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短編集  作者: 如月瑠宮
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その叱責は正しいのか

「じゃあ、貴方は犯罪者を庇うんだね」


 私の言葉に今まで彼らを叱責、いや、もしかしたら罵倒の方が正しいかな?まぁ、とりあえずは彼らに詰め寄っていた奴はポカンと口を開けている。事情も知らないで彼らを責めていたのか、こいつ。事情をたまたま知っている私は呆れてしまう。

 説明しよう。こいつの知らない事情ってやつを。


 彼ら、つまりは一組のカップルなのだがこれを知っている人も少なそうだね。まぁ、普通に考えて付き合っている事を告げるような相手は親しい間柄である人くらいでそこら辺の人に言い回るようなものでは無いし。で、その彼らだけどカップルなのだからデートくらいするでしょう。

 その帰り道の電車でたまたま乗り合わせたから私は事情を知っているんだよ。

 彼女が痴漢の被害に遭ってた事も、その痴漢を今彼らに詰め寄っているお前が庇って逃がそうとした事も。そりゃあ、少し手荒に取り押さえようとしてたから直ぐにはどっちが悪者かは分からなかったと思うけど、ちゃんと周囲の反応を見れば分かったんじゃないかな。目撃者も複数居たからね。でも、お前は彼が悪いと決めつけて痴漢を被害者扱いしたんだ。本当の被害者を加害者に仕立て上げて。


 あぁ、安心してね。痴漢は私が捕まえて警察に突き出したから。勿論、証拠付きで。


「ねぇ、てめぇは何時でも正しいの?」

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