85.ダンジョン リターンズ⑦
連日更新出来て良かったです。
GW自粛で退屈かと思いますので次回も出来る限り更新します。
波の音が辺りを支配する浜辺。
二人の神がそこにはいた。
「お前は?」
「私はアルファス・メタトロン。魔剣神だ」
「お前が魔剣神…アルファス・メタトロン」
レイは頬を膠着させながら冷や汗をかいていた。
こいつがアルファス・メタトロン。
魔剣神。
ずっと戦ってみたかった相手が目の前に現れた。
そのサプライズに嬉しく思う一方レイは現物を目の当たりにして怖れに近い感情を抱いていた。
実物は達眼を使わなくても鋭感だけでわかる程の存在感であった。
聖刀神となったレイであっても勝てないであろうその絶対的強者の威圧感は挑もうとする者の心を折る程の圧迫感があった。
レイはメタトロンを目の前にしこの世界の広さを感じていた。
そんな中メタトロンが口を開いた。
「私が魔剣神だ。新参者よ。世界一の剣、得と味わうがいい」
そう言い放つとメタトロンは腰に挿した剣の鞘の端を左手で持ち、右手で剣の握りを握った。
「うおおおおお!!」
レイは剣を構えたメタトロンを目の前に大きく吠えた。
「っく」
その声の迫力に少しメタトロンが押され、思わず声が漏れたのだ。
レイは構えたメタトロンの姿を見てガチガチになった体を本能的に吠え解したのだ。
そしてレイは自分の体が解れたのか確かめるように右手を胸の辺りで握ったり開いたりを数回した。
そして何かを理解したように顔を上げメタトロンを見て言った。
「会いたかったぜコノヤロー!!」
そう。
口角を片方だけ上げて不敵な笑みを浮かべながらである。
するとメタトロンが答えた。
「ほう。私にか?ミカールに私の事は聞いておるだろう」
「ああ!!だからだ!」
「私の事を聞いて会いたいだと?っふ!変わった奴だ」
「あんたはこの世の頂点だ!その頂点に自分の剣がどこまで通じるか。刀神まで昇った者なら興味あるだろ」
「そんな者…久しく会っておらんわ。良かろう若輩者よ。私の剣でお主の小ささを教えてやろう」
「なめんな!!」
そういうとレイは高速で移動しメタトロンに切りかかった。
剣には黒い炎を宿して。
その頃トゥキー達はダンジョンを先に進んでいた。
フロアボスであるアースドラゴンを倒し1F降りた所でダンジョンの顔色が変わった。
ダンジョンには下の階へ降りる階段がある。
その階段が何処にあるかはそのフロアによって違う。
降りたフロアの一番端にあったり降りると直ぐに階段があったりと様々な所に出現する。
今回はフロアの端にあった為その階段を下りるとするに異変に一同は気付いた。
「この薄暗い感じ…何か見覚えあるな」
「うん。地面もスコップで掘れそうな土になってるよ。さっきまで固い岩盤みたいだったのに」
「この感じ間違いなさそうだな」
「そうね。きっとあのフロアね」
「ちょっと厄介なフロアになりそうだ。気を引き締めて行こう」
そう言うと一向はダンジョンの奥へと進んだ。
すると直ぐに予想は確信に変わった。
「やっぱりだ」
そう言ったトゥキーの目線の先を皆が追う。
「いた?」
「ああ。今その壁の中へ消えて行った」
「スー!後ろ注意お願い!」
「わかった」
最後尾がスーカ、その前がアレン、その前にシーナが左側に開き、俺がシーナの平行線上に右に開き、最前列をクリンが歩いていた。
上空から見ると十字架型の編成で先に進んでいた。
するとボコっと地面から出て来た手にクリンが足を取られる。
「ぎゃああああ!!」
その悲鳴を聞いて俺達はクリンの方へ注目した。
すると足を掴んだ手を思いっきり振り払ったクリンの足首には腐り青くなって骨が少し見えているような手が手首から先だけ足首を掴んだままくっついていた。
腐りかけている為クリンの力で引きちぎられたのだろう。
クリンは必至でその手を払い除け様とし足をブンブン振りまわしている。
俺はクリンに落ち着くよう促した。
「クリン!落ち着け!」
すると地中から手が無数に出て来て身体を起こした。
アンデッドだ。
数にすると約6体。
アンデッド=不死と言うようにこいつらは死なない。
殺す事が出来るとすればそれは聖なる力。
光属性の魔法だけだ。
そして火にも弱く火属性の魔法も有効ではあるが灰になるまで焼かないと意味がなく、ゾンビが火魔法で皮膚を焼かれたとしても骨が残っていればスカルゾンビにも成り得る。
そんな厄介な魔物を総称してアンデッドと呼ぶ。
アンデッドの中には幽体の者もいて物理的攻撃が効かない。
これにも光魔法の攻撃は有効…いや、光魔法以外効かない。
その為人間にとってもだが魔物には特に厄介な魔物である。
光魔法が使える魔物などいないのだから。
---回想(修行中)---
トゥキー達はシャクールと黒板を前に座り、座学の勉強をしていた。
「今日は魔法についてだ。
知っての通り多様な属性の魔法が世界にはある。
だが決まった物しかない。
火、水、緑、土、風、雷、光、闇、癒。
これを六大属性と言う。
人はこの属性を使いこなし生活を豊かにして行った。
だがこれを悪用する者が現れた。
悪用する者を退治する為より強力な魔法が生まれた。
それが融合魔法。
だが融合魔法は悪用する者を退治するだけでなく戦争に使われるようになって行く。
この歴史は魔族も同じ。
そして人と魔族間の戦争がいつしか始まってしまったのだ。
今日は種族による魔法の特性を教えよう。
万能なのは人間と魔族だ。
六大属性が使える。
だが魔物は別だ。
魔物は魔物と化した時点、生まれながらに魂が穢れているとされている。
その為光魔法を使える魔物は存在しない。
だが闇を使える者が少しいるからな。
そこだけは注意が必要だろう。
何故光属性の筈のヒーリングなどが魔物に使えるのか。
それはヒーリングなどが正式には光属性の魔法ではないからだ。
光属性魔法でも回復魔法がある。
それはこれ、これはそれだ。
勿論その光魔法は魔物は使えない。
3大回復魔法と言うのがある。
それはリカバリー、ヒーリング、フルエターシ。
この3つは光属性に入らず、癒属性魔法として考えられている。
元々光魔法として考えられていたがこれを使う魔物がいる事が判明し、この3つは光属性から切り離された。
私が教えているのはベースは人族の教え、あとは自分で調べ研究し自ら学んだ事を教えている。
恐らく聖大陸の魔法学校でも教えていない事が中にはあるだろう。
逆に魔王大陸でも教えていない事があると思う。
それぞれの教えを聞いた上で自身で立証した事を話している為それぞれの大陸で魔法を習う事があったら違和感を覚えるかも知れんな」
---現在---
俺は達眼を使用した。
【種族名】ゾンビ
【個体名】なし
【Lv】391
【称号】ハンドインファクトリー
ただのゾンビにしてはレベルが高く、今の俺が使役しているゾンビよりも高レベルな事がわかった。
俺は皆に言った。
「皆落ち着け!戦士を補強する」
そういうと皆俺を見るとどうぞどうぞと言わんばかりに一歩下がる。
俺は一歩前に進み6体のゾンビの前に立つと言葉を発した。
「お前達皆俺の仲間になれ」
「インフォ/スペシャルスキル:統率者を使用しました」
するとゾンビ達はその場に固まった。
俺はゾンビ達に命令を出す事にした。
統率者が効いたかを確かめる為だ。
「お前達、一列に並べ!」
するとぞろぞろとゾンビ達が動き、俺の前に一列に並んだ。
統率者は効いているようだ。
俺は6体のアンデッドを魔袋の中に入れた。
これでまた不死身のアンデッド部隊が強化された。
俺にとってアンデッドフロアは御褒美に近いフロアだと感じていた。
自身の持つアンデッド部隊の強化を図れるのだ。
これ程ありがたいことはない。
この後の俺の釣果だけ公開しよう。
先ずLv.400台のコマンダーゾンビを3体手に入れた。
その後Lv.400前のスカルウィザード7体、Lv.300台のエビルシャドーを6体、Lv.300台のフェンサーゾンビ8体、Lv.300台のフェンサジックゾンビを5体、Lv.300台のデプラベットゴースト4体、Lv.300台のネファリウスシャドー3体と言った感じである。
かなりハイレベルな部隊が出来上がった。
俺はアンデッドに無限の可能性を感じている。
その為色々と実験をしたが、どうやら自身よりレベルの低いコマンダーゾンビには従わないらしい。
序列で言ったら、俺→コマンダーゾンビ→下位アンデッド。
となっているらしい。
俺には従うがコマンダーゾンビには従わないと言った者が出た為、現在使役しているコマンダーゾンビよりもレベルが高いゾンビは排除した。
仕組みはこうである。
コマンダーゾンビはユニークスキル:リーダーを持っている。
今日配下に加えたコマンダーゾンビのステータスはこれだ。
【種族名】コマンダーゾンビ
【個体名】なし
【Lv】391
【称号】ワーリーダー
【装備】
ゴールドアーマーメイル、チェーンメイル、シルバーソード、シルバーダガー、布の服、布のズボン、牛革のブーツ
【スキル】
シンプルスキル:作成+2
ファインスキル:頑丈+4
ファインスキル:晴眼+2
ファインスキル:高運+2
ファインスキル:大魔法+3
ファインスキル:痙攣耐性+4
ファインスキル:断熱性+2
ファインスキル:耐寒力+2
ファインスキル:剣才+4
クールスキル:耐久力+2
クールスキル:怪力+4
クールスキル:音速+3
クールスキル:多感+4
クールスキル:延命+4
クールスキル:専心+4
クールスキル:寧静+4
クールスキル:非凡+2
クールスキル:度胸+4
クールスキル:枯渇耐性+4
クールスキル:毒無効+4
ユニークスキル:リーダー
【魔法】
・ウィンド【完・無】・コールドブレス【完・無】・ウォーター【完・無】・サンド【完・無】
・リーフ【完・無】・サンダー【完・無】・ダークネス【完・無】・ポイズン【完・無】
・トルネード【完・無】・ウォーターボール【完・無】・リーフカッター【完・無】・ウィンドカッター【完・無】
・ウォーターウェイブ【完・無】・サンドウェイブ【完・無】・ポイズンレイン【完・無】・ヴァインウィップ【完・無】
・ボルトショック【完・無】・ダークスクリーン【完・無】・ライトニングストライク【完・無】・アイスブリザード【完・無】
・ウエイトグラヴィティ【完・無】・ウォーターブレイド【完・無】・ダークネスホール【完・無】
と言った具合だ。
ゾンビは元は人である。
ダンジョンで死んだ人間がアンデッドになったりする為装備についてはそれぞれではあるが今回はまともな装備をしたコマンダーゾンビを紹介した。
例えば目のないコマンダーゾンビがいた場合、視覚系のスキルは持ち合わせておらず視覚系のスキルはステータスに表示されない。
レベルの割に女王蜂などよりもステータスが低いのは元は人間であり種族によって、その者がどう生きて来たかにもよってスキルの値や獲得スキルは異なる。
推測ではあるがコマンダーゾンビは生前よりユニークスキル:リーダーのスキルを取得していたのではないかと思う。
俺が転生した時の要領を考えると可能性はゼロではないだろう。
より強力なアンデッドを配下に加え、最強のアンデッド部隊を作りたいと言うのが俺の密かな夢である。
何故アンデッドにこんなに思い入れがあるのかと言うとそれは俺がアメリカ人だからである。
ゾンビ映画と言うのは昔からあった。
NOTLD、Braindead、有名アーティストのPVにもなったり、Biohazardなんて映画もあった。
28 Days LaterやDawn of the deadなんてのも記憶に新しい。
この世を全てアンデッドにしてやろうとは思わないがな。
アンデッドフロアでの宿泊は困難を極める。
ゴースト系の魔物は壁をすり抜けて来るからだ。
俺達の安眠を守るのは俺が配下に加えた同じゴースト系の魔物だ。
こいつらを見張りに立てておけば室内の侵入を防げる。
目を開けたらそこにはゴーストがいたなんて事になったらそれこそホラーだ。
おちおち寝てられやしない。
俺達は5階程降りたフロアで丁度良い広さのスぺースを見つけるとその日はそこを寝床にする事にした。
配下にしたゴーストに四方八方に見張りをさせ、その日は何事もなく終わったのだった。
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