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大魔導師の育成  作者: 春夏秋冬
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ハイエルフ集落の宴会

ヤンとルーチェがマーベラスボアを倒したあと、二人の治療をしていると捜索隊がやってきた。マーベラスボアの死体を見て大歓声。それをヤンとルーチェだけで倒したと聞いてまた大歓声。歌いながらマーベラスボアを引き摺って集落に戻った。え?亜空間?せっかく盛り上がっているのにそんな野暮なことはしないさ。

まだ寝ていた私の弟子たちを叩き起こし、集落の長の家の前の広場に移動しやんややんやの大宴会が始まった。酒や大量の料理が振る舞われ、広場の真ん中ではさっき狩ったマーベラスボアの頭なしの丸焼きが焼かれている最中だ。それをヤンとリーユーがヨダレを垂らしながら眺めている。さすが獣人族、お肉大好きだな。サラとミザリ以外はお酒を飲まないように厳命してあるが…この雰囲気じゃ無理かな…

サラとミザリはイケメンのハイエルフの男性に酒を注がれて飲んでいる。ハイエルフが作る酒は様々な果実や蜂蜜から作る甘い口当たりのいいお酒。飲みやすいのかサラもミザリも凄い勢いで飲んでいる。甘いからって酒精は弱くない。これは酔い潰れるな。私のサラとミザリに手出すんじゃねぇぞ。そんなことしたらこの集落、魔法で吹き飛ばすからな。まぁハーフエルフじゃなくハイエルフだから大丈夫か。


宴会が進み、焼き上がったマーベラスボアの丸焼きにヤンとリーユーが飛び付いて、リーユーは自分と同じ大きさくらいある肉塊と格闘し今は案の定酔い潰れて地面に大の字になって眠るサラの上でお腹を不自然なくらいポッコリさせて眠っている。二人とも幸せそうだ。ヤンはまだ肉を食べている。どんだけ食べるんだ?ミザリもまだお酒を飲んでいるがもうぐでんぐでん。半分夢の中だ。ナタリアはちょっとお酒を飲まされたようで広場の端の方に置かれた椅子に腰掛けてうとうとしている。さすがナタリア。うとうとする姿も優雅だ。その足にエドワードが抱き付いて眠っている。ハイエルフたちはまだまだ元気。久々の宴会にみな楽しそうだ。こんな森の中じゃ娯楽少ないよな。


ふと集落の長の方を見ると長とこの集落の戦士長であるクラース、あとルーチェとルーチェの母親らしき女性が何やら話をしていた。ルーチェが話して他の3人が難しそうな顔をして聞いている。

「どうした?何かあったのか?」

私は気になり声を掛けてみた。

「ああ、ハリムさん、ちょうど良かった。ハリムさんも聞いてください。ルーチェがハリムさんの弟子になりたいって言うんです。」

クラースが答えてくれる。ほぅ弟子に…

「そうなんですよ。この子ったら、ハリムさんに付いて行きたいって。ご迷惑ですよね?」

ルーチェの母親だ。綺麗な人だ。お相手していただけないだろうか。いやダメだったな。ここに来たとき何人か口説いたが全部振られた。今のハイエルフはハイエルフを残すことに重きを置いているのでハーフエルフの私には靡いてくれない。

「ん?私が許可すればいいのか?」

「ええ。集落を出てはいけないという決まりはありませんからなぁ。ただルーチェはまだ幼い。ご迷惑でしょう?」

長が答えてくれる。いいのか?

「もう少し手元にと思う気持ちもありますが、ハイエルフの英雄ハリムさんの弟子になれるのでしたら光栄なことです。」

ルーチェの母だ。

「私、ハリム様の話を聞いて育ってずっと憧れていたんです。私もハリム様みたいになりたいって。そして今日ハリム様に戦うところを見ていただいて確信したんです。私、ハリム様の元でならもっともっと強くなれるって!」

ルーチェが一息に叫ぶ。おお、憧れてくれていたのか。うれしいな。

「結論をいうとだね、私は是非ルーチェを弟子にしたい。」

「え、いいのですか?」

「いいの?やったーーーー!」

母親が驚き、ルーチェが喜ぶ。ルーチェ今まで丁寧なしゃべり方だったけど興奮して年相応になってるな。

「でもね、私の修行は厳しいし、敵も強い。危険と隣り合わせだ。ルーチェにその覚悟はあるかい?」

「そうだぞ。ルーチェは優秀だが、ここの集落にもルーチェより強い戦士はまだまだいる。私とかね。ここで頑張ってもルーチェは強くなれると思うぞ。」

私の質問にクラースはルーチェの説得に入る。

「でもでも、ここで守られながら戦うだけじゃダメだってわかったんです。同じくらいの年齢の同じくらいの強さの仲間と協力したり競いあったりして切磋琢磨しながら強くなりたいっ。あといろんなところにも行ってみたいんです。」

「んー。」

ルーチェの熱意にハイエルフの大人3人が唸る。

「私は構わないよ。ルーチェは優秀だ。是非弟子にほしい。今、とある事情で弟子を集めていてね。タイミング的にもちょうどいい。私がルーチェをハイエルフ1の戦士に育ててお返しすることを約束しよう。」

「ハリムさんがそうおっしゃるなら…」

「ああ、光栄なことだ。」

「寂しくなるわね…」

大人3人から許可が降りた。

「いいの?やったー!ありがとうお母さん。」

ルーチェは母親抱き付く。

「もう、ルーチェは。こんなに甘えてたら心配だわ。強くなれないわよ?」

「大丈夫!今だけ。私頑張るね。すごーく強くなってこの集落に帰ってくるね。」

二人は長く抱き合うのであった。


次の朝。

「いたたたたた。頭痛ーい。身体の節々も。ハリムー、解毒魔法掛けてー。」

サラが起きてきた。二日酔いだな。身体の節々はあんなところで寝るからだ。

「私は光魔法は使えないから解毒魔法は無理だよ。」

「えー。」

「ほら、薬。私とシャーロットで作ったやつ。二日酔いに効くよ。あと水をたくさん飲みなさい。身体の節々は水の回復魔法でいいね。水の癒し。はい、もう大丈夫。」

私はサラに薬を渡し木のコップに水魔法で水を注ぎ、渡す。

「ありがとう…ハリム、大好き。」

サラは薬と水を飲む。見てみろミザリを。ぴんぴんしていてエドワードとリーユーのチビッ子コンビと遊んでいる。子供か?それにしてもリーユーってなかなかなつかないんじゃなかったか?ミザリにも超なついているし、エドワードとも楽しいそうに遊んでいる。

「ダメだなぁサラは。オレなんかお酒も飲んだけど、もうバリバリ。いつもより調子いいくらいだぞ。」

「そうですよ。サラさん飲み過ぎです。」

ヤンとナタリアがやって来た。獣人族は肉食べると強くなった気がするってよく言うもんな。この二人仲良くなったな。将来結婚とかするのかな?

「獣人族の内臓と一緒にしないでよー。ナタリアちゃんもっと優しくしてー。」

昨日の宴会のお陰で我が弟子たちはみんな仲良くなった。いいタイミングの宴会だったな。

「みなさーん。おはよーございまーす。お待たせしましたー。」

ルーチェが旅装をばっちり整えてやって来た。

「やぁルーチェおはよう。お母さんとお別れは済ませた?」

「はい。ばっちりです。ハリム様がたまに連れてきてくれるって言うから、そんなにしんみりしたものではありませんよ?」

「ああ、そうだね。さて行こうか。ランペドの私の屋敷に行くんだけど…その前に、ミザリ!」

「へ?はい?」

「お前どうする?古城帰る?」

「えー。ここまで来たんだから付いて行かせてくださいよー。」

「でも、私、みんなをランペドに置いたらミシビ王国にドラゴン退治に行っちゃうよ?来る?」

「ど、ドラゴン!?マリアムさんみたいな方たちですか?」

「ま、白竜姫ほどじゃないだろうけど、2頭いるらしいよ?」

「ひぃぃぃ。マリアムさんが2頭!?無理です。勘弁してください。屋敷で大人しくしていますよー。」

よく古城で殴り合ってこっぴどくヤられていたからなぁ。

「じゃあ、ヤンに格闘術を…いや、ダメだ。ミザリは型も何もないんだった。手加減してヤンとジークの相手でもしてやってくれ。」

「手加減なんていらねぇよ。」

ヤンは言うが。

「いや、こいつのパンチっていうか殴るのマジヤバいから。私でも痛いから。油断したら軽く死ねるレベルだから。」

「そ、そんなにか…」

「はい。ミザリに任せてくださいっ。」

「とてつもなく不安だ…」

私はみんなを連れ転移魔法でランペドの屋敷に飛ぶのであった。

やっと白竜姫さんの名前が出てきました。

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