76.スペシャルスキル:逆境
更新お待たせ致しました。
予定より早く書けたので更新致しました。
昨日の地震は皆様大丈夫でしたでしょうか。
余震には充分お気をつけてお過ごし下さい。
俺はレイズ・ワシントン。
魔王大陸の端、エジファト王国の貴族家に生まれ幼い頃魔王軍の襲来により両親を亡くした。
その後孤児になり家を無くし貧民街に住むようになった。
そこで出会った兄妹達と暮らし貧困ながら楽しくやってた。
10の時出会った兄弟、トゥキー・ウィリアモーゼ。
こいつはやたら頭が回った。
今まで俺がリーダーのようにして来たがこいつと出会ってからこいつがリーダーとなった。
俺もこいつになら兄妹達を任せられると思ったんだ。
そしてダンジョンに落ちた。
何度も死にそうになって足がなくなり手がなくなり、腸出しながら血を吐いた。
それでも生きて来れたのはやはりトゥキーが居てくれたからだと俺は思っている。
ダンジョンを攻略して更に強くなった俺達は弱い者の為戦うようになった。
人売組合のベルフェゴル…あいつはヤバかった。
師匠がいなきゃ俺達死んでたぜ。
まだまだ力不足な事がわかった俺達は今バルテオナに修行を目的に来ている。
ミカール師匠の元で修行し出して1年。
日に日に強くはなっているがまだまだミカール師匠達には叶わない。
もっと死ぬ気でやらないと。
トゥキー達もかなり強くなっている。
置いて行かれる訳にはいかないんだ。
兄妹として、そして悪友として。
そんな事を考えているとシーナが話しかけて来た。
「どうしたの?そんな難しい顔して」
「え?そんな顔してたか?」
「うん。難しい事考えてるような顔してたよ?レイは蟻んこ位しか脳味噌ないんだからあまり考えない事よ」
「蟻!おい!お前酷くないか?」
「ははは!冗談だよ!最近元気ないから、レイ」
「心配かけたか?すまん」
「んーん。大丈夫!レイは強くなってるから。剣術好きでしょ?」
「ああ。剣を練習してる時が最高に楽しい!だが楽しいだけじゃ強くなれない…そんな気がしてるんだ。サンジバの時みたいに…トゥキーみたいに死ぬ気でやらないと」
「楽しく修行する事は悪い事かな?」
「え?」
「だってレイ強くなったもん。最近は特に伸びてると思う。あまり強くなり過ぎないでよ。私が置いてかれちゃう」
「バッカ!置いてく訳ねーだろ!連れてく為に俺達は強くなろうとしてんだから」
「そっか…でも守られるだけは嫌なの!私もトゥキーを守りたいから」
「お前等本当進展ないよな」
「え!?」
「シーがこんなにラブラブ光線送ってんのにあいつは…鋭いんだか鈍感なんだか」
「ちょっ!何言ってるのよ!」
「わかってるわかってる!もうトゥキー以外皆お前が惚れてる事はわかってるから」
「…そうなの?」
「当たり前だろ!お前態度に出過ぎだよ!」
「い…嫌だ…本当に?」
みるみる顔を赤くするシーナを見てレイは呆れて笑った。
「はっは!まぁ安心しろ!トゥキーは気付いてないから!」
「…それ安心する所かな?」
「いや!危機感を感じる所だな!」
「えー!?」
真剣に動揺するシーナをレイは笑った。
トゥキーはホモでもなければ逆に女好きだ。
しかもトゥキーはシーナを女として魅力的に思っている。
きっかけ次第だろうとあまり心配はしていなかったのだ。
それから2年、3年と時は過ぎていった。
8席のガボール・バティストゥーラ。
7席のティエビ・アンジー。
6席のクリッシアン・ヴェエル。
5席のアルバロス・レコパ。
この4人を3年で倒し、隊5席となっていた。
だが4席から俺は苦戦した。
4席からレベルが違い過ぎるのだ。
隊4席ジオベルト・シルバー。
色黒の坊主頭で顔は平凡。
だが剣の才能は非凡だ。
魔力量も多く、技も多彩。
剣の技術も高い。
俺が今叶う物があるとしたら魔力量位か。
そして隊3席にはジェンセン・ストックトン。
隊2席に我らが隊長ローナウ・ルイス・ロザリオがいる。
1席は勿論聖刀神ミカール・ブレイダース。
まだまだ先は長い。
修行は基礎体力訓練、素振り、実技、魔剣、手合わせ…と言った修行内容が殆どだ。
今日も最後の手合わせの時間となった。
俺が一番好きな時間だ。
強い奴とやるとワクワクする。
今日も隊4席ジオベルトさんに俺は手合わせをお願いした。
「レイ。何故順位に拘る?お前より下の者がお前に手合わせをお願いしているだろ?」
「いや、拘っていると言う気はないよ。俺は俺より強い奴を超えたい。ただそれだけだよ。俺より弱い奴と手合わせしても成長出来ないだろ?」
「何故力を求める」
「ジオベルトさんも知ってるだろ?うちのトゥキー。あいつ天才なんだ。モタモタしてたら置いてかれちまう」
「確かにトゥキーは最年少でアークメイジになった男だ。だが仲間を置いて行くような人間には見えないが?」
「だろうさ。置いて行かれるって表現はここに残されるって意味じゃない。実力的な意味だよ。俺とあいつは五分で対等なんだ。それには俺が努力するしかないのさ」
「ふっ。お前も大変な兄妹を持ったな」
「ああ。天才の兄貴を持った弟の気分だぜ。だけどあいつは魔法。俺は剣術。お互いにない物で最強を目指す!さぁやろう!ジオベルトさん!」
そう言うとレイはジオベルトへ向けて剣を構える。
ジオベルトは口角を片方だけニッと上げ微笑みながらレイへ向けて剣を構えて言った。
「来い!」
レイは最初から本気で高速移動を使いジオベルトに向かって行く。
そして二人の剣が衝突し合う音を周りに放ちながら手合わせは続く。
聖刀流とは流れるような動きで戦う流派だ。
レイはこの3年で聖刀流の動きをマスターしている。
なのに何故上席に勝てないのかと言うとそれぞれ自身の動きや魔法の発動方法、タイミング、速度、力と言うものがある。
レイの速度と力は一級品。
魔力もあり無詠唱での魔法発動で発動時間は隊一番と言っても過言ではない。
魔力もあり体力も防御力もある。
持ち前の運動神経で起点も効く。
だがレイは詠唱を覚えるのが苦手だった。
無詠唱に慣れ詠唱をほぼしない=魔法にバリエーションがないのだ。
勿論黒炎の威力は絶大で5席まではそれでも良かった。
だがここから先は詠唱は必須。
その為第6席にいるシーナに押され始めていた。
元々シーナは頭が良く詠唱も良く覚えられる子だった。
聖刀流本来の光魔法も使える為メキメキと頭角を現して来た。
運動神経もいい。
ダンジョン帰りで基本ステータスは超人以上。
力は男性にはまだ負ける所はあるが上席レベルの魔剣術士に…の話しであり下座の者には力でも負けていない。
魔力量はレイに劣ると言ってもレイの3/2程はあるのでそれほどの差ではない。
レイとシーナの席が入れ替わるのも時間の問題…そんな風にミカールは思っていた。
だがその予想は裏切られる事となる。
また半年と時は過ぎレイの戦い方に変化が出て来た。
レイが打ちのめされて終わった…そう見えたがレイが再び立ち上がる事が増えた。
しかも倒れる前より強くなってである。
レイの現在のステータス。
【種族名】人
【個体名】レイズ・ワシントン
【Lv】383
【称号】ルーンフェンサー
【スキル】
シンプルスキル:麻痺耐性+4
ファインスキル:平安
ファインスキル:高運
ファインスキル:大魔法+2
ファインスキル:没頭+2
ファインスキル:天才+3
クールスキル:枯渇耐性
クールスキル:毒無効
クールスキル:恵眼+2
クールスキル:多感+2
クールスキル:延命
クールスキル:耐久力+2
クールスキル:剣鬼(ファインスキル:剣才から進化)
ユニークスキル:神速
スペシャルスキル:逆境
スペシャルスキル:環境耐性
スペシャルスキル:身神
スペシャルスキル:御神体
リミテーションスキル:静界煉獄
この中のスペシャルスキル:逆境。
これが恐らくレイの底知れぬ力を引き出している原因だろう。
このスキルはピンチの時、自身より強い相手との戦闘時は自身のスキル熟練度に+3の補正がかかる。
HP、MPに関しても一定時間倍となる。
そして魔力が衰退しかけているこの世界ではレイ以上に魔力を持った者は殆どいなくなるのだ。
そしてそれは年数を重ねる毎に力を表し始める。
逆境が発動するとその先レイに付いていける者がいなくなるのだ。
それは兄妹であるシーナも例外ではない。
底を尽いてからのレイには誰も魔剣術で適う者はいなくなった。
ただでさえ魔力量が多いレイ。
自分の魔力が尽きても相手が魔力が尽きていなければ魔剣術は使えない。
魔法を乗せた剣は例えスペシャルスキル:御神体を持つ者でも防ぎきれない。
レイは残り3年の時間で詠唱出来る魔法も多少増え攻撃のバリエーションは欲しいと思っていた分位は増やす事が出来た。
そして有り余る魔力量。
持ち前の魔力の多さで攻撃魔法のレパートリーはローナウには劣るが遂にローナウを下し、隊2席へとなった。
そしてミカールさえも越えようとしていたのだった。
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