日本中央新聞 2026年4月3日 朝刊
■ 中東・アフリカ全域で暴動拡大 邦人退避に影響 WHO調査団も消息不明
中部アフリカのモランバ共和国で先月中旬に発生した大規模暴動は、同国周辺部を越えて中東全域にまで急速に拡大している。暴動の発生源とされる地域では、政府機能の喪失やインフラの崩壊が相次ぎ、現地入りしていた世界保健機関(WHO)の調査チームが暴動に巻き込まれ消息を絶つなど、国際社会の対応は大きな混乱に陥っている。暴動の原因は依然として明らかになっておらず、域内の政情は深刻な危機に直面している。
モランバ共和国では先月、首都および地方都市において暴動と見られる暴力行為が多発した。その後、民間人同士が激しく争う異常な暴動へと発展し、治安部隊が制圧を試みたものの被害は拡大。今月に入り、暴動は国境地帯を越えて周辺国に波及。さらにイエメン、シリア、イラク南部など中東諸国でも同様の暴動が確認された。
各国政府は警察・軍を動員しての鎮圧を試みているが暴動の拡大ペースは速く、複数の国で通信網や交通網が寸断されるなど、実質的な統治能力を喪失している地域も少なくない。国連は3日未明、加盟国に対し「暴動の拡散地域への不要不急の渡航を控えるよう」勧告を発表した。
■ WHO調査団が連絡途絶 現地情報の収集困難に
暴動の原因解明を目的に2週間前に現地入りしたWHO調査チームは、モランバ国内での調査活動中に暴動へ巻き込まれ、救助を求める衛星電話を最後に通信が途絶。現在までに安否情報は確認されていない。国連関係者は「調査団との連絡が一切取れず、現地の状況はきわめて深刻」と述べた。
暴動の発生メカニズムについては諸説があるものの、現地の医療機関や救助隊からの組織的な情報提供はほぼ不可能であり、国際社会は事態の把握すらままならない状態だ。
■ 日本政府、邦人退避計画を再検討 空港閉鎖で自衛隊機の派遣困難に
日本政府は先月末、モランバ及び周辺諸国に滞在する邦人に対し退避勧告を発令。外務省と防衛省は自衛隊輸送機による退避支援を検討していた。しかし暴動の拡大に伴い主要空港が複数閉鎖され、民間機の運航も軒並み停止。滑走路の安全確保が困難となり、自衛隊機の離着陸も現時点では「極めて危険」(政府関係者)と判断された。
政府は急遽、国境地帯への地上輸送支援や周辺国経由での退避ルート確保など代替策の検討に入っている。一方で通過ルート上で暴動が発生している地域が多く、陸路の安全確保は難航している。
■ 米軍、攻撃受け増派検討 中東情勢さらに緊迫
中東地域では、駐留米軍が暴徒とみられる集団から攻撃を受けたとの報告が相次いでいる。これを受けアメリカのバーンズ大統領は記者会見で「必要とあらば追加部隊を投入し、現地の安定化を図る」と発言。軍事作戦実施の検討に入ったことを示唆した。
アメリカ国内では「暴動の正体が不明なまま軍事介入を強行すべきではない」との慎重論がある一方、暴動の規模拡大により石油供給ルートへの影響が懸念されることから、議会の一部では積極的介入を求める声も上がっている。
■ シリアで暴動再燃 イスラエルが占領地域拡大の動き
内戦終結後、国連監視団の支援を受けながら復興を進めてきたシリアでも、暴動の飛び火により再び治安が悪化している。首都ダマスカス周辺では殺人及び暴行事件が相次ぎ、シリア暫定政府は非常事態宣言を発令した。
隣国イスラエルは自国軍が駐留するゴラン高原における「治安維持強化」を理由として、占領地域の拡大を示唆する動きを見せている。これに対し国連のアミーナ・ラシード事務総長は「地域の緊張を高める行為であり、断固として容認できない」と強く非難した。
■ 失われる国家機能 専門家「最悪の地域崩壊連鎖」
暴動が続く複数の国では政府機能が完全に麻痺し、警察・軍が統制を失っているとの情報もある。中東・アフリカ情勢に詳しい専門家は、「武装勢力の蜂起では説明できない拡大速度。治安機構そのものが機能停止に陥っており、国家崩壊の連鎖が発生している」と警告を発した。
国際社会は依然として事態の全容把握に至っておらず、暴動が今後アジア地域へ拡大する可能性についても懸念が強まっている。
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