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「い、いてててててて」
暗闇の中、意識を取り戻す。
なんだか長い時間が経過したような感覚がある。
「ここはどこだ?」
そんな事を考えていると、突然眩しい光。
「うお?眩しっ」
が、一瞬にして光は消え、かわりに車の後ろへ通り過ぎたはずの、
髪の毛をハゲ散らかした全裸のおっさんが目の前にいた。いつのまに!
仁王立ちで腕を組んで前も隠さず堂々している・・・えええええええええ?
「はいはいはい。どうもこんばんは&初めまして。この暑い時期は冷やし中華、
またはざる蕎麦、どちらが良いかと問われれば、冷やし中華も良いけれど、わた
しゃあなたの”そば”がいい、異世界中間管理職の山丘です」
ニヤリと笑いながら挨拶された。
わけがわからなかった。
「何が起きたかわからないようですね。簡単にいえば異世界転生の案内に来たのですよ」