第二話 さらに実験
だんだんと実験で要領がわかってきます。が本質に近づくにはもう少しかかります。
あれから、コップの水でも同じ実験を行ったが、何回かコップから浮いた後、動かなくなってしまった。
まあ、動かないのが当たり前なのだが。
コップからは、結構な量の水がこぼれている。さすがにそのままコップに戻すのは難しかった。
テーブルを拭いて、コップに新しく水を入れる。
再度、実験してみると、果たして水はコップから浮き出た。
ちょっとびっくりして、制御を忘れ、そのまま水をテーブルにぶちまけてしまう。
「おっと、おや?」
慌てて、再び浮かそうとすると、いくらかは中に浮くが、テーブルに残る水もある。
だいたい1割くらいか?
コップから浮く時は全部が浮き上がったが、テーブルから再度浮かそうとすると全部の水は持ち上がらない。思うところがあり、コップから平たい皿に水を移し実験を行ってみる。
すると、水で何回か実験を繰り返すことでわかって来た事がある。
どうも、1回動かすと次からは動かないようだ。
火はそれが1つの物質では無く、燃料が次から次へと化学反応を起こしている“状態”だ。同じものを何回も動かしているようで、実際は動かすたびに別の物質を動かしていたことになる。
なので、火での実験では何回も成功していたが、水の場合は動いた物質がそのまま存在するのでだんだんと動かない物質が増え、最後には動かなくなってしまった。
木の置物が動かないのもそういう原因らしい。何回か動くのは1つの物質全体を動かすのではなく、物質の中で動かした“素粒子”が何回かに分けていたかららしい。
原因がわかると簡単なことで、“素粒子”は1回「動かす」なりの行動を行うと2回目は反応しない。
今まで行ってきた実験は同じようなことの繰り返しであることがわかった。
以上を踏まえ、次の実験。ロウソクに火を灯す。
今までは、単に物体を“動かす”ことを目的としていたが、次は物質の変換。ロウソク=パラフィンを化学反応させて火を灯す。
これは何回か挑戦して試行錯誤の上、成功した。
少しややこしいが、一つの物質を別の物資と反応させる。
同じような実験として、静電気を集め放電する。
これは手編みのマフラーを使う(別にもらったりしたものでなく、購入したものだ)
放電の際に、火がつきそうになってあわてたがなんとか成功。マフラーは焦げてしまった、、、
今回は、休み休み行ったので大分色々と実験が出来た。が放電する頃には結構フラフラしていた。