時代の流れは早すぎますっ!!
「はあー、怪しい者じゃねぇようだな。」
「そうですよ~、怪しい者だなんて失礼しちゃいますね~。」
「ガッハッハ、それはすまなかったな。」
俺たちは王都に行こうと街道を歩いていると、騎士たちの巡回に捕まってしまった。
なんとか疑いが晴れたようだが、そんな事より気になる事があった。
俺は自分が剣になった事にも驚いたが、目の前の事にも驚いていた。
「いやー、バイクを新しくしたせいで、少し調子に乗りすぎちまったかな。」
「はははっ、隊長~駄目じゃないすっかー。」
なんだこれは?、どういう事だ?、余りの事に思考が追い付かない。
ちょっとまて!、なんで騎士が馬じゃなくてバイクなんかに乗ってんだ?!。ていうか、この世界にバイクなんてあったのか?!。
「本当ですよ~、気をつけて下さいねっ。」
「分かってるよ、嬢ちゃん。すまなかったな、俺の名前はグリムだ、王都リバで騎士をやってるからよ。今から向かうんだろ、1人じゃ危ないから詫びに送っていくぜ。」
「ありがとうございます~。」
この後は現役の騎士たちによる護衛のお陰で、安全すぎるほどに王都に着いた。
「んじゃ、またな。」
「はい~、ではグリムさんたちもまた~。」
こうして城門の前で別れる、この後別の仕事があるらしい。
「最初はびっくりしましたけど~、いい人でしたね~。」
『あ、ああ。』
「どうしたんですか~、あっ、さては緊張してますね~。確かに~大きな町って緊張しますよね~。」
『ま、まあな』
別に大きな町に緊張しているわけではない、バイクなどが有るほど発展した異世界に緊張しているだけだ。
因みに、王都に入る時には身分証のような物はいらないらしい。これは、時代が平和になったということだろうか?。
どれ程発展しているんだか考えながら城門を通り、少し歩くと視界が開けた。
そしえて、唖然とする。
『マジかよ、これはないわー。』
「ん、どうしたんですか~。」
『いや、どうって。』
これは…、見たことがあった。まるで、そこはかつて俺が住んでいた現代の日本にとても似ていた。
道には、バイクであふれ、馬車すらバイクで引いている。馬車も鉄が使われて、ちょっとした車のようになっている。
それだけではない、建物も天を貫くほどではないが、まさしくそれはビルだった。
『発展しすぎだろ!、異世界のファンタジーはどこにいった!。』
「い、いきなりなに言っているんですか~。」
『い、いや、なんでもないんだ。』
「ま~、良いですけど。これからどうするんですか?。」
そ、そうだな、驚きすぎて何をしに来たか忘れる所だった。
まずはなにをすれば良い?。
やはり俺はこの世界のことを知らなすぎる、だとしたら手っ取り早く情報が欲しい。
『そうだな、この町のことを知りたい調べて来てくれないか?。』
「え~、めんどくさいじゃないですか~、ここからは自分で頑張って下さいよ~。」
『お前は、お前の腰にぶら下がっている俺にどうしろと!。』
「そこはなんとかして下さいよ~、トウキさん喋れるんですし~。」
『却下!。』
「ええ~。」
剣が喋ったら明らかに怪しまれるだろうが。
「でも~、誰に聞けば良いんでしょ~。」
『そんなの、そこら辺の人に聞けば…』
「というか~、お腹減りました~。まずは、情報よりご飯です~。」
なっ、情報より飯だと!。飯など後でいいだろ、大切なのは情報だ!。
『はあ?、先に情報仕入れるだろうが。』
「何を言っているんですか!、人は食べないと死んじゃうです!。」
『第一、腹減ったってさっき森で昼飯食っただろうが!。』
「それとこれとは別です!、白米が欲しいんです!」
『そんなの、知らねえよ!。』
こうして、俺は変わりすぎた世界を歩く。自分が産まれ地に似てきた世界を懐かしく思いながら。
異世界の文化が発展により地球の文化に似てくるって、ファンタジー台無しじゃね?と思いましたが、そこら辺は所々ファンタジー要素を入れていければ大丈夫でしょう。うん!。