表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集  作者: 如月瑠宮
48/110

彼女の笑顔に温かいミルクを

ホットミルクを出そうとして書いた話。

 今日も夢を見た。夢の中で彼女は涙を流している。僕は彼女に手を伸ばそうとする。

 夢はそこで終わる。


 そして、現実。

 部屋の片隅に目を向ける。そこには夢と同じように彼女が涙を流していた。

 僕は手を伸ばそうとして止めた。


 代わりに台所に向かう。


 すすり泣く彼女の声が耳に届いた。




「ほら」


 温かなミルクを差し出す。彼女はえぐえぐ言いながらそれを受け取った。


 彼女は昔の体験からたまにこうなる。そうなる度に僕は夢を見るのだ。


「・・・・・・」


 赤く腫れた瞼。不細工だなと心の中だけで呟く。口にすればまた始まるすすり泣きに辟易したのは随分と前の事だ。たとえ不細工であろうとも寄り添う事に変わりはないのに。


 少しずつミルクを飲んでいく彼女の頭をぽんぽんと優しく叩く。


 安心したように落ち着いていくすすり泣きに安堵する。


 早く彼女を笑顔にしたい。その思いのまま、彼女の頭を撫でる。


 さぁ、とびきりに笑顔を見せておくれ。

寒くなって来たので、温かみのある話を書こうとして失敗しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ