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REPORT of the DEAD  作者: 残念無念
2026年 4月

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新型感染症対策会議 議事録(非公開) 2026年4月15日

出席者


・内閣総理大臣

・内閣官房長官

・内閣官房副長官

・厚生労働大臣

・法務大臣

・総務大臣

・防衛大臣

・警察庁長官

・内閣法制局長官

・厚生労働省 事務次官

・防衛省 事務次官

・警察庁 幹部

・感染症専門家(大学教授)

・公衆衛生専門家

・危機管理専門家

・その他関係省庁実務責任者



1. 現在の大阪市内の状況について(官僚説明)


厚生労働省および警察庁から、現時点で把握している大阪市内の状況について説明が行われた。

・4月14日夕方以降、大阪市内各所で同時多発的に暴力事案が発生。

・被害は市内全域に拡大しており、警察・消防ともに全容把握に至っていない。

・死傷者数は未確定だが、死者・重傷者が多数に上る可能性が高い。

・警察力はすでに対応能力の限界に近づいている。

また、負傷者の一部において「通常では説明できない異常行動」が確認されているとの報告があった。



2. 感染者発生状況について(専門家説明)


感染症専門家より、海外および国内事例を基にした現状分析が共有された。

・現在問題となっている事象は、未知のウイルス感染による可能性が高い。

・感染者は強い攻撃性を示し、理性・判断能力が著しく低下している。

・咬傷などによる体液接触が感染経路として疑われているが、空気感染の有無は不明。

・潜伏期間は一定せず、数時間から数日以上と幅がある可能性。

未確認情報として、重篤な外傷を負った後も活動を継続している例が報告されているが、科学的な裏付けは現時点では取れていないとされた。



3. 今後の被害想定について(総理発言・質疑)


総理より、今後の被害拡大について質問が出された。

・現状の対応を続けた場合、大阪市内全域で治安維持が困難になる可能性。

・近隣府県への波及リスクが高い。

・公共交通機関を介した人的移動が感染拡大を加速させる懸念。

専門家からは「何も対策を取らなければ、数日以内に関西圏全体に拡大する可能性がある」との見解が示された。



4. 警察力のみでの対応可能性について


警察庁より説明。

・通常の暴動・テロ事案を想定した装備・人員では限界がある。

・負傷を恐れず接近してくる対象に対しては、制圧が困難。

・長期化すれば警察官側の消耗が著しい。

このため、警察力のみでの完全な事態収拾は困難との認識が共有された。



5. 現行法による移動制限の可否


内閣法制局より法的整理が提示された。

・現行法において、感染症を理由とした全国的な外出禁止命令を直接行う明確な根拠は存在しない。

・ただし、災害対策基本法、警察官職務執行法等の解釈を拡張することで、特定地域における通行制限・立入制限は「緊急避難的措置」として可能と考えられる。

総理より「特措法成立までの暫定措置として、最大限の解釈運用を検討するよう指示」が出された。



6. 自衛隊治安出動について


防衛省より説明。

・治安出動は警察力で対処できない場合に限定される。

・発令には内閣総理大臣の判断が必要。

・実施した場合、国内での武器使用に対する社会的・政治的影響が極めて大きい。

現時点では「最終手段」と位置づけ、準備検討は進めるが即時発令は見送る方針が確認された。



7. 法的位置づけおよび対応方針に関する質疑


(1)死亡後に活動を再開した感染者の法的位置づけ

内閣法制局より見解が示された。

・現行法上、「死亡が確認された者」が再び活動した場合の明確な規定は存在しない。

・刑法および民法上は、医師による死亡確認がなされた時点で「死者」と扱われる。

・一方で、活動・危害能力を有する以上、実務上は「生命・身体に重大な危険を及ぼす存在」として対処せざるを得ない。

・現段階では「感染症により異常行動を呈している患者」として暫定的に整理する以外に方法はない。


(2)感染者との意思疎通の可能性

専門家から報告。

・これまでの国内外事例において、感染後に理性的な意思疎通が成立した確実な例は確認されていない。

・一部で呼びかけに反応したとの未確認情報はあるが、科学的裏付けは取れていない。

・現状では、感染者は外部刺激に対して反射的・攻撃的反応を示すのみと考えられる。


(3)未だ人を襲っていない感染者への発砲の可否

警察庁および法制局より説明。

・現行法上、差し迫った危険が認められない場合の武器使用は、正当防衛・緊急避難に該当しない可能性が高い。

・したがって、「まだ危害行為に及んでいない感染者」を先制的に射殺することは、法的リスクが極めて高い。

・実務上は、拘束・隔離を優先し、発砲は最終手段とする必要がある。


(4)治療法発見の可能性を考慮した拘束・隔離方針

厚生労働省および専門家より意見。

・現時点で治療法や回復事例は確認されていないが、将来的可能性を完全に否定することはできない。

・このため、可能な限り射殺ではなく拘束・隔離を基本とすべきとの意見が出された。

・ただし、拘束・隔離に必要な施設・人員・安全確保の問題が大きく、実現性には課題が多い。


(5)自衛隊治安出動時の掃討作戦の可否

防衛省および法制局より説明。

・治安出動時の自衛隊は警察の補完として行動し、原則として「警察比例の原則」に従う。

・感染者の無差別排除・掃討を目的とした作戦は、現行法上明確な根拠を欠く。

・実施する場合、特別立法または明確な政府解釈の変更が不可欠となる。



8. 結論・今後の方針

会議の総括として、以下の方針が確認された。

・現状は感染拡大防止を最優先とする。

・新たな特別措置法が成立するまでの間、現行法の最大限の解釈運用により、

 大阪市内および周辺地域の人の移動を制限する。

・感染者への対応は、原則として拘束・隔離を基本とし、武器使用は差し迫った危険がある場合に限定する。

・警察・自治体・自衛隊に対し、統一的な暫定対応指針を速やかに示す。

・特措法制定に向けた準備を直ちに開始する。


以上をもって会議は終了した。

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