寝床を探すときのお話
怪物は寝床を探すために、まず、木々の間から光が差し込んでいる場所をいくつか見て回った。その訳は怪物の趣味にある。
「やっぱり寝るときは星空を見ながらが良いよね。」
毎日を暇に生きている怪物の、数少ない楽しみが、星を見ることであった。
「星は良いよね、誰からも好かれて...。」
怪物は星に憧れを抱いていた。いつか、自分もあの星の様にキラキラと輝ければ、人々にチヤホヤされるのではないかと、毎晩寝る前に考えていた。
そうやって思考しているうちに、段々と空が暗くなってきた。
「早く寝床を決めないと...。」
暗くなる前に寝床を決めなければ、適当な所で寝るしかなくなる。その事に、怪物は少し焦り始める。
「あっ...チョウチョだ!!」
怪物は寝床の事などすっかり忘れて、無邪気に綺麗な蝶を追い始めた。先程の焦りは、一体どこにいったのだか。
暫くして、蝶を見失った頃、怪物は、ふと周りを見渡した。すると、目の前には月光を反射する、綺麗な湖があった。そのあまりの綺麗さに、怪物は思わず声をもらしてしまう。
「これ..凄いや...とっても綺麗...。」
怪物は暫く湖に見とれていると、やがて、自分が寝床を探していた事を思い出す。
「寝床、ここにしよう。」
あたりはすっかり暗くなっており、湖のあるこの辺りだけが少し明るくなっている。
怪物は月明かりに照らされながら、ゆっくりと瞳を閉じた。
思いつきで書いてたりするから、おかしな話になってるかも。なんか不安になってきた...。