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絡新婦
ホラーっぽい物を目指してみた。
貴方と話したい。でも、私には話せる口が無い。どうしたら、良い?貴方と話したいのに。
彼女は考える。どうしたら、話せるかを。
そして、見つける。その術を。
貴方が帰ってくる。私は貴方に近付く。
そして。
「あ・・・なれた」
一人の女性が立っている。美しい女性。
「やっと、貴方と話せる・・・あら?貴方は何処?」
彼女は探す。しかし、貴方は見つからない。見つかる筈が無かった。
彼女自身が食べてしまったから。
「貴方は、何処?」
絡新婦は呟く。貴方の残骸の中で。
結果、失敗。