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88.王都ペアリス②

更新お待たせしました。

Ptも少しずつではUPしてまして、ブクマなどして頂いた方々本当にありがとうございます。

N最も連載開始より1年が経ちました。

自分でも不思議ですがここまで長編になるとは思っていませんでした。

今後も皆様に楽しんで読んで頂けるよう頑張ります。

賑やかな酒場。

フリルの付いた胸元が大胆に露出した白いブラウスの女。

くすんだ茶色の胸元が大胆に露出したドレスを着た女。

さまざまな色のドレスを着ている女が多く賑わっていた。

ゴクゴクとビールを一気に飲み干すと口から言葉が漏れた。


「ぷはー!」


ゴンと木の机にビールの入ったグラスを少し乱暴に置く。

すると横からも同じような声が聞こえた。


「ぷはー!」


俺の横には娼婦、その横にクリンがいた。

今の声の主はクリンだ。

そう。

俺達は今クランスの娼婦バーに来ている。

娼婦バーと言うが普通のバーだ。

そこに娼婦がいると言うだけだが娼婦が集まるバーとそうでないバーがある。

売春の斡旋をしてポン引きから手数料を貰う。

そういったバーがあると言う事は娼婦お断りのバーが結構あると言う事だ。

娼婦は節操なかったりトラブル起こしたり正直迷惑な連中だ。

勿論娼婦に限らずポン引きもな。

ポン引きってのはアメリカじゃPIMPって言って売春斡旋をする奴等だ。

売春で稼ぎたい女を管理して客を連れて来ては売春させる。

土地に不慣れな客を引っ張って来てぼったくったりとやりたい放題だ。

飲み屋側も迷惑は被りたくないんだな。

酒=女と言うのはどこの国も変わらなければどの時代でも変わらないと言う事だ。

俺の前世の母親も娼婦だった為、母のトラブルの話しは絶えなかった。

いつも体のどこかに傷を作っていたし客が家に発砲して来た事もあった。

ポン引きが殴り込んで来た事だってあった。

それでも負けない強い母さんだった。

母親より早く死んだ俺の事を怒っているだろうな。

そんなしんみりした話しは一旦置いておこう。


俺達はバルテオナでもたまに飲みに出る事があった。

修行ばかりでは息が詰まる。

息抜きも必要だ…と言うのが前世、組織を大きくするのに必死になって来た俺の教訓だ。

毎日仕事してたら疲れちまうからな。

こういった場に飲みに行く奴は決まっていた。

俺、レイ、クリンの3人である。

アレンは堅物…いや、スーカ一筋の為こういった場に来る事を拒否したのだ。

レイがいない今、こういった場に行きたがるのは俺とクリンのみとなった。

俺が18、クリンが14…まぁ前世の世界ではガキだし今の世界でもガキには変わらないが18、14の男はこういった店では可愛がられる。

娼婦は大体二十歳過ぎだ。

店に来る客は30代以降の男が多い。

毛深い中年男よりもピッチピチの10代が人気なのは必然だろう。

するとクリンが口の周りに付いたビールの泡を娼婦に拭かれながら言った。


「今日はもう飲みに来れないかと思ったよー!」


「そうだな。ちょっと面倒な事があったしな」


すると30代位だが綺麗目な娼婦が横から会話に入って来た。


「あら。面倒な事って何?」


「ああ。あんたトレシアスクファミリーって知ってるか?」


「ええ!勿論!ダンジョンの深層到達順位を書き換えたってね。今町じゃ有名だもの」


「やっぱりか」


「あれ!もしかしてあんたらがそうなのかい?そういえばまだ子供だって話しだったわ!」


するとクリンが調子良く話し出した。


「バレちゃ仕方ない!何を隠そう、僕達がトレシアスクさ!」


するとバーの客達がこちらに視線を移した感覚を感じた。

恐らくクリンも感じているだろう。

背後に目をチラっと動かしたのがわかった。


「あんた達があの有名なトレシアスクかい!?太客じゃないか!ラッキーだね、あたし達は!あたし達も飲んでいいかい?」


「ああ」


「ちょっとー!店員ー!」


俺達のテーブルには6人の娼婦が座っていた。

娼婦はウェイトレスを呼ぶと赤ワイン白ワイン、ビールなどを頼んだ。

そして気分良さそうに高らかに乾杯を叫んでいた。

深層到達順位書き換えと言うのは15年されていなかった。

にも関わらず更新されたと言う事は普通の冒険者であればその強さは想像出来るだろう。

だが馬鹿はいる。

例えば俺達の見た目だ。

子供で力があるようには見えない。

だが見る者が見ればわかる、高級で防御力の高い服を身に付けているからだ。

土蜘蛛糸の衣など先ず着ている者はいない。

それほど高価であり、尚且つ希少。

世界に10着あるかどうかである。

恵眼持ちレベルの者であればわかるはずだがわからない者は多い。

そんな子供が深層到達順位書き換えをし、大金を持っている。

それを奪おうとする者は少なからず存在するのだ。

頭が悪いと言うのは実に可哀想な事である。


いい感じに酔っ払い、クリンが気に入った娼婦とヤリ部屋に消えて行くのを追って行く小者と一人になった俺を取り囲む小者達が目の前に立っていた。

俺は丁寧に質問をした。


「楽しく飲んでるんですが…何か用ですか?冒険者さん達」


「大ありだ!余所者がデカい面しやがって。ガキは寝る時間だ!有り金全部置いてとっとと宿へ帰りな!」


「気に障ったなら申し訳ない。もう少し飲みたいんだ。1杯奢るから勘弁してくれよ」


「おいガキ!甘い顔してりゃいい気になりやがって!痛い思いしたくなかったら有り金置いて消えろっつってんだよ!」


すると一人の娼婦が反論した。


「ちょっとあんたら!うちらの客にちょっかい出してんじゃないよ!」


「娼婦は黙ってろ!後でたっぷり出してやるからおとなくししてろ!」


「ふん!あんたの租チンなんて入ってるか入ってないかわかんないんだよ!こっちからお断りだね!」


「てめぇ!」


一人の冒険者が男のシンボルを貶された事に腹を立て、娼婦に手を上げようとした。

だが振り下ろした平手は娼婦の顔には当たらなかった。

その変わりゴトっと音を立てて男の手首より先がバーの木造りの床に落ちた。

何が起きたのかわからず、少し沈黙が流れ自体を把握した本人が呻き声を上げる。


「うぎゃゃゃゃゃぁぁぁ!!手が…俺の手がぁぁぁぁ!!」


「女に手を上げようとするからだ。てめぇの汚ぇ租チンも切り落としてやろうか?」


俺は女に手を上げる男が嫌いだ。

そんなクズは死んでいいと思っている。

俺は瞬時にウォーターブレイドを発動し男の手首を切断したのだ。

更に言葉を続けた。


「俺に向かってくるのは構わない。だが関係ない奴まで巻き込むな。俺の金が欲しいなら奪えばいい。命懸けだけどな」


すると周りの男達から戦意が失われている感じが感じ取れた。

俺はその気配を感じ、更に言葉を続けた。


「争いたい訳じゃない。席に戻ってくれないか?」


そういうと各々元いた席に戻り飲み直す者、そのままバーを出て行く者とがいた。

クリンの方は大丈夫だろう。

なってったってダガーで刺されてもダガーが折れる程の体を持っているのだから。

俺はビールを片手で持ち、グイっと飲んだ。

すると娼婦達の視線を感じた。


「惚れた!あたしあんたの子供産むよ!あたしと結婚してくれ!」


「ちょっと!ズルい!私が先よ!」


「私が先に惚れたんだから!」


「黙ってなさい!阿婆擦れ!」


「あんたこそ!」


「私のトゥキーよー!」


「ふざけんな!このメス豚!」


俺は娼婦達を尻目に代金をテーブルに置きバーを出た。

クリンが襲われたとしてもクリンなら問題ないと確証があった為、俺はそのまま宿に戻り床に就いた。


朝起きると少し酒は残っていたが朝食を食い損ねる為起きて食堂へ向かった。

部屋を出る時クリンはまだ眠っているのを確認し部屋を出た。

既に皆起きており、食堂で朝飯を食べていた。

俺は皆に近寄り声をかけた。


「おはよう」


「トゥキー!おはよう!」


「おはよう」


「おはよ」


「あれ?クリンは?」


「まだ寝てたよ」


「そう。起こして来なかったの?」


「ああ。昨日遅かったしな。俺以上に飲んでただろ」


「ちょっと…トゥキー?」


俺はバルテオナの夜を思い出していた。

いつも俺とレイとクリンは夜抜けだしバーへ飲みへ出ていた。

アレンも誘ったが来ないと言う。

なぜ女性陣を誘わないかって?

それは勿論女引っかけに行くのに女連れてってどうするんだ!と言う話しである。

特に悪い事だとは思っていなかった。

その為翌日バーで出会った娼婦との話しを皆がいる前でした所、シーナの怒り火山が噴火。

クリンやレイはいいが俺はダメだと言われたのだった。

何故かと聞くとどうしてもと返事が返って来た。

俺からすれば、理由がないのに女遊びを禁止される意味がわからない。

とても理不尽な話しだ。

だがバーに行った事がバレるといつも怒られる為、シーナには秘密にする事となっていた。

俺はシーナの殺意に満ちた視線を感じ、これは不味いと感じた。

そして怒りを抑えきれないシーナの顔を恐る恐る見て答えた。


「どうしました?シーナさん?」


「また行ったんじゃないでしょうね?」


「いいえ。私は行っておりません」


「本当?」


「はい」


「誓う?」


「誓います」


「ならいいわ」


誤解が晴れたようで今にも雷が落ちそうな程黒く曇ったシーナの顔が晴れて行った。

俺はアレンに目配せをして席に座り朝ご飯のメニューを見た。

するとアレンに目配せしたのをスーカが見ていたようだ。

普段は無口なスーカが口を開いた。


「アレン、今の何?」


「今の?」


「トゥキーと何か目で会話してた」


「してないよー!」


するとジト目でシーナがアレンを見ながら言った。


「アレン?」


「本当に何でもないよ!」


俺も反論した。


「ああ!目配せなんてしてない!アレンの顔を見ただけで特に意味ない!」


するとシーナがアレンに怖い顔をしながら聞いた。


「アレン?」


アレンは耐え切れなくなりゲロった。


「昨日トゥキーとクリンは飲みに行ってました」


「おい!アレン!仲間を売るなんて最低だぞ!」


「シー姉には僕逆らえない」


「っく」


「トゥーキー?」


その後シーナのスペシャルスキル:御神体の力を乗せた究極パンチがトゥキーの顎を砕き朝ご飯が食べれなくなったのだと言う。

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