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短編集  作者: 如月瑠宮
105/108

妖花 上

視点の違う続き物を書きたくなりまして。

 生贄になるらしい。

 花嫁になるらしい。

 侍女になるらしい。

 巫女になるらしい。

 食事になるらしい。

 奴隷になるらしい。


 全て、きっと本当なのだろう。


 生まれつき色素の薄い私の髪は真っ白だ。それを村の人達は嫌った。私を愛してくれたのはたった一人しかいない。そのたった一人が死んだ今、私を愛してくれる人はこの世にいないだろう。

 母の墓標に山で摘んだ白い花を供える。きっと、これが最期の別れ。もう二度と来れない。


「・・・・・・」


 何日喋っていないだろう。私と会話をしてくれる人はもう居ないから。でも、それは些細な事だった。誰かと会話なんてもうしない。


「・・・・・・」


 私は明日、崖から飛び降りる。




 声は出なかった。

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