ひねくれもののひとりがたり ご
何かを特別に思ったから書き始めた。というわけではもちろんない。
そう思っていたのならきっと、この題としては書いていないだろう。
私の個人的な趣味のひとつとして、Vtuberというモノがある。
昔からアニメや物語が好きだった私にとっては、まぁ言うなればその中の1ジャンル程度にしか思っていなかった。
ないし、『配信者のひとつの姿であろう』なんて思ったりしてね。
生来内気な私である。…仕事や自ら赴く場所以外では、基本的に誰とも関わらずにひとりでいたい。
そんな、人との関わり、というよりも『ニンゲン』が嫌いな私にとって。
『ニンゲンの顔を見なくて良い、どこか面白そうな場所』という程度の認識でしかなかった。
その筈、だったんだけどね。
あえて言おう。あのヒトたち本当に凄いんだよ。
どこが?とか聞くな。見ろ(???)
…とまぁ、そんな個人的な見解はさておくとして。
巷では『ただの絵が話しているだけ』だとか。
『そういうの推しとか言ってるの気持ち悪い』だとか。
まぁ聞かないわけはないのよね。
アンチも、嫌悪も、推しへの愛も、崇拝も。
まぁ各々のニンゲンの感情だ。好きなように言うがいいさ。
それに、かつて『オタク』と呼ばれたヒトたちが言われてきたこともそう、同じだったんだ。
歴史は繰り返して、人の意思は巡る。
流行りモノは敬遠されて、少数派は踏まれる。
まぁ、ただそれだけのことで。
今の時代、きっとアニメは当たり前のモノで。
オタクと言われたヒトの側にいた私にとっては。
Vtuberも近い将来…いや、もう既にかな。
きっと、当たり前になっているだろう。
さて、ここまでの怪文書を読んでくれたあなた。
本当にお疲れ様。ここからが本題だよ。
ここからが、やっと私が伝えたい話なんだ。
Vtuberってさ。あなたと同じニンゲンなんだよね。
まぁ…一部例外を除いて、という注釈は要るだろうけれどね。
この板切れの向こうにいる、ニンゲンなんだよね。
どんな姿であろうと、どんな物語を紡ごうとも。
そこにいるのはその姿をしたニンゲン。
ひとつ伝えておくが、ここで必要なのはメタ的な視点ではなく。
『自分と同様、感情をもつ生物である』
という認識を持つということだ。
例えばあなたは、見ず知らずの人から突然求婚されたら驚くだろう。
もうひとつ例えるなら、見ず知らずの人からナイフを向けられたら、驚くだろう。
…いやそれはさすがに怖すぎるか。
あなたにとって好きなモノが、ダレカにとって嫌いだった。それを言われて嫌な気持ちになった。
そんな経験は、ないかな。
逆に。
あなたにとって嫌いなモノが、ダレカにとって好きなモノだった。それを知ってムカついた。
なんて経験は、ないかな。
もうひとつ、置き換えとして。
あなたの友人が、あなたが嫌いなヒトと仲良くしている。
とか。
あなたの恋人が、あなたとするよりも楽しそうにダレカと話している。
とかね。
気持ちは分かるよ。…いや、分からないかもしれないけれど。
その、あなたが持っているであろう感情って、さ。
会ったことのないヒトに対しても、同じ様に動くのかな。
ダレカがあなたに見せているのは、たったひとつの。
あなたに対して見せている面だけ。
ダレカが他のヒトに見せているのは、ダレカに対して見せている面だけ。
それだけのコト、なんだよね。
文字と声、それだけの違い。
それだけの…と言う割には、大きな差だけれど。
それがまた、あなたとダレカの差、なのかもしれないね。
私はね、線引は大切だって、思っている『ニンゲン』なんだよ。
私が行けるのはここまで。
あなたは、もしかしたら。
もっと先にいるのかもしれないけれど。
…傷付くのも、傷付けるのも嫌だからなぁ…。
さて、このくらいにしておこう、かな。
これを読んであなたがどう思うかなんて、私には分からないし。
何かを思ってくれ…なんてことも、思わないからさ。
あなたはあなたが思うように、ニンゲンであることを愛したらいいさ。




