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REPORT of the DEAD  作者: 残念無念
2026年 4月

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103/117

東京都内で発見されたスマートフォン映像 2026年4月23日

撮影日時:2026年4月22日 19時00分頃

撮影者:都内在住 大学生(氏名不明)


【19:00:15】

(映像開始。)

(カラオケ店の個室が映る。カメラが友人たちを映す。友人たちはマイクを持って歌っている。)


【19:00:33】

(友人の一人がマイクを握り、画面の歌詞に合わせて大声で歌っている。テーブルには飲み物とスナック菓子が置かれている。)


【19:01:02】

(撮影者がふざけて友人の顔をアップにする。)


【19:01:10】

(突然音楽が止まり、カラオケのモニターに「しばらくお待ちください」と表示される。)


撮影者:

「何これ、故障?」

友人1:

「■■、お前もしかして壊した?」

友人2:

「違うよ、俺なんもしてねーよ」


(マイクを握ったままの友人が顔を横に振る。)


【19:01:17】

(店内に非常ベルが鳴り響く。)

(天井スピーカーから店員の緊迫した声が流れる。)


スピーカー:

『非常事態が発生しました。速やかに避難してください。』


【19:01:25】

(笑っていた友人たちが顔を見合わせる。)


友人1:

「何これ?」

友人2:

「ドッキリ?」

(映像が揺れ、ドアが開かれる。撮影者たちが文句を言いながら退室する。)


【19:02:00】

(階段を降りる映像。カメラが上下に揺れる。すでに騒然とした声が響いている。)


【19:02:05】

(外に出た瞬間、悲鳴が飛び込んでくる。道路上では人々が四方八方へ逃げ惑っている。)


撮影者:

「なんだよこれ…」


(目の前にいた友人の一人が血まみれの男に押し倒される。男の腹部は裂け、腸とみられる内臓がはみ出している。)


友人1:

「なんだお前ら!やめっ…」


【19:02:15】

(腹部の裂けた男が友人の首に噛みつく。悲鳴が上がり、友人の首から血が噴き出す。)


友人1:

「助けて!痛い、やめろ!!」


(助けようとした別の友人に複数の感染者が群がり、その腹部に噛みつく。)


友人2:

「やめろ、やめろ!!」


(友人が絶叫し、噛みついた感染者が腹部を引き裂く。)


【19:02:25】

(撮影者の目の前でもう一人の友人の身体が、噛みつかれた腹部を境に上下に引き裂かれる。)

(引き裂かれた下半身が痙攣しているのを見て、撮影者と他の友人たちが悲鳴を上げて逃げ出す。)


【19:03:00】

(撮影者の荒い呼吸音と共にカメラが上下に揺れ続ける。一緒に逃げていた他の友人の姿が見えなくなる。)


撮影者:

「■■!?どこだよ!」


(カメラには逃げ惑う人々とそれを襲う感染者の姿ばかりが映される。)

(道路のあちこちに血液と思しき液体溜りと人体の一部が転がっている。)


【19:03:30】

(駅の方から逃げてくる人波に押され、撮影者が通りへと走り出す。)

(カメラが周囲を映し、撮影者が近くのアパレル店に逃げ込もうとするが、その前にガラス戸が先に避難していた人々によって閉められる。撮影者が舌打ちする音がマイクに記録される。)


【19:03:45】

(アパレル店前で立ち止まった感染者たちがガラス戸を叩く。)

(数度の殴打の後、ガラス戸が粉々に砕ける。店内から聞こえてくる悲鳴が一層大きくなる。)


不明:

「来るな、あっちへ行け!」

「助けて!」


【19:04:00】

(アパレル店では内部に逃げ込んだ客が次々と侵入した感染者に押し倒されている。)

(撮影者は後ずさりし、再び周囲を見回して走り出す。駅の方向からは多数の感染者が歩いてくる様子がカメラに映る。)


【19:04:20】

(交差点で衝突したまま炎上している乗用車の隣を撮影者が通り過ぎる。)

(道路を斜めに塞ぐようにバスが停まっており、車内からは悲鳴が聞こえてくる。)


【19:04:30】

(電車の高架線路上には停車したままの車両が見える。)


【19:10:20】

(撮影者が無人のコンビニに入る。店内は荒らされているが人の姿はない。)


【19:10:25】

(撮影者がコンビニのバックヤードに進入する。ドアにロックを掛けた後、カメラがオフにされる。)


【23:05:00】

(映像再開。)


【23:05:10】

(銃声がカメラに記録される。機関銃と思しき連続した銃声が響く。)


撮影者:

「撃ってる…自衛隊だ…」


(カメラが銃声の方向へ向く。)

(撮影者が銃声のする方向へ走り出す。)


【23:06:30】

(大通りの交差点の中心に陸上自衛隊の装甲車が停まっている。)

(その前方で数名の自衛隊員が隊形を組み、感染者に向かって射撃を続けている。)


自衛隊員1:

「撃っても死なない!」

自衛隊員2:

「奴らを近寄らせるな!」


【23:06:40】

(別方向から感染者が現れ、隊員たちがそちらへ向かって射撃を開始する。)

(装甲車に搭載された重機関銃を隊員が操作し、感染者へ発砲する。)

(被弾した感染者は下半身が引き千切られているが、上半身だけで這って隊員たちの方へと向かって行く。)


撮影者:

「助けてください!」


(撮影者が装甲車に向かって駆け出す。カメラが大きく揺れる。)


【23:06:45】

(自衛隊員の一人が振り向く。)

(銃口がこちらを向く。怒号のような声が聞こえるが、内容は判別できない。)


撮影者:

「待って、俺は違…」


(銃声。)


【23:06:50】

(映像が激しく揺れ、地面が映る。)

(アスファルトが近づく。カメラが数度回転し、激しい衝撃音がマイクに記録される。)


【23:06:52】

(画面の端に撮影者の顔が映る。撮影者は目を見開いたまま動かない。)


自衛隊員1:

「馬鹿野郎!今撃ったのは人間だぞ!」

自衛隊員2:

「人間も感染者も見分けなんかつきませんよ!」

自衛隊員3:

「後退、後退だ!」


【23:07:10】

(画面の端に走り去る自衛隊員のブーツが映る。)

(直後、装甲車のタイヤがカメラの前を通過し、振動でカメラの向きがわずかに変わる。)


【23:07:20】

(以降、23時59分までカメラは撮影者の死体と道路を映し続ける。)

(その間複数の感染者がカメラの前を通り過ぎる。)


【23:59:43】

(倒れていた撮影者が立ち上がる。)

(撮影者の胸部には5センチほどの穴が空いており、着用している衣服は血で赤く染まっている。)


【00:00:00】

(撮影者がうめき声を上げながら、ふらふらとした足取りで画面の中から消える。)

(カメラは横倒しになったまま道路を映し続ける。)


(映像終了)



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