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第33話・誕生 真田忍軍

内政の説明ばかりで退屈だったでしょう…判ってましたとも。

お待たせしました。

理不尽にも売られた少女を取り返しに、話が動き出します!

動き出すはず!

動き出したら いいなぁ。

戦国奇聞!(せんごくキブン!) 第33話・誕生 真田忍軍


 城西屋敷 応接室である。

 いつものメンバー(教師3名と山本勘助)に坂井忠、佐藤有希 そして駒井政武(こまいまさたけ)が揉めている。

 隣国駿河で生存が確認された坂井忠の従妹(いとこ)、草薙紗綾がどこかに売られたとの情報を得、その捜索に誰を出すかで 紛糾している所に、駒井がさらなる条件を持って来たのである。


深志(ふかし)小笠原が怪しいこの時期に、軍師が国を空けるなど 容認できる事では御座らぬ。

それに鷹羽殿も雪斎党が狙って居る(ねろうておる)は必定。 のこのこ敵地に送る事など、この政武 断じて許せるはずなかろう?」

「いやいやいや、生徒を探すのにオレが行かなきゃダメでしょう!」

書付(作戦指示書)は用意しておるし、十郎兵衛殿の手の者が見張って居れば、暫しの間 (それがし)が居らんでも 問題無かろう!」

「二人とも(わらべ)の様な事を言うて居る…まず 鷹羽殿! 其許(そこもと)は その紗綾と申す女子(おなご)の見分けが付かぬのであろう?駿河へ行っても危険なだけで役立たずではないか!

それに勘助殿! 火急の時に書付で間に合う筈なかろう。 甲斐の軍師として 女子(おなご)と国とどちらが大切とお思いか!」


 “女と国とどっちが大事か!” 恋愛小説の一節の様な駒井のセリフとなったが、勘助の行動は父性の発露である…念のため…

 まぁ冷静に考えれば駒井のいう事が尤も(もっとも)であり、鷹羽は口ごもる。

 鷹羽の気持ちもわかる中畑が、横からフォローしようと言葉をはさんだ。


「そうですよ。鷹羽先生は紗綾ちゃんの顔が判らないんでしょ? 

それに教頭先生から狙われてるんですから、危ない…わかるでしょ?

ダメです、代わりに私が行きます。

人探し専門家の十郎兵衛さんに助けて貰いますので、鷹羽先生はここで待っていてください」


 …美月先生、役立たずである事を繰り返しただけでフォローになってないぞ…それに秋山十郎兵衛は人探し専門じゃない。

 勘助はより気まずくなった雰囲気を誤魔化そうと話を変えたが、話題が悪かった…


「あぁ、美月。 その専門家、とやらじゃがな…信濃で手一杯で透波(すっぱ)は出せぬ…と言われて居るのじゃ、実は…」

「はあ~?何それ。誰の命令ですか?私一人で探せって言うんですか?」


 今度は中畑がギスギスした。


「おいおい、巫女殿が行くなど不用心。なお悪う御座るぞ…其許(そこもと)まで 売られてしまいますぞ…はは」

「じゃーどうしろって言うんですか?透波(すっぱ)は出せない。駿河にも行かせないって」


 不用意にツッコミを入れた駒井は美月に睨まれ、慌てた様に顔の前で手を振る。


「あ、いや… 透波(すっぱ)の配置は我の指図では無い。与り(あずかり)知らぬ事じゃ。それに巫女殿の身を案じての言葉じゃ」


 助けを求める様に勘助の顔を見るが、目を逸らされ 目を泳がす駒井。

 ドタバタな大人たちを黙って見ていた坂井忠が口を開いた。


「俺が行く。…俺なら紗綾の顔 判るし、紗綾も俺を見れば安心するだろ? あと、俺なら剣術やってるから、先生たちより腕は立つよ。

勘助さん 一緒に行ってくれる道の判る人を誰か選んでよ。 …あ、弥次郎はパスね。 できれば教来石さんが良いけど」


 随分と逞しくなった坂井君の頼もしい決意の声であり、横で有希ちゃんが “ブラボー” と拍手する。

 勘助は坂井の発言を聞き、微笑んだ。

 と、周りからも声があがった。


「忠クン、聞き捨てならないなぁ。 いくら腕に覚えがあったとしても、僕は体育教師だよ。この古澤を舐めて貰っては困る、ハハハ。

まぁ鷹羽先生よりは腕は立つのは判るけど…って事で、僕も行こうじゃないか!」

「あっズルい!私も行きたい!腕に覚えならある!」


 なにやらバーベキューにでも行くような、軽―い会話になって来た。

 いつものことながら、勘助が咳払いをして話を引き戻す。


「ウホン、成程、忠が行くのは道理に合って居るの。…道案内さえ居れば良しとする気概も頼もしい物じゃ。

…それに比べ 亮、教え子と張り合おうとするでない。それとお主は道を知らんじゃろ? 足手まといじゃ。

…あと、有希! 物見遊山ではないぞ。 (なんじ)は道場で門弟も居るじゃろ。 こちらで精進しておれ。

…とは云え、同道を頼むは誰がよいかのぉ。

教来石殿は雷玉(火薬)作りで手が離せんじゃろうし、毎回毎回信忠(甘利)殿を御屋形様よりお借りするのも(はばか)られるのぉ。

駒井殿、どなたか心当たりは…」

「ハイハイハイ!」


 勘助にみなまで言わさず、中畑が手を振り上げた。


「十郎兵衛さん所の忍者、 足りないんでしょ? なら他を当たれば良いんですね。

忍者と言えば 真田忍軍でしょ! そうでしょ?幸綱様に頼んでみましょ、決まり!」


 歴史に疎い鷹羽と古澤は “ほぉナルホド” と感心したが、勘助と駒井は顔を見合わせた。

 “真田にそんなスゴイ透波(すっぱ)なんて居るのか?” である。

 美月が興奮気味に語る “真田忍軍” とは、マンガでのヒーロー 猿飛佐助などで有名な “真田十勇士” の事であろう。

 “真田十勇士” は、ほぼ100%後世のフィクションであるし、活躍しているのは三代先の真田幸村の時代である。

 この時代の人間が首を捻るのは当然であった。

 しかし推し活の前にはそんな事は些細なこと、美月の世界では忍者=真田 が正解なのである。

 という事で、勘助と駒井の懸念を押し切り 草薙紗綾捜索の助けを借りるべく、中畑美月は諏訪 上原城へ向かうのであった。

(単に真田幸綱に会いたいだけだろ!)


―――――――――

 躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)から諏訪湖までは、甲斐国内の移動であり 大きな街道(甲州街道)一本なので、女性の美月でも苦労なく行ける道であった。

 以前の佐久行で死ぬような目に遭い、乗馬を猛特訓した今では、ETCならぬ “通行手形” を腰にぶら下げ、諏訪上原城まで軽快なライディングを楽しめる美月である。

 そして今、上原城の一室で真田幸綱を待つ美月は 当然の如く トキメイテいた。

 とは云え、美月一人で会いに来れた訳では無い。

 凛々しい若武者となってきた坂井忠君の同席は許せるが、眼帯髭面オヤジの山本勘助、とにかく明るい古澤先生 などの余計な者共も一緒であった。


「美月殿。久方振りであったな、息災か」


 今回もまた春風の様に真田幸綱が現れた。

 美月は一瞬で目の焦点が合わなくなっている。


「勘助殿もご活躍のご様子。喜ばしき哉」

「うむ、真田殿こそ佐久でのご活躍。我が事のように嬉しゅう御座る」


 勘助と幸綱は共に命を懸けて長野業正(ながのなりまさ)説得に当たった戦友である。

 お互い馬が合うのか、旧来からの友の様な信頼を覚える二人であった。


「して、今回はこの真田に達て(たって)の頼み とは、何事かな?」

「あーそれは、また美月がじゃな…」


 幸綱はチラと見た美月が忘我の表情である事を認め 身構えた。

 前回はか弱き女性(にょしょう)と油断し、羽交締め(はがいじめ)されるという失態を演じてしまったのだ。

 勘助は幸綱が身を固くしたのを捉え、美月の状態に気が付いた。


「これ!美月!」


 “友に恥をかかせてはならぬ” と、勘助は美月の背中を強めに叩き、この世に呼び戻した。


「あっ、おはようございます…えっ?幸綱様! なんでしょう♡」

「あ?いや…達て(たって)の頼みとは?」

「…忍者なんですぅ♡…」

「…」


 …なせが見つめ合っているが、話はかみ合っていない。

 勘助がどこから説明しようかと眉間に皺を寄せた時


「俺の従妹(いとこ)が駿河で売られたんです。探し出して取り戻すのを助けてください!」


 坂井忠が一番後ろの席で 叫び、頭を床につけていた。

 幸綱は真剣な眼差しで坂井を認め、勘助に目線を移した。


「我等で役に立つ事ならば…詳しく話を聞こうか」


―――――――――

 一通り話を聞いた真田幸綱は勘助たちを上原城近くの森に連れ出した。

 細い道を進むと奥に粗末な小屋が2つほどの建っている1反歩(300坪)ほどの切り拓かれた広場に出た。

 小屋の前には男が一人、(たたず)んている。

 幸綱は速度を落とさず その男に近かづいて行く。

 残り5間(9m)ほどになった時、男は片手を胸の前に上げた。

 すると幸綱たちの後方から “キィヤァ〜” という声と共に大きな影が掠めて行った。

 美月は思わず悲鳴を上げ、頭を抱えしゃがみ込んだ。


「おぅ すまぬ事を。驚かした様じゃな…大事ないか?」


 そんな美月に幸綱が手を差し伸べ、優しく立たせた。

 幸綱に手を取られた美月は瞬時にあの世に旅立とうとしていた。


「センセイ!しっかりして!鷹だよ!」


 美月の状態を知ってか知らずか、横を歩いていた坂井が声を掛けた。

 上原城での美月を観察し、先生が尋常ではない事を察知し、気を付けていたのだ。

 天国への旅たちを邪魔された美月は小さく舌打ちしたが、坂井君は気に留めなかった。

 武道を嗜む坂井君の “純粋な気遣い” が “恋路の邪魔” になるなど、彼には思いも寄らなかった。それが人生経験の差である。

 …そこら辺は置いておいて、坂井の指差す方に目を向けると、小屋の前の男の腕には一羽の鷹が留まっている。

 改めて男の出で立ち(服装)を見れば、鷹匠(たかじょう)のようである。

 小さく頭を下げる鷹匠に片手を上げ返事をした幸綱は立ち止まり、美月たちに紹介した。


禰津神平(ねづしんぺい)殿じゃ。見ての通り鷹匠をして居る。 が、人の懐へ潜り込むのが上手での…鵜の目鷹の目とでも申すのかの…あ、鷹匠ゆえ鷹の眼じゃな。 まぁ戯言はともかく、色々と聞き出すのが得意じゃで、駿河では力になると思う男じゃ」


 紹介された神平は怪訝そうに皆に頭を下げ、幸綱に “どうなっているのだ?” と目で問いかける。


「おう、神平殿は初めてじゃったか! この女性(にょしょう)こそ、真田を晴信様に引き寄せてくれた、神の使いの巫女様じゃ。

此度(こたび)は、城西衆の女子(おなご)が駿府で(さら)われたで 取り返しに行きたいが、手掛かりも人手も足りぬゆえ、便利な者は居らぬかと仰せでの。…ならば神平殿しか居らぬであろう と、お連れしたのじゃ」


 情報量の多い説明であったが、禰津神平(ねづしんぺい)は頷き、微笑んだ。

 なるほど、頼りになりそうな男ではある。

 禰津は無言で踵を返し、背後の小屋に歩き出した。

 皆は誘われるように禰津の背中を追い、小屋に向かうのであった。


―――――――――

 禰津は室内の止まり木に鷹を戻し、囲炉裏(いろり)に皆を誘うと、湧いていた湯を振舞(ふるま)った。


「改めて巫女殿にご挨拶申す。禰津政直(ねづまさなお)で御座る」

「あ!ご丁寧に…私は中畑美月と申します。 えーと、そちらはネズマサ…? シンペイさんじゃないんですか?」

「ははは、神平は禰津の屋号の様なもの。我の名は政直まさなおで御座る」

「はぁ…」


 えー中の人です。

 突然現れましたこの鷹匠ですが、中々に興味深い人物なので 少々解説させていただきます。

 禰津(ねづ)氏は平安時代に朝廷から “信濃守” に任命された滋野一族の一つで、真田氏の親戚筋です。

 家格で言えば嫡流(ちゃくりゅう)と言われる “滋野三家” (海野氏・禰津氏・望月氏)の一つなので、海野氏から飛び出した真田氏より上の筈であります。

 実際この時の禰津は真田の家臣ではありません。進む方向が同じであったから協力している対等の関係です。

 とは言えこの時代は滋野氏自体が消えた名族で、嫡流(ちゃくりゅう)だろうが傍流(ぼうりゅう)だろうが大差ない状況でしたが。

 それはさておきの禰津氏ですが 特筆すべきは “鷹術” です。

 鷹術は4世紀に渡来人により日本に(もたら)されたとされており、どこをどう伝わったかは定かではありませんが、神氏(諏訪神党)を名乗った、第二代当主である禰津神平貞直が “禰津(根津)・諏訪流鷹術” を確立します。 (おぉ、神平がここで)

 この流派は後の江戸徳川家から現代まで伝わる、日本最大の鷹匠流派でして、今 登場しました禰津政直(ねづまさなお)は禰津流鷹術中興の祖と呼ばれる人物です。

 そして…もう一つの都市伝説的スクープは、彼こそが甲陽流忍術の家元であり、後の真田忍軍の基礎を作った人物だ という物です。

 同じ文脈で “海野氏は加禱喜寿に通じており、真田氏は呪術に通じていた” なんてのも伝わって居りますので、滋野一族全体が、中二病歓喜の胡散臭(うさんくさ)さ満載ですね。

 まぁ彼らが領地としていた信州上田や上州吾妻一帯は、修験道が盛んで 山伏の修行場として知られていますので、忍者集団が育ちやすい環境とは言えるでしょう。

 諸々(もろもろ)の虚実を織り交ぜて、想像力を掻き立てられる人物であります。

 以上、戦国雑記帳でした。


―――――――――

 囲炉裏(いろり)端で美月たちは再度、禰津神平(ねづしんぺい)に状況説明を終え、駿河での調査方針を打ち合わせる段階となっていた。

 禰津は囲炉裏(いろり)に掛かった鉄窯から 周りの湯飲みに湯を注ぎながら確認する。


「では、駿河に入られるのはここにおいでの皆さまで、草薙紗綾と申される娘御(むすめご)の行方を(それがし)が聞き込めば宜しいのですな?」


 コクコクと頷く美月&古澤。

 禰津神平は初対面の城西衆が普通の人とは 何か違うと察知し、若干の不安を感じ、幸綱に “大丈夫か?” の信号を送った。 (流石は忍術の家元!)

 幸綱は腕を組み、確固たる表情でしゃべり出した。


「巫女殿のご託宣は本当の神憑(かみがか)りじゃ。 これに乗らぬ手は無い!」

「そうは申しても幸綱殿、我等には巫女殿がお告げで見た様な忍び衆は居りませんぞ…

他国の情勢を探る事の大事さは 常々語り合って(かたりおうて)はおりますが、そこまでの陣容は…」

「今の世は “人買い” は、褒められたことでは無いが、証文があれば罰せられる事は無い。

つまり盗人(ぬすっと)の様に逃げ回っておる訳ではない。

神平殿の手に掛かれば足跡を追う事は左程難しくはなかろう?」

「…幸綱殿と手分けすれば、なんとかなるやも…」

「あぁ、実はじゃな…儂はちと 所用が立て込んでおっての…神平殿が思うがままやって貰えれば…」

「はぁ?!」


 怪しい流れである。

 このままでは決裂しそうだと感じた勘助が、急遽条件を提示した。


「禰津殿の御働き、決して安くはさせませぬ。日当、路銀は無論の事、ことが成就した場合は別途お礼をば…」

「…我が家を安く見て貰っては困る! 銭が欲しい訳では無い!」

「あ…これは失礼を…その様な意味では御座らぬゆえ、何卒お許しを」


 勘助たちを睨んだ禰津神平は末席の坂井と目が合った。


「…坂井殿、と申したかな? (さら)われたと言う娘御(むすめご)其方(そなた)のお身内か?」


 坂井の瞳には涙が浮かび、無言で頷いた。


「紗綾は…誰も頼る人が居ないのです。俺…私たち城西衆も、頼る人が少なくて…

時が経てば、手掛かりが消えてしまう。急ぐのです…助けてください」


 その燃えるような瞳からは純粋な思いしか感じられなかった。

 禰津神平は決意した。


「承知した。駿河へ向かいましょう」


 坂井に頷き返した禰津神平は視線を勘助に向けると


「謝礼の件は、断った訳では無い。喜んでいただきますぞ。 それとは別に、足取りを追うにはそれ相応の鼻薬が必要じゃ。それもご用意願おうか」

「承知!」


 ジャジャーン! こうして 紗綾捜索隊の陣容が決定した。

 若武者坂井、神憑かみがかり美月、とにかく明るい古澤先生 そして甲陽流忍術の家元 禰津神平である!

(ワァ…不安しかない)


 とは云え、草薙紗綾の足取りを辿るには紙面が尽きた。

 駿河で何があったかは次回を待て…

 て、ヤバイ! 前話と同じ引きだ! このままでは待て待て詐欺になってしまう!

 改めまして、

 たぶん、次回は草薙紗綾の足取りを追えると、いいなぁ


 第33話・誕生 真田忍軍  完


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