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雪の日

作者: 仮名かなた

中学生の時の少し不思議な話。

12月が終わる頃に雪が積もったんだ。

僕は嬉しくなって公園に遊びに行った。

誰もいない公園で、足跡をつけたり、雪だるま作ったりして遊んでいたんだ。


そしたら、後ろから声をかけられたんだ。

「ぼくも一緒に遊んでもいい?」って

歳は同じくらいだけど、学校では見たことない子供だった。

僕は、「いいよ」って答えた。

1人で遊ぶのにも飽きていたしね。


2人になったことで遊びの幅も増えたんだ。

雪合戦をしたんだ。

彼は、すごく強かった。

めちゃくちゃ速い球投げるんだよ。あの時は驚いたね。

避けるのにいっぱいいっぱいで投げ返せなかった。


17時の鐘が鳴って「ぼく帰らなきゃ」ってその子は帰っちゃったんだ。

その子、公園から出た後見失って名前聞けなかったんだよね。

僕も帰らないとお母さんに怒られるってすぐ帰ったんだ。


家について、その子のこと考えてたんだけど。

よーく考えると、不思議なんだよ。

僕が、声をかけられた時公園の入り口の方を向いていたのに、後ろから声をかけられてるんだよ。

それ以外にも、その子と遊んでる間僕の作った雪だるまが無かったような気がしたんだ。


僕は、次の日も公園に遊びに行った。

誰もいなかった。

僕は、少し濡れているブランコに座って昨日の子がくるのを待ってみたんだ。

そしたら、来たんだよ。

でも、僕のことに気づかずに遊び始めたんだ。


「僕もいっしょに遊んでいい?」って聞いたんだ。

そしたら、昨日の子がちょっとびっくりしたような感じで見てきて。

でも、「いいよ」って返してきたんだ。

それから僕たちはまた、雪合戦をして遊んだ。


遊び疲れた僕は、17時の鐘が聞こえて、「僕帰らなきゃ」ってその子に言って急いで帰ったんだ。

昨日、お母さんに怒られてたんだ。「17時までには帰ってきなさい」って。

僕は家について、また名前を聞くのを忘れたことに気づいた。


僕は、明日こそ名前を聞くのを忘れないようにしようって思いながら、眠ったんだ。

次の日、僕は風邪をひいた。

公園行くことができなかった。


それから次の日風邪はすぐ治った。

僕はまた公園に行った。

雪は溶けていた。

僕は、ブランコに座って彼を待った。

15時になっても彼は来なかった。

僕は帰ることにした。


次の日、僕は宿題を終わらせてないことに気付いた。急いで宿題を終わらせて公園に行こうと決めたんだ。

僕は16時に公園に行った。名前だけでも聞きたいと思っていた。

公園に着いた時、彼はいなかった。


17時の鐘がなった。


次の日、雪が積もっていた。

夜中のうちに、雪が降っていたんだ。

僕は、今なら彼に会えると思い、公園に行った。

彼は、ブランコに座って待っていた。


彼は、僕を見つけると。

「名前聞いてもいい?」って僕に言ったんだ。

僕は答えた「宮田たくやって言うんだ。君は?」

って聞き返した時にすごく強い風が吹いて目を閉じちゃったんだ。

目を開けたら誰もいなかった。


いなくなる寸前に小さな声で「やっぱり」って聞こえた気がした。


僕は気になって、その日の夜は全然眠れなかった。

次の日僕は、公園に行った。

誰もいない。

僕は、待った。

1時間後彼は来た。

ちょうど、僕が昨日公園に着いた時間だった。

僕は彼に尋ねた。

「名前聞いてもいい?」

彼は答えた。


「宮田たくやって言うんだ。君は?」


「やっぱり」


風が吹いたとても強い風だった。


僕が目を開けると、誰もいなかった。

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