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短編集  作者: 如月瑠宮
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噂話

ホラーを書きたくなりました。

 ねぇ、知ってる?


 ほら、あの遊園地の話。


 そう、ウサギの着ぐるみ。


 たまに口元が真っ赤に染まってるんだって。




 本当は嫌だった。肝試しなんて。

「怖いの?」

 笑いながら、そう言われたら逃げるんて出来なかった。私は参加する事になってしまったのだ。

 過去に戻れたら断るだろう。


 こんな現実から逃げれるなら。


「ひっ・・・」

 思わず上げそうになった声を無理矢理抑える。手で口を覆いつくせたら良かったのに。

 急いで隠れた物陰から少しだけ顔を出す。視線の先には血みどろになったクラスメイトの姿がある。親しかった訳ではないが、彼女が私を笑ったりしなかったら私はここに居なかっただろう。ざまぁみろ。

 いや、今はそんな事を考えている猶予は無かった。なんとかして、ここから逃げなきゃ。あれが私になってしまう前に。

「・・・ぅ」

 視線を別の方に向けても、そこには同じ光景が広がる。真っ赤に染まった非日常が私を現実逃避させようとしているのだった。

「もう、いやっ」

 思わず漏れてしまった言葉。


「あ、みぃつけた」


 それが命取り。




 ねぇ、知ってる?


 ほら、あの遊園地の話。


 そう、ウサギの着ぐるみ。


 たまに口元が真っ赤に染まってるんだって。


 私は命の代償として噂をばら撒く。

噂話から始まって、噂話で終わる感じのホラーって結構好きなんですよね・・・書けるかは別ですが。

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