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第19話・高遠邀撃

いつもはちょっと、シニカルな財務官僚 駒井政武が、疾走(はしり)ます!

(はや)きこと風の如し です!

駒井ファンの皆さま、お愉しみです!(居るのかなぁ…)

 戦国奇聞!(せんごくキブン!) 第19話・高遠邀撃


 高遠討伐軍の進軍は軍師・勘助が望んだ通り、素早い物であった。

 彼らは少なくとも3つ(要撃(ようげき)邀撃(ようげき)生餌採取(いきえさいしゅ))の作戦を進める必要があったが、事に当たる板垣衆、駒居衆、信繁隊 それぞれの高い練度と指揮官の作戦意図の理解度が、それを可能にしていた。


 まず、高遠討伐軍の主力となる板垣衆であるが、杖突街道を挟む両壁に飛丸(ビュンビュン丸)5機づつを設置し、高遠軍を待ち受ける要撃地(待ち伏せ用地)確保が急務である。

 迅速に杖突峠越えを行う為に、ビュンビュン丸10機を分解し、多数の荷車で高速輸送である。

 動員兵が主体であるこの時代ではあるが、ビュンビュン丸は極秘兵器なので、取り扱う飛丸隊は正規軍かつ専任部隊である。

 彼らの日頃の訓練、および 城西衆(明野君)こだわりの“分解式”が効力を発揮した場面である。

 それにしても 杖突峠の名の通り、杖が無ければ登れない程の断層崖の急坂である。

 高度差300mオーバーの山道である。

 荷車が通れぬ箇所もあり、そこはパーツを背負っての登山である。

 その苦労はケーブルカーやロープウェイ利用がデフォの現代人の想像を超えた物であった。


 一方、駒井政武は武田信繫と共に、諏訪頼重(生餌)の元に向かっていた。

 戦う武田の正当性を示すシンボルであり、対高遠の撒き餌である諏訪頼重を杖突街道に引っ張り出せるかどうかで、本作戦の成功率と後腐れ度が変わって来るのだ。

 しかし頼重を上原城から出陣させるのは、ビュンビュン丸の峠越えと同等かそれ以上の苦労…というか、面倒くささを伴う物であった。


――――――――――――

 諏訪上原城である。

 広間に通された駒井政武は静かに諏訪大社大祝(おおほうり)、諏訪頼重を待っていた。

 外交権、軍事力 そして多くの利権を失った諏訪家では、上原城内の人員も縮小され、人影が見えず ヒンヤリとした雰囲気である。

 頼重は諏訪大祝(おおほうり)の威厳と名誉を掛け、武田の城西衆 鷹羽神官に法力戦を挑み、辛うじて勝利したが その時負った精神の傷を癒している所であった。

 …こう書くと主人公サイドの邦友で高潔の白魔導士の様であるな。

 が…実際はこうである。

 頼重は自分の地位とプライドを守る為、いかさまの茶番劇で民衆を欺き、大祝(めいよしょく)に居座ったが、満たされぬ野心を酒で埋めている 厄介なオッサンである。 (※1)

 物事は表現一つで180度 印象を変える事が可能である…世間で良く見る手法なので、読者の皆さまは お気をつけ下さい。 


 ※1:第12話・神々の和解 参照


 唐突に戸が開け放たれ、重臣Aを引き連れた頼重が入って来た。

 衣服は整っているが、赤ら顔で息が荒い。 昼から飲んでいたのかもしれない。

 後ろについて来ている重臣Aは、蒼白の顔で目を伏せ、息をひそめている。

 駒井は慇懃に頭を下げ、朗々と名乗り始めた。


(それがし)、武田家臣、駒井政武(こまいまさたけ)と申します。お目通り叶い、祝着至極」


 頼重は駒井をジトッとした、良くない目付きで見つつ挨拶を聞いていた。

 そして目線を外し、誰に問いかけるとも判らないトーンで声を掛けた。


「今日は勘助は来ぬのか?…それと、儂に負けた神官、あれはどうして居る?『勧進組』に加えてやっても良いと伝えよ…」


 駒井は無言で頼重を見つめ、薄っすら笑いながら 頭を振った。


「ふぅ、勘助殿が申した、“頼重様は時間の無駄” の通りで御座るな…

会って見て得心いたした。 では、ご機嫌麗しゅう…」


 頭を下げ、退席しようとする駒井に対し、頼重が語気鋭く叫ぶ。


「駒井とか申す者、待て!

勘助が何を吹いて居るかは知らぬが、あの様な下賤の者が何を申そうと、儂は諏訪家当主ぞ!」


 駒井は再度、頼重をジッと見つめ、再度喋りはじめる。


「ふふ、昼日中から御酒(ごしゅ)を召され、目を濁らせて居られる今の有様。…諏訪の当主が聞いて呆れる。

(それがし)大祝(おおほうり)様にお願いの儀あり、罷り越し(まかりこし)ましたが、この様な酔漢(すいかん)では、言うだけ無駄と存じます」

「ふん…偉そうに、己が器でしか物の見えぬ奴らじゃな。

武田が儂の目と耳を塞いでおるから、酒くらいしか 為す事が無いだけじゃ。儂は飲んでは居るが酔っては居らぬは」

「…ほぉ、ならば 高遠が事はご存じ無い、と?」

「あの小賢しい奴が如何(いかが)した?我が娘でも寄こせと申しておるのか?」


 駒井はこれ見よがしに居住まいを正し、頼重に頭を下げる。


大祝(おおほうり)様に何もお知らせして()らぬとすれば、武田が手落ち。申し訳ございません。

また、それを知らず、失礼なる申し様、重ねてお詫びいたします」

「…判れば良い。で、高遠がどうしたのじゃ?」


 頼重はプライドが異常に高い男であり、かつ 世を拗ねている最中である。

 ただ持ち上げても、当然の事と思うだけで、効果は薄く、武田の話には乗ってこない。

 なので、駒井は下げてから上げた。

 …掛かった。 釣り人万歳 である。


「高遠が兵を起こし、この諏訪に攻め込んで参ります。…大祝(おおほうり)様のお力が弱まったと勘違い致したと思われまする」

「…勘違いでは無い。…儂が力は、あの勘助に謀られ(たばかられ)、削られてしもうた。

今の我が城の備えでは、高遠頼継が調子に乗っても不思議はあるまい。

…だとしても、それは武田が受けて立つ迄の事。我が諏訪から兵を取り上げたのじゃ。覚悟の上じゃろう、駒井?」


 頼重は自分で言った通り(それ程)酔ってはいない様で、状況を理解した上で 予防線も張ってきている。


「仰せの通りにて。

高遠の兵は寄せ集めなれば、武田のみで(かた)が付き申す。

されば、高遠頼継めは、大祝(おおほうり)の座を狙って(ねろうて)の暴挙に御座ります。

事は諏訪大社の神職に係わると存じ、高遠が成敗、大祝(おおほうり)様のお力をお示しいただきたく」


 駒井の言葉に返答を熟考している頼重。

 (はかりごと)大好きな本性から、言葉の裏の裏、一周まわって表と、目まぐるしく考えを巡らしている様だ。


「ふん、臭う(におう)のぅ、勘助と同じ臭いじゃ…

儂を戦場(いくさば)に連れ出し、殺そうという筋が見えて居る。

武田が本音は儂を殺し、虎王丸を据え、根こそぎ諏訪を盗る事であろうが…誰がその様な手に乗るか!」


 頼重の言葉に駒井はうんざりした表情を浮かべ、独り言の様な囁き声で、返答しだす。


「本に面倒なお方じゃ…頼重様の御命、頂戴するならば もっと良き手があり申す。

宜しい哉(よろしいかな)、わざわざ頼重様を高遠が面前に押し出し、討たれる様な事になれば、それは武田が恥。

本当に頼重様を高遠に討たせる気があれば、寧々様虎王丸様を今から武田へお連れするだけで、事は済み申す。

この城に兵が居らぬはご承知の通り、高遠が兵三千が、綺麗に飲み込んで呉れましょう」


 敵兵三千と聞いて頼重の後ろに控えていた重臣Aが取り乱す。


「さ…三千! と…殿、我らは三十がせいぜいで御座いますぞ。 門の一つも支えられる物では#&□△◆■!」

「う狼狽(うろた)えるな、だ、黙って居れ!」


 頼重も狼狽えている様だが、高いプライドで 辛うじて持ち堪えている。


「三千の兵では確かに一揉みであろうな。

しかし駒井、高遠がこの城に籠ったのでは武田も困るであろう?喉元に刃を当てられた様な物、嫌であろう?」


 どこまでも素直じゃない頼重である。

 全てを疑うのは戦国武将には必要な観点であるが、目的がマウントを取る為だけでは逆に足枷となるのだ。

 “どうだイヤだろう”と、ほくそ笑む頼重に対し、駒井はニッコリと微笑み即答する。


「別に…

高遠に目端の利く武将が居れば、この城には籠りますまい。

なにしろ、この城には兵糧が御座りませぬからな。

しかし、あ奴らは雇われ者の寄せ集め。城など持ったことも無く、喜び勇んで入城するでしょうな。

…その後は、何人の兵が入っても同じ事。手持ちの糧秣が尽きれは、城を出ざるを得ない。

城というのは入り難く(はいりがたく)してありますが、裏を返せば出られる所も限られますので袋が鼠、武田は其処(そこ)を抑え込むだけで御座る。

重ねてお教え致しますが、今申した策は高遠との野戦より武田の掛かりも少なく(すくのう)なり申す。

良き策と心得ますので、お望みであらば、その策 取らせていただきますが…」


 微笑みながら国主を脅す駒井である。

 論破され、押し黙った頼重を観察しながら 釣り上げ時を探り、ダメ押しを(はか)る。


「頼重様ご出馬となれば、武田は家名を掛けて御支えいたしますぞ。

その証として、晴信様の弟君 一門衆の武田信繫様が今も大手門でお待ちで御座います。

諏訪大祝(おおほうり)様が武田を従がえ、高遠を討ったとなれば、近隣諸国の評判となります事必定。

さて、この城に御籠りなさるか、我らと共に高遠を討つか、お好きな方を選ばれるが宜しかろう」


 頼重は白い顔で一言、駒井に返した。


「…承知」


 諏訪頼重がタモ網に入った。 (^^)b


――――――――――――

 武田信繫に諏訪頼重を任せ、駒井政武は板垣衆の飛丸隊に追い付くべく、馬を飛ばした。

 駒井の本来の役割は高遠討伐軍の軍監(軍目付(いくさめつけ))である。

 今作戦では諏訪頼重が率いる諏訪神軍(実態は武田信繫隊)との連携が重要であり、戦場を冷静に観察し、攻撃・防御の号令が駒井に託された仕事であった。

 高遠戦で主力となる板垣衆は勇猛果敢で頼りになる反面、猪突猛進する傾向にある。

 予定より前に敵と出会ってしまった場合、勝手に戦が始まってしまう可能性が非常に高い。

 ゆえに、高遠討伐軍の先頭を監視監督すべく、駒井政武は杖突峠を駆け上がるのであった。


 一方、板垣信方は想定戦場の片倉辺りを眼下に捉えた山腹に、飛丸隊の展開・偽装を終え、味方と敵 双方の到着をイライラ、ワクワクと待っていた。

 駒井の軍監は御屋形様の差配である。受け入れるに吝か(やぶさか)ではないが、高遠が先に来たら それは神の差配だ、勘助の軍略なぞ知ったことか、手勢の戦力で蹴散らすのみ!

 山本勘助にしろ駒井政武にしろ、若い奴らは(はかりごと)が多くて困った者だと憂いつつ、早く高遠来ないかなぁと願う信方なのであった。

 そんな信方の期待を潰す様に、後方の街道に早馬の砂煙が見えた。駒井が到着した様だ。

 随分と立ってから(まげ)も曲り、汗だくの駒井政武が斜面を上がって来た。

 板垣の顔を認めると、足を止め 肩で息をしている。

 ようやく息を整えると、いつもの意思を読めない、無表情に戻り板垣へ挨拶した。


「板垣様、陣立(じんだて)は御済みの様ですな」

「おお、政武。間に合った(おうた)様じゃな。もう少し緩り(ゆるり)としておっても良かったものを」

「いやいや、諏訪頼重様もお出ましいただけますれば、其れなりの仕掛けで時間が要りますので。

あと一刻程で信繁隊も到着致すと思われますが、お願い致しておりました物は?」

「準備できておる。 ただでさえ飛丸で難儀しておるのに、輿やら太鼓まで持って行けとは軍監殿も無茶を言いよる、ハハハ」


 駒井は無言で頭を下げ謝意を伝え、もう一つの気掛かり事を確認する。


「で、高遠の動き、如何でありましょうか?」

「本隊は長藤を過ぎた辺りの様じゃが、横手の松倉川にわざと旗を見せて居るゆえ、半里程先で止まるじゃろ」

「それは重畳(ちょうじょう)

ところで飛丸で御座るが、雷玉は残りわずかとお聞きしているが、足りまするか?」

「うむ、出陣前に神官鷹羽大輔より書付が届いての。竜弾(りゅうだん)とやらの作り方が記しておった。

今 飛丸隊が作って居るで、目途は立った」

「それも重畳(ちょうじょう)

では、(それがし)はもそっと先に陣を張りますゆえ、手筈通りにて」


 いよいよ、邀撃(引きよせてから迎え撃つ)作戦の開始である。


――――――――――――

 高遠討伐戦は諏訪神軍の大太鼓で開始された。

 杖突街道の片倉辺り、横を流れる藤沢川の少し広がった河原に陣を張った諏訪頼重は、輿に乗り、数基の諏訪太鼓を打ち鳴らさした。

 片倉の手前、藤沢川に合流する松倉川に仕掛けられた旗指物の偽装に引っ掛かり、止まっていた高遠軍は川沿に響く太鼓の音に誘われ、乱れた隊伍のまま杖突街道を進んで来た。

 街道から川を挟んだ対岸の河原の陣に、打ち鳴らされる諏訪太鼓を認めた高遠軍は色めき立った。

 相手の心理を読んだように諏方神号旗を掲げた騎馬が一騎、高遠軍目掛け 驀地(まっしぐら)に突き進む。

 そして弓矢が届くギリギリの地点で馬を止め、高遠勢に向け大音声で告げた。


「そこな烏合の衆(うごうのしゅう)は高遠勢とお見受けいたす。

我ら大祝(おおほうり)、諏訪頼重様を戴く、諏訪神軍なり。

我が地を奪おうとする悪事、諏訪の大神が打ち砕くゆえ、せいぜい打ち掛かるが良い。

存分(ぞんぶん)にお相手いたす!」


 それに合わせ諏訪の陣地から太鼓が打ち鳴らされる。

 騎馬武者は扇を広げ打ち振り、色んな意味で(あお)った。

 そして踵を返すと、自陣に平然と戻っていった。


 高遠軍は熱り(いきり)立った。

 遠くに見える諏訪軍は煌びやかではあるが小勢である。

 輿に乗ったのが諏訪の大将らしい。

 やるなら今だ!

 目の前に大きな餌を下げられた傭兵は、我先に大声を上げて突進した。

 中軍に居た高遠軍の大将、高遠頼宗(たかとおよりむね)は直観で危うさを感じ、突進を止めようと大声を出すが、鬨の声にかき消された。


 眼下の高遠軍の距離を測りながら、様子を冷静に見ていた駒井が、手にした赤旗を高々と振り上げた。

 それを合図に後方の板垣衆 飛丸隊陣地より2発の雷玉が撃ち出される。

 突進する鼻先に撃ち込む予定であったが、高地より発射された砲弾は距離を伸ばし、突進する高遠軍の中程に着弾した。

 火薬量の少ない雷玉は、実際の破壊力は大した事は無いが、予備知識の無い傭兵を止めるには十分の効果があった。

 皆、何事かと取り敢えず足を止め、頭を低くする。

 着弾点の前方で勢いのまま諏訪神軍に攻め込んだ一団は、神輿の後ろに控えていた騎馬隊が一蹴する。

 諏訪頼重の輿が無事な事に頷きながら、駒井が次は白旗を高々と振り上げた。

 今度は対岸の飛丸陣地から5発、こちらの陣地から3発の玉が発射された。

 見れば、砲弾は軌道の途中で(ばら)け、細かな粒が足の止まった高遠軍に降り注いだ。


 板垣信方が話していた竜弾(りゅうだん)である。

 麻縄の網で石塊(いしくれ)を包み、砲弾とした物だが、仕掛けは網の閉じ口である。

 閉じ口に(ほぐ)した麻縄と絹糸を巻き、絹糸に火を点けて撃ち出すのである。

 絹糸はジワと燃える導火線である。(ほぐ)した麻縄は現代でもキャンプの火起こしの火口(ほくち)で利用される程、火付きが良い。

 撃ち出された竜弾(りゅうだん)は空中で網の口が解け、中の石塊(いしくれ)が広がり、飛礫(つぶて)となって降り注ぐのである。

 飛礫(つぶて)は人類の初めから使用された武器であろうし、現在でもコスパ最強で効果もそこそこなので、利用度が高い。

 今でいう榴弾(りゅうだん)であり、現代でも歩兵に対して有効である。

 2,3mの高さから落とされた石でも、当たり所が悪ければ命に係わる。

 ましてや竜弾(りゅうだん)は数十mの高度差で降ってくるのである。

 真面(まとも)な兜を持っていない足軽は弓矢より大きなダメージを受ける。

 その竜弾(りゅうだん)をビュンビュン丸10機でつるべ撃ちである。

 瞬く間に先鋒の数百名が無力化された。

 高遠軍としては、一旦射程外まで後退し、対策を講じるべき場面なのだが、細く伸びた軍勢は前方の状況が判らず、次々と突進し竜弾(りゅうだん)の洗礼を浴びる。

 指揮官が少なく、兵の数を頼みにした軍勢の弱点であり、正しく烏合の衆であった。

 高遠頼宗(たかとおよりむね)は顔面蒼白となり”引けぇ”と叫びながら馬首を回し退却した。

 その姿を見た兵たちが口々に悪態を叫び、逃げだす。

 世に言う総崩れであった。

 

――――――――――――

 戦場を差配する駒井が、赤旗と白旗同時に上げ、大きく円を描いた。

 後方の板垣衆の陣から甲高い笛の音が上がる。

 戦の終了の合図であった。

 河原では諏訪神軍から勝鬨(かちどき)が上がり、それを受け両尾根の板垣衆からも勝鬨(かちどき)を上げた。

 まずは最大の邀撃は成功であった。


 この後、諏訪神軍(実態は信繁隊)、駒井衆の追撃戦が行われるのだが、それは後日に語るとしよう。

 今は佐久方面の動向を追わねばならない。

 Let's 調略戦 である。


第19話・高遠邀撃 完

 









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