救助完了!
ごめんなさい。
曜日の感覚があやふやになってて、投稿忘れてました。
在宅ワークの欠点かもしれません。
クリスが地下で牢を斬っている頃、ホムは1階で無双していた。隠密行動の必要がなくなったので、ガトリングガンを取り出したのだ。そして横なぎに掃射すると、敵は全員倒れてうめき声を発していた。一応今回は殺すのはやめて、足を狙ったのだ。
「うん、一応終わりかな」
「ホムちゃん、もう終わった?」
「終わったよ!あ、ハ○エース持って来なくっちゃ」
皆を一軒家の前に集合させるようクリスにお願いすると、ホムはハ○エースを取りに行ってしまった。クリスは仕方が無いので攫われた子供達を集めて一軒家の前で待つように言い、冒険者達に倒した敵を縛り上げて一箇所にまとめて置くように指示した。そしてクリス自身は気配探知を使いながら一軒家の周囲を監視し始めた。
冒険者達が一仕事を終えた頃、この世界では聞き慣れないエンジン音と共にハ○エースがやってきた。その見慣れないフォルムに子供達は怯え、冒険者達は警戒する。
ハ○エースは子供達の近くに止まると、運転席からホムが降りてきた。その顔はちょっと困った感じだ。
「どうしたの?」
「ハ○エースにはこんなに人乗らない。どうしよう」
当然だが荷室に敵を放り込む以上、ハ○エースには普通車程度しか人が乗れない。攫われた子供はざっと見ただけで20人は居るし、冒険者も10人近く居るようだ。過積載どころか、曲芸団でもそんなに載せないだろう。
「荷車をつないで引っ張れば?」
ある冒険者がホムにそう提案した。だが、その荷車も無いようだ。探してみたところ、馬車が2台あるだけだった。
「馬車って連結できたっけ?」
「無理だと思うよ」
結局子供達を優先してピストン輸送し、誘拐犯達は最後に運ぶ事になった。クリスにもいくつか兵器を渡してあるので、彼女がいればある程度は警戒もできるだろう。
「それじゃ、まず5人乗ってー」
「はーい」
先程乗せていた誘拐犯は既に降ろして、一軒家にいたのと一緒に転がしてある。監視はクリスと捕まっていた冒険者達だ。そのうちの一人、アリスという黒髪の冒険者はハ○エースを凝視していた。彼女、もしかして…。
とりあえずは子供達をシーガイルの街まで届けないといけない。ホムはそう気持ちを切り替えると、落ち着かない子供達にシートベルトを装着し、運転席でエンジンをスタートさせた。
シーガイルのみならず、ある程度の大きさ以上の街には門があり、そこには守備隊が門を守っている。既に日は落ちて門を閉じる時間だ。いつも通りの任務を終えて閉門の指示を出そうと守備隊の隊長が門へとやってきたときに騒動は起きた。
「な、なんだ。あの四角い箱は!」
「こっちにやってくるぞ!しかも速い!」
守備隊の隊長以下、その場にいた20人程の隊員が門を守るように迎撃体勢をとる。すると、その謎の箱は門の30メートル手前で停車し、そこからは可愛らしい女児が降りてきた。
「すいません!連続誘拐犯に誘拐されていた子供達を連れてきました!」
そう、ホムとハ○エースである。隊員達は体勢を崩せないが、隊長が代表してホムへと問いかける。
「子供達を連れてきただと!?」
「はい、ちょっと待ってくださいね。みんな、シーガイルに着いたよ!」
ホムが後部座席のドアを開けると、そこからは子供達が数人降りてきた。確認はしないといけないが、確かに攫われた子供達のようだ。隊長は一部の隊員に子供達の世話をするように命令すると、ホムに近づいた。
「子供達の数が少ないようだが…」
「乗り切れないんですよ。あと、一部の駆け出し冒険者もいますから、誘拐犯の拠点前で待っててもらってます」
「そ、そうなのか。ではこちらかも馬車を出そう。残りは何人くらいいるんだ?」
「子供があと15、6人はいたかな?冒険者は女性ばかり10人ちょっと。あと誘拐犯は全部で35人だったかなぁ」
「そんなにいるのか!?」
「うん、だから何度も往復して連れてくるつもりだよ。あと、誘拐犯は麻痺させたり、足を怪我させて動けなくしてるから大丈夫」
流石に守備隊にも子供とはいえ20人弱を乗せることのできる馬車はない。というか、そんな馬車はこの世に存在しないだろう。
だが、ありったけの馬車を出して連れて来ないと、待たせている子供達が危険だ。誘拐犯達が全員捕まったという確証が無いからだ。
「とにかく、我々も馬車で向かおう。場所は教えてもらえるか?」
「うん、この先、岩場の上にある一軒家だね」
場所を聞いた隊長は、ありったけの馬車をかき集めて向かう準備を始めた。ホムは、先導のため、準備が終わるのを待つことになった。
守備隊の準備が終わったのは、約30分後だ。用意できた馬車は4台。その全てが荷馬車で多くても5人までしか乗れない。どうしても複数回の往復が必要だった。そして、問題がもう一つ。
「もう夜だが、道は大丈夫なのか?」
「あー、こっちも準備できましたし、大丈夫ですよ」
そう、既に夜なのだ。馬車の旅では夜の移動は行わない。街や村が近くに無い場合、日が落ちる前に野営の準備をするのが鉄則だからだ。だが、ホムは問題ないと言う。
「それじゃ、出発します!この車から明るい光を放つ物を落としていきますから、みなさん、それに付いて行って下さいね」
ハ○エースが動き出し、それに続いて馬車も動き出す。だが、夜なのでかなりゆっくりだ。ホムは一定間隔で結界を付与した街灯を設置していく。
待っている間に錬金術で作った物だが、時間がなかったので、地球のものとは違いポールではなく下に置くタイプだ。
この結界は亜人を含む人と馬以外の生物は通さないようにしているので、魔物の襲撃を心配することは殆どない。
欠点はそのままだとペットや馬以外の騎獣も入れないので、それらが通行する前には回収する必要があると言う事だけだった。
「ほう、これはいいな」
「でも、終わったら回収しないといけないですよ」
隊長も感心していた。彼はハ○エースの助手席に乗り込んで、結界付き照明を設置する手伝いをしていた。他の隊員もそれぞれ馬車に別れて乗っているが、手伝うのは隊長と、同乗した副隊長の2人だけだ。それ以上いても無駄なので、これはこれで問題ない。
「さて、そろそろ着きますよ」
「わかった。それにしてもこのハ○エースとかいう車はすごいな」
彼等を乗せて運転しながら、ハ○エースについて簡単な説明をされた隊長は、そう感想を述べた。速度は馬車に合わせているので速くないが、まだまだ余裕がありそうだし、乗り心地も良い。それに馬がいないのに走れるのだ。強力な魔道具のおかげだと言っていたが、そんな魔道具は聞いたこともない。
「これ1つだけなので、誰にもあげませんよ」
「わかったわかった」
念を押すホムに、苦笑いしながら子供達の元へと向かう隊長だった。
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