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第1話 奇妙な学生

それは突然起きた…                     第1話 奇妙な学生                     「皆さん静かに」       先生の声が教室の中に響いた  「今日イギリスから転校生が私たちのクラスにやってきました」 先生の言葉に生徒たちは歓声を挙げた             「さぁ入ってください」    先生に呼ばれて教室に入って来たのは長い銀髪に銀色の瞳を持ち左目に方眼鏡をした男性だった  しかしその男性は女性に劣らないような美貌の持ち主だった   「皆さんこんにちは、イギリスの大国オリエンタルの首都セントラルシティーから来ましたクォリエンス・ウォルト・エウドランです」              男性は丁寧にお辞儀をした   「クォリエンス君は両親を探してこの銀風(ぎんのかぜ)高校にやってきました」         「先生…その話はやめてもらえませんか」           クォリエンスは苦笑いをしながら言った            「ごめんなさい」       先生は一言謝った                                     休み時間になるとクォリエンスのところに生徒たちが集まってきた               「クォリエンス君は何が好きなの?」             ひとりの女子生徒が尋ねた   しかしクォリエンスは何も言わなかった            「この学校は寮生活だからクォリエンスは俺と同じ部屋だ」   男子生徒は笑顔で言った    「君の名は?」        クォリエンスは男子生徒に言った

「俺は神ノ慎」        「慎か…」          「ところでその方眼鏡どうしたの?目悪いの」         女子生徒がクォリエンスの左目にある方眼鏡に触れようとした時 「触るな!!」         クォリエンスは一変して立ち上がったがすぐに座った      「すまない…どうしてもこの方眼鏡に触れてはならないんだ」  クォリエンスは立ち上がって中庭に行った                                         そして夜がやってきた                    「クォリエンスはまだ中庭に居るのか」            慎は自室の仲間に言った    「やっぱり怪しいって」    少し小柄な花蓮が言うと    「よし!クォリエンスの様子をこっそり覗いてやるぞ」     慎はいきこんでいった                    その頃クォリエンスは中庭の噴水の近くにいた                        「クレメンスもう出てきていいよ」              その言葉を慎たちは逃さずしっかりと聞いていた        「クレメンス?誰のことだろ」 花蓮は首を傾げた       「とりあえず様子を見てみよう」慎は期待しながら言った    その時クォリエンスは左目の方眼鏡を外した          「方眼鏡を外した!」     そしてその左目から狐のような銀色の毛並みを持った生き物が出てきた             「!」            もちろん慎は驚いた      「目から…狐が出てきた…」  慎の声はふるえていた     「まったく何時になったら出てこれると思った」        「ごめんよ、なかなかタイミングが無くて」          「まったくだ、人間と仲良くするなんて反吐がでる」      「そう思うよ…ぼくたちにとってとても生活しづらい環境だ」  「ほんの400年前まではよかったな」            「クレメンス…」       すると型体のいい男たちがやってきた             「なんだお前たち」      クォリエンスはキッと睨んだ  「魔神エウドラン家の生き残りだな」             「魔神?何のことだ」     隠れていた慎たちはクォリエンスと男たちの会話を聞き続けた  「よくご存じで…私はクォリエンス・ウォルト・エウドラン、魔神エウドラン家の生き残りだ」  クォリエンスはそういうと今まで方眼鏡で隠れていた左目が血のような紅に光り輝くと男たちの姿がなかった           「魔神エウドラン…」     隠れていた慎は小さくつぶやいた               next story

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