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片思い

作者: mo
掲載日:2012/04/22



周りがかっこいいって騒いでいたから、入学した頃から存在は知っていた。


でも、同じクラスになるまで接点なんかないに等しくて、何かの感情を抱くきっかけすらなかった。


気持ちに変化があったのは、隣の席になって、よく話すようになってから。



――誰とでも仲良くて、誰にでも優しい

君にとっての私はただのクラスメイト――



そんなことわかりきっていたことなのに、あっという間に好きになってしまった。





・・・・・・・・・・・・・・・・





「彼女、いるの?」


「ん?彼女?いるよ。」


「そうなんだ…。かわいい?」


「まあ、ね。だから誰かに取られないように努力しないとな、っていつも思ってる。」



そう言ってはにかむ君の顔は、今まで見たことがない、優しい笑顔で。




「うちの学校の人?」


「ううん。南高。」


「隣の女子高?」


「うん。もっとレベル高いとこ行けたのにね。俺すぐ妬いちゃうから、彼女が気使ってくれたの。」


「あ、結構長いんだね。てか南高ってそんなにレベル低くないじゃん。」


「もうすぐ3年…かな?なんかさ、すっごい申し訳ないんだ。俺がもっと勉強してたらな、ってずっと後悔してる。」


「…彼女、君のこと大好きなんだね。」


「え?なんで?」


「だって、好きじゃなきゃ志望校変えようなんて思わないよ、普通。」




言わなければよかったと思った。


あまりにも君が、嬉しそうに笑うから。



そんな顔をさせる彼女が、とてつもなくうらやましいと思うと同時に、彼女のことが大好きな君を諦められない私は、とてつもなく馬鹿なんだと思った。










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