第9話
遥か彼方に飛んでの投稿です( ˊᵕˋ ;)
少女を逃がした後、魔物と睨み合いを続けていたリュウキだったが相手の魔物が痺れを切らしリュウキめがけて突撃してきた。
「やってやろうじゃねえか!!」
リュウキは突撃してくる魔物に左手をかざして行使する魔法のイメージを作り上げる。
(作る魔法は相手の動きを止める魔法だ…)
「バインド!」
魔法を発動した直後、こちらに勢いよく突撃してきていた魔物が鎖のような光で地面に縫い止められるように固定された。
リュウキは動きを封じられた魔物に向かい駆けて行き、首に狙いをつけ剣を振りかぶった
「これでトドメだ!!」
リュウキの斬撃により魔物の首は宙を舞い音を立てながら地に落ちた。
戦闘を初めてものの数秒で戦闘の幕を引いた。
「ふぅ~ 」
戦闘が終了した直後に溜息をつき、倒れた魔物の姿を見つめる
「リュウキさん!」
リュウキが考えに耽っているとエルマールと先程の少女が一緒に駆け付けてきた。
「お怪我はありませんか!?」
「ああ、大丈夫だ。 そっちの方は…」
エルマールに軽く返事を返し、魔物に追われていた少女の方に目線をやる
「ええ、幸い軽いかすり傷のでしたよ。」
「それはなによりだな 」
少女の外見を見ても特に大きな怪我は無さそうだったが、エルマールの言葉で一息ついた。
「た、助けていただき、ありがとございました!!」
モジモジしていた少女だが、こちらの会話が一段落したのを確認し、礼を言った
「いや、大したことじゃないさ。 それよりなんであんなのに襲われていたんだ?」
あの魔物は、リュウキ達が魔物を討伐していた時に見た魔物より明らかに能力が高く森の奥の方にしか生息していないはずの魔物だったので、こんな森の浅い所で遭遇するものではないと思ったからだ
「じ、実は、薬草の採取をしていたんですが夢中になり過ぎて森の奥に… その時に見つかって追われていたんです。」
なるほど、確かに今日は浅い場所での訓練だったので少女の説明で理解した。しかし...
「でもなんで1人であんな危ない森の奥にまで?」
そう、この世界は魔物が跋扈している危険な環境なのだ。
一度街の外にでれば魔物に遭遇する危険がある。そんな世界で、何故少女は1人で出歩いていたのかが気になった。
「それは...母が病気で...その病気に聞く薬草が街になかったので取りに来たんです」
「そうなのか? にしたって1人で出歩くのは危険だろ?」
「ご、ごめんなさい...」
少女が少し涙目になりつつ謝る。
しかしこうなると事情を一度聞いておいた方がいいかもしれないな....