例題
久しぶりに更新します。ふう、やっと更新できたよ。なんだかんだでまだまださむいですねーー外見たら雪降ってるのにこの物語は六月。受験までまだまだあるからなんだかんだのんびりしてマス。
朝食の時エリカは恥ずかしさのあまり準の事を見ることかできなかった。
ど、どうしよう…壁ドンされちゃったよ……思い出しただけでも恥ずかしいよ。思ってたよりも私乙女だったんだ。
「エリねーどうしたの。ずっと無口だよ。悲しい時にはねいーこいーこしてあげる」
隣の席から一生けんめい手を伸ばしてわしゃわしゃとなでる。
「大丈夫。悲しいことじゃなくてうれしいことがあったんだよ」
「うれしいことがあるとだまるの」
「悲しいにもいろんな悲しいがあって、うれしいにもいろんなうれしいがあるんだよ」
はっ、私何言った?うれしい?うっそぉ。本人の前で何いってんの!もうっ私のばかばかばか!
準の反応が気になってちらりと見やると……何事もなくご飯を口に運んでいる。
準のスルースキルに驚いて思わず手が止まる。
「早く食べないとおくれるぞ」
食べながら不意に話しかけられてびくりとした。意外と見てるんだ。
時間を確認するとさすがにヤバかったのでいそいで口に放り込んで玄関に向かった。準は後片づけを軽く澄まして後から来た。靴を履くとさりげなく手を引かれた。
「いくぞ」
不意打ちに頭がついていかなくてうん、とも返事ができずそのままひっぱられた。
「ちょちょちょ、まった!」
二、三歩行ったところで手を振りほどこうとした。けど思ったより強く握られてて振りほどけなかった。
「だっておまえ手離したらげんこつ飛んできそうだしイヤだ」
行動を先読みされていてぐうの音も出なかった。
「あたしを暴力少女みたいに言わないでよ!」
「実際そうじゃん」
「と、ところでさ、準ちゃんはあたしのどこが好きなの」
さっきは頭パンクして聞けなかったけどなんか気になって聞かずにはいられなかった。まぁこんなこと聞くのも恥ずかしいけどさ。
「か、かわいいところ…とか」
目をそらしてもぞもぞと、珍しく恥ずかしがっている。そりゃ自分の彼女にそんなこと聞かれたらそうなるわな。
「なんだ面食いだったのかー。なんか残念だわーー」
ぱしっと手を振りほどき肩をすくめる。なんか盛り上がってたあたしがバカみたいじゃん。そこらの男子と同じね。準を置いて行ってすたすたと歩き始めると後ろから手を握られた。その顔は真剣だった。
「それだけじゃない、元気なところとか。無茶苦茶なところみてたら俺が支えてあげたいって思ったんだ」
「準ちゃん………」
「あのーすみませんー僕の存在消さないでもらえますかね」
電柱の陰から小林君が気まずそうに現れた。
「いたのか小林」
「小林君!」
「そんな貴重生物見るような目で見ないでください!」
「で、二人はつきあいはじめたんですね。はぁーなんかもう僕が入る隙ないじゃないですか。ならもう今度開催される文化祭の例のイベントに出てみたらどうです」
「例の?」