の本編には書かなかった番外編の特集となります。
本編を読んでいないと内容が分かりづらいかもしれません。
本編は微百合でしたがこの番外編特集ではガチ百合な回があります。
今、私は森の中にいます。
通らなくても良かったのですが、
私の冒険魂に火がつき、旅はやっぱり森入らなきゃ!
と理由で入ってしまい迷いました。
このままでは野宿になってしまう・・・。
虫も多くて、野鳥も不気味な声で鳴いています。
熊とかも出そうで怖いです。
すると、こんなひと気のない所
なのに話し声が聞こえてきました。
私はその声が聞こえる方向へ向かいました。
目の前にいたのは、下半身が大きな
お花に包まれ赤髪の女性と青髪の女性でした。
本で見たことあります、アルラウネです。
様子を見ていたら視線が合ってしまい、
急いで逃げようとした時、青髪の女性に呼び止められました。
『逃げなくても大丈夫よ、何もしないわ。
あなたは人間?名前は?』
どうやら敵意はないのかな?
『人間です、名前はリリーです』
『私の名前はアル、こっちがラネよろしくね』
『はい、よろしくです』
アルラウネさんになんでこんな場所に?
と聞かれて迷ってしまいまして、
と言うと2人に笑われてしまいました、お恥ずかしい。
ですが道案内をしてくれるそうです、
とても優しいアルラウネでした。
付いて来てと言い一緒に歩きながらお話をしました。
『それにしても、人間を見るのは久しぶりね』
『美味しそうね』
『え?食べないですよね?』
『うん、冗談だよ』
このまま付いて行っていいのかな?
けど、悪いアルラウネでは無さそうですし・・・。
しばらく歩いていると彼女達は何かに気が付き、
私に伏せてと頭を抑えられました。
『わっ!何があったんですか!?』
『しっ、静かにして』
少しだけ沈黙が続き、立っていいよと合図をされ、
アルとラネさんが安心した顔をしていました。
『何かいたんですか?』
『 オオグマよ・・・とても気性が荒く凶暴なの。
しかも肉食系だから、人間を見たらすぐに襲ってくるわ』
『早くこの森を出た方がいいわね、急ぐわよ!』
少し急ぎながら、木や草を掻き分け歩きました。
森をようやく抜け出し砂利道の所へ出て来ました。
『この道を真っ直ぐ進めば森から出れるよ』
『じゃ、私達は森に帰るかな、もう迷わないでよ』
『案内をしてくれてありがとう!』
優しい方でしたので帰ってくる時にもう1度会いたいので
わざと迷おうかなと思いましたが、オオグマがいるのは
危険ですね、やっぱり辞めておきましよう。
今から番外編を沢山投稿しますので、よろしくお願いします。