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短編集  作者: 如月瑠宮
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カサブランカ

綺麗なカサブランカの写真を見たので。

 カサブランカが好きだ。気高くて、凛と咲く様は己の愛する女性に似ていた。


「ねぇ、姉様」

「あら、なぁに?」

「どうして、お断りになったの?」

「そうねぇ・・・私が愛する人じゃないから、かしら」


 首を傾げる私を貴女は優しく微笑んでくれました。


 ねぇ、本当は知っているんです。貴女が断ったのは私があの人を好きだと言ったからだと。

 ねぇ、本当は知っているんです。あの人と貴女が想い合っている事を。


 そして、私が貴女の答えを信じなきゃいけない事も。


 分かっています。


 分かっていますが、納得出来ません。


 私はどうしたら良いですか?




 その花は気高い。そして、貴女はよく似ている。


 でも、カサブランカは華だ。短い命の華。そして、貴女は人。


 ねぇ、ずっと咲き誇ってはくれないのですか?

思ってたのと違う話になりましたが、雰囲気は気に入ってます。

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