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短編集  作者: 如月瑠宮
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あなたを見ていたのだから

愛の問答を書きたくて。

 勘違いなさらないで。私は確かに愛しておりました。勿論ですわ。


 でも・・・それを貴方に訊かれるのは心外です。


「人を愛する事をしない貴方に何故そのように言われなければならないのでしょうか。貴方は私に意見出来る程の恋愛をなさってきたのかしら?違うでしょう。おままごとの恋愛ばかりして甘い上澄みを味わい尽くした貴方には、誰かを恋う事の意味も分からないわ。だから、貴方にそんな事を言われるなど、」


 心外なのですよ。

 私とて、愛する事を知っています。愛する事に命を懸ける人を見ていたのですから。


「それは貴女ですよ、マドモアゼル」

愛を知らないと思っている男に愛について疑うような事を言われた女性とそんな女性を見ていたから愛をよく知っていると思っている男の話なんですが、上手く書けませんでした。途中で視点が変わる話にしたかったのに分かり難い。

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