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第三十五、七五話 精神世界での三人での対話

すごく短いです。

小説のサブタイトルが刻み過ぎな数字ですがなんとなくでつけているので気にしないでください。

リリスとの激しい初夜の後。

俺は深い眠りに落ちた。


「んん・・・・」


そして、精神世界でいつもとは違う気怠さを感じながら目を覚ます。


「よう。ずいぶんとお楽しみだったな。」


「・・・///」


目を覚ますと黒いアルトがニタニタと俺を見て笑っていた。

ドッペルは顔を赤らめて何も喋ろうとはしない。

どうやら二人は精神世界から俺の行動を見てだいたいの事情は把握しているようだった。


「しかし、すげー薬だったな。精神世界にいる俺達もムラムラしちまったよ。情事が終わった今は何ともないけどな。」


黒いアルトは感心したように俺を見ながらそう言った。


「そのことはあまり茶化すな。俺は真剣に後悔している。」


「なんだ? ロリコン認定がそんなにいやか?」


俺が頭を抱えて放った言葉を黒いアルトは平然と言葉を返してきた。

どうやらこいつはモラルが欠けているらしい。

話すのは面倒そうだなと感じた。


「とりあえず、お前の名前は『黒いアルト』の略でクルトだ。今から三人で精神情報の交換を行ってお前にはモラルというものを学んでもらう。」


「いやいや、そんな! 初体験の情報なんて欲しくないって!」


クルトは面白そうに笑いながら俺を茶化す。

ドッペルは元の精神年齢が5歳スタートだからかハワハワと顔を赤らめながら恥ずかしがっている。


「フン!」 ゴス!


俺は怒りに任せてクルトの腹部を殴りつけた。


「グフ・・・・」


クルトは腹部を抑えながら両膝をつく。

その顔は腹部への痛みによって歪み青ざめている。


「じょ、冗談だって・・・」


顔から汗を噴き出しながらクルトは俺に懇願する様に助けを求める。


「俺は気が短いんだ。次からは気を付けろ。」


俺はクルトに治癒魔法をかけてやった。

治癒魔法の効果がすぐに出たのかクルトはすぐに立ち直った。


「助かったぜ・・・」


立ち直ったクルトは顔に着いた汗を拭いながら立ち上がる。


「あの・・・ アルト、僕の情報を一応はクルトに伝えてあるよ。」


未だに情事を盗み見て恥ずかしいのかドッペルはアルトと眼を合わせずにそう告げた。


「そうか。まぁお前もクルトから学ぶことがあるかもしれないから一応は情報を三人で共有しよう」


「わかった」


「おう!」


俺の言葉に二人は頷いたのを確認して三人で情報の共有化を行った。

無論、初夜の情報は与えなかった。

そのことについてクルトが


「クソ・・・・ どんな感触なのかの情報が欲しかったぜ・・・!」


などといったので少し痛い目に見て貰うことにした。


「ちょっと躾が必要だな・・・」


「ん? ギャァアアア!!!」



『アルトによりクルトに悲惨なことが起こる』



「も、申し訳ありませんでした・・・」


ボロボロの雑巾のようになりながら地べたに這いつくばり助けを乞う様に謝るクルトを足蹴にしながらアルトは「次はないぞ」と釘を刺した。

クルトにはしっかりとした躾がなされたようで「はい。私はアルト様の忠実な下僕です」と答えていた。


(アルトを怒らせないようにしないとな・・・)


僕は少しアルトに怯えながらアルトを茶化す様な事はしないと心に誓った。

この後、アルトは疲れたのか精神世界で休憩を取り。

その間、僕とクルトは戦闘訓練を始めた。


情報を供給してもクルトには属性変換はできなかった。


「お前不器用だな・・・ 本当に俺の分身か?」


「うっせぇ!!」


アルトが残念そうにクルトに冷ややかな視線と言葉を向けるとクルトは顔を赤くしながら反発した。


こうして、短い夜はやがて朝になった。

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