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78.ただいま

勇転の方に更新してしまってました。

仕事が繁忙期になり中々お話し進めれてないですが余裕が出来たら随時更新して行きます。

今後もよろしくお願いします。

「中ってどこもこんな感じなのかな?」


アレンが聞く。

俺はその問いに答えた。


「どうなんだろうな。でも1階なんて何処もこんなもんだろ。いきなり毒エリアとかじゃあ挑む奴は少ないだろうしな」


するとクリンが口を開く。


「っう。昔のトラウマが…」


そう言ったクリンにシーナが同調する。


「わかるー。サンジバの時は私達まだ弱くて何回死に掛けた事か。それでも戦わせようとする人がいたしね」


俺はシーナの言葉に反論した。


「そうしないと生きれなかったんだ。仕方ないだろ?」


「ふふふ!わかってるよ!トゥキーには感謝してる!からかっただけよー」


「ったく。うちのお嬢は…」


俺達は目標であるカルタカヤルダンジョンの中へ来ていた。

ダンジョンの中はサンジバジバ同様岩で造られた洞窟のような印象の内部だった。

外観は某傾いた歴史的建造物のようだったが中は外観の印象とは全く違った。

師匠曰くダンジョンと言うものはこう言うものだそうだ。

中を進むと先ずはお決まりのようにスライム、蝙蝠の魔獣、キノコの魔物、虫系の魔獣、雑魚と言っていい魔物や魔獣が多かった。

師匠達並みの力を得た俺達は今やこんな雑魚など相手にならない。

先に進んでいるとほかの冒険者を多く見た。

ダンジョンの中にルールはない。

何故なら運営側はダンジョン内の事に一切関与しない。

師匠に聞くと昔ダンジョン内の事に関して首を突っ込んだせいで運営側も’痛い目を見ているとの事だ。

それにより鑑賞するのを辞めたらしい。

だが暗黙のルールとして人間通しの殺し合い、人の獲物は取らない、人の邪魔をしないと言った最低限のルールは冒険者通しの中であるようだ。

そのルールを破った人間はダンジョンの外で罰せられるらしい。

ダンジョン内の事に干渉しない運営側がダンジョン内でルールを破った者をどうやって知り、どうやって罰するのかは師匠は言わなかった。

どうやって運営側がダンジョン内の事を知るのかもだ。

まぁそんな事に興味はないから詳しくは聞かなかったが…。

するとクリンが口を開いた。


「サンジバと違って他の冒険者が多いね」


「だな。サンジバは俺達が200年ぶりとかいってたからな。師匠達もサンジバはかなり昔になくなったと思っていたらしいからな。本楽ダンジョンってのは冒険者達が夢を叶える場所らしいからな。サンジバが珍しい方なんだろう」


そんな会話をしながら俺達は前に進んだ。

10階にはボスらしき魔獣がいた。

ドラゴンと蛙が合わさったような魔獣だ。

体は緑で体長5m程。

勿論難なく突破。

20階にもボスらしく魔獣が現れた。

所謂キメラだ。

それも難なくクリア。

30階は悪魔と大型の牛が合わさったような魔獣、デビルホーン。

40階は毒と病気を巻き散らず蜥蜴、プレーグリザード。

50階はブルーワイバーン。

そして俺達は難なく60階まで来た。


「ダンジョンってこんなもんだっけ?」


シーナが口を開く。

俺はその問いに答えた。


「と言うよりも師匠達と渡り合えるまで鍛えたんだから50階層なんて余裕だろ」


「まぁそっか…」


「そうだよ。じゃなきゃ僕達修行した意味ないって」


クリンがシーナに答える。



その頃バルテオナ。


「あいつらもうペアリスには着いたかな?」


「流石に着いてるだろうな」


ミカールとアズラーが話していた」


「で?お前はこれからどうするんだ?」


ミカールがシャクールに問いかけた。


「私の役目は終わった。今後あいつらの手助けになるような人材を育てようと思う。幸いここは魔力のある者が比較的多いようだしな」


「そうか。じゃあここに根を張るのか?」


「そのつもりだ」


「結局この3人になるんだな」


「何だ?不服か?」


「いや、そうじゃないんだがな。勇者パーティを自ら抜けた3人だ。結局俺達だけ生き残ったなと思ってな」


「実際に魔王戦を戦った経験のある私達にしか出来ない事もある。実際に勇者の称号を得たものと行動を共にした私達でないと伝えられない事もあるさ」


「コーヴィーには本当に悪い事をした。未だに後悔している」


「私もだ。コーヴィーは人には優しい男だったからな」


「ああ。人にはな」


その時だった。

凄まじい魔力を感じた3人は背後にいる人物に気付いた。


「っ!!誰だ!!」


その男は見窄らしい汚れた茶色のボロボロの麻布のような物を頭から被っていた。

小柄で160cmない位の身長。

その姿を見てミカールが口を開いた。


「魔剣神…アルファス・メタトロン」


「何!!」


「こいつが!?」


すると魔剣神が口を開いた。


「元聖刀神ミカール。新たな聖刀神が生まれたな。何処だ」


その声は高く、例えるならまだ声変わりをしていない少年のような声であった。

あまりの唐突で想像を裏切られた衝撃でシャクールとアズラーは声が出なかった。

だが一度対峙しているミカールはその問いに答える余裕があった。


「わからない。恐らくではあるが殺刀神の所ではないか?」


「そうか。邪魔した」


「おい!魔剣神!新たな聖刀神を殺す事は許さんぞ!」


「…聖刀神次第だ」


そして魔剣神アルファス・メタトロンは殺刀神の元へ歩いて行った。

その背中を見送ってシャクールが行った。


「驚いたな。あれが魔剣神か」


「ああ。俺も久々に会ったがまた強くなってるんじゃないか?あれは」


「エルフの子と言うのは本当のようだな」


「ああ。まだまだ強くなるだろう。今が何歳なのかは知らんがな」


「いいのか?行かせて」


「ああ。レイは魔剣神を目指すと言った。アルファス・メタトロンもより強くなるかも知れないがレイもこれからもっと強くなる。師として教え子の成長を願わない訳ないだろ?」


「そう言う事か。いいのか?既に超えられた相手にこれ以上強くなられて」


「バカ!俺はもうこの歳だぞ?今更向上心なんて持たないさ。いつかあの世でレイが来た時にどこまで行ったか聞くのが楽しみで仕方ない位だぜ」


「流石聖刀神まで登った男は違うな!」


エルフ族も魔族に数えられている。

人ではない者以外は魔族に分類されている。

エルフ族は長寿で400歳位まで生きるとの噂だ。

ミカールは魔剣神が剣神を倒して回っていることは知っている。

だが不思議と殺されたものはおらず、今まで半殺し位で勝負がついているのだ。

それを知ってかミカールはレイの行く場所で心当たりのある所を教えたのだ。

レイは魔剣神と戦いたいと言っていた。

今後のレイの成長を願っての行為なのである。




その頃カルタカヤルダンジョン。


「ブーンブーンブーン」


無数の多くの羽音が広い縦穴の中に響いていた。

トゥキー達は岩の陰に隠れて相談をしていた。

するとシーナが口を開く。


「ねぇ、これデジャブなんだけど?」


「僕も」


「僕も」


「私も」


「ああ。俺もだ」


だだっ広く深い縦穴の中に大きな巣があり、その周りを大きな蜂達が飛び回っていた。


「これがダンジョンだよな。…ただいま、ダンジョン」

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