黄泉帰りの始まり
「やり直すのは誰の為?」として独立しました。
こちらのみ残して後は削除しようかと思いましたが、面倒になってしまったのでそのままになっています。
悪役令嬢のやり直しを書きたくなって導入部分のみを書いてみました。
寒いの。そう言いたいのに私の口から出るのは耳障りな音だけ。薄れていく意識の中で願う。
「もう一度」
その願いは叶った。
はっきりと意識が覚醒したのは私が五歳の時である。ふと空を見上げた時に目に入ったのは赤い月と青い月、そして辺りを照らしている太陽。それが常識だった筈だ。しかし、私は「青い月は壊れたのではなかっただろうか」と思ってしまった。そう、私が壊した筈と。そして、渦巻く記憶の中へと私は落ちた。
私は、死んだ。何故?世界を壊そうとしたから救世主によって討たれたのである。
ならば、何故私が生きているの?いや、私が死んだのは二十四歳の時だ。私と年齢が合っていない。私はまだ五歳。どうして・・・
「まさか・・・」
私の願いは叶ってしまったのか。今際の愚かな願いが。
始まりは絶望。再開は希望。
続きの構想はありますが書けるか分かりません。長くなりそうならこちらを跡地にして新しく作成しますが、短く済みそうな場合はこのままこちらに。




