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74.魔剣神

更新お待たせ致しました。

N最もアクセス20000人を超えました。

ありがとうございます。

今後もより多くの方に読んで頂けるよう頑張って行きます。

よろしくお願いします。

「長く過ごしたこの町も今日で最後だね」


シーナが町を振り返り見ながら言った。


「ああ…」


俺達は辛くも楽しい修行の日々を思い返しながら皆町を見ていた。

吹き抜ける風の音が悲しげに、名残惜しげに俺達の気持ちを更にかき乱した。


「レイ兄…今何処にいるんだろう…」


そう。

ここにいるのは俺、シーナ、アレン、スーカ、クリンの5人。

レイはいない。

何故レイがいなくなったのか順を追って説明しよう。

あれは修行が始まって直ぐの事だった。



---当時のレイ----


修行の合間の昼食中。

少しずつ皆の輪に馴染み始めた頃だ。

一人の中年がレイに話しかける。


「よう!レイ!またお前強くなってねーか?」


「おう!ストックトンさん!段々連撃にも慣れて来たし自分なりの連撃の出し方を模索中」


「お前流石だわ。この1週間で魔剣術隊10本の指に入っちまったじゃねーか」


彼はジェンセン・ストックトン。

バルテオナ魔剣術隊第3席。

ストックトン隊隊長ジェンセン・ストックトンである。

レイとシーナが配属となったローナウ隊は2番隊。

3番隊の隊長となると隊から3番目に強いとされる人物である。

レイは1週間で6番隊隊長デビット・ベッソムを上回る成長を見せた。

ロベルト・ラムソスは5番隊副長であるがそのロベルトもこの1週間内に超えてしまったのである。

全6隊に副長が各1人。

実力者が計12人いる。

ベッソムを超え、ロベルトを超えたとなるとレイは1週間で隊の9席となっているのだ。

それに負けじとシーナも1週間でベッソムを超えた。

シーナは隊の11席となっている。


「剣術楽しくてさ。ついつい夢中になっちまう。もっと早く知りたかったよ」


「だろ?剣術ってのは奥が深いんだよな!それがわかるとは…流石だねぇ」


「あんたにはまだまだ敵わないけどな!」


「そう簡単に超えられてたまるか!」


「あ!そういやストックトンさん。ミカールさんって聖刀流の剣神なんだろ?他にも剣神っているの?」


「ああ、いるぜ。世界には三大魔剣流派は存在する。

その1が俺達聖刀流だ。

これが聖大陸には多いな。

そして忘れちゃいけない穢刀流。

魔大陸に多い流派だ。

聖と穢は長年争いが絶えない。

俺達聖が和解を望んでいたとしても穢が争いたがるからな。

まるで魔王大陸と聖大陸の戦いその物だ。

そして殺刀流。

殺す事だけに長けた流派だ。

剣は生き物を殺す…それだけに特化して成長した流派。

他にも小さな流派が多々ある。

炎刀流、水刀流、雷刀流、風刀流、魔法の属性分ある。

要は剣神は世界に無数にいるって事だな」


「なるほどねー。じゃあ頂点はいないんだ」


「いや、無数にある流派の剣神を超えた者は存在する。それが魔剣神アルファス・メタトロン。世界の魔剣士の頂点に立つ者とされている」


「へー!そんな人いるんだ!ミカールさんより強いって…その人何処にいるの?」


「わからん。消息不明。生きてるか死んでるかもわからないとされているが目撃情報は聖大陸、魔王大陸どちらにもあり、まだお亡くなりにはなられていないとの事だ。勇者一向、魔王一向もメタトロンの行方を探し回ってるらしい。メタトロンを仲間にした方がこの世を制するとまで言われているからな」


「ストックトンさんは会った事は?」


「あるよ」


「どんな人!?何処で!?」


「20年前になるか。ミカールさんが剣神となった頃だ。その頃メタトロンは見た目30前半やそこらか…今50前半位だろう。剣神になりたてのミカールさんを訪ねて来たんだ。そしてミカールさんを半殺しにして去って行った。俺達は動けもしなかったよ。戦いを見て敵う訳ない…とな。だが俺も男だ。動けなかった自分を恥じてより一層剣に打ち込むようになった。それから20年。強さでは15番手位だった俺が3番手までのし上がったんだ!どうだ?中々頑張っただろ?」


「50か…やりてぇな…魔剣神アルファス・メタトロン」


レイは不敵な笑みを浮かべながらつぶやいた。


「はっはっは!俺にも敵わねぇ小僧が!50年早いわ!」


「50年経ったら俺60じゃねーか!流石の魔剣神アルファス・メタトロンも死んじまうよ!」


「ああ。そうか。肝心な事言ってなかったな。メタトロンは人間じゃねー。魔族だ」


「は!?それ魔王軍優勢じゃね?」


「いや…俺も噂でしか聞いた事はないがメタトロンって奴は変わり者らしい。人間に悪徳感情がある訳でもなく、魔族が嫌いだと言う訳でもない。新しい剣神が現れたと聞いたらそっちへあっちへと渡り歩いていると聞いた事がある。新しい剣神が現れた方へ赴けばメタトロンと出会える筈なのだがそう上手くいかないと勇者も言っていた」


「ストックトンさんは勇者にも会った事があるの?」


「ああ。勇者デニス・ロドメンソン。俺より若く将来有望な人物だ。だが前回魔王にコテンパンに負けたらしい。あいつじゃ魔王は倒せないかもな」


「大丈夫だよ。トゥキーが殺るって!」


「トゥキーってお前の兄弟って言う?あのな、この聖大陸には破っちゃいけない掟がある。それは勇者以外魔王に挑む事は許されないんだ」


「何で?」


「それが勇者の称号を得た者の宿命だからだ。その昔多くの国民が魔王討伐に赴いた。だが結果は惨敗。それでもめげずに人間は魔王に立ち向かい続けた。多くの者が命を落とし、時には勝利し時には負けて来た。それでも魔王の称号が途切れる事は無くこの世に君臨し続ける。人は数を減らし、有能で強い人間を多く失った。結果今の世界になった。魔力は衰退し続け人は弱くなって行った。そして出来た法律が魔王に挑める者は勇者の称号を得た者だけと言う法律だ。法を破った者は一族幽閉。魔王に挑みたくば力を付け勇者のパーティに入る事が必須条件だ」


「人口を減らさない為、魔法をなくさない為に?」


「ああ。そうでもしなければ人間は絶滅だ」


「なるほどね。勇者ってどの位強いの?」


「前会った時はミカールさん負けてたな」


「は!?流派は?」


「聖刀流も穢刀流も殺刀流も兼ね備えている」


「勇者と魔剣神だったらどっちが強い?」


「魔剣術で言ったら魔剣神だろうな。この世の剣使い世界一の称号だ。勇者が剣を使えようと魔剣神には届かないだろう」


「へぇー!魔剣神…会ってみてーなー」


「っふ」


こいつには剣神になれる素質が十分にある。

この修行期間、どれだけ強くなれるかが鍵だな…とストックトンは思うのであった。

この頃からレイの魔剣神への憧れは強くなって行く。

シーナは誰よりも近くでその姿を見て来たのだ。



-----今-------


俺達は足を先に進めた。

俺達はダンジョンのリミテーションスキルを獲得すべく聖大陸クランス王国のペアリスにあると言うカルタカヤルダンジョンへ向かっていた。

カルタカヤルダンジョンではまだ攻略が続いており、最深105階が今の記録との事だ。

記録保持者は現勇者一向。

105階でセーブしクランス王国を現在は離れているとの事だ。

本気で勇者一向が攻略しに来るのはまだ先の話しとの事で今の内に俺達が攻略してしまおうと言う魂胆だ。

俺達は勇者になりたい訳ではない。

魔王を倒す事が最終目標であり、その為に更に強くならなければいけない。

リミテーションスキル獲得は魔王を相手にするには必須条件だ。

バルテオナとクランスは隣国だがその間にはピネイレー山脈と言う山脈がありそれを超えなければいけない。

この山脈には古くからドラゴンが住み着いているとの事で十分注意するように言われている。

ドラゴンは魔物の中でも上位種に属している。

だがダンジョンで既に何頭かのドラゴンと戦っているし、その頃よりも俺達は強くなっている。

その為皆の心の中は負ける訳ないと言う気持ちが占領していた。

俺達はバルテオナ王都から馬で4日掛けてピネイレー山脈の麓へ辿り着いた。


「ようやく登山だな。馬は上れないし引いて行こう」


「わかった」


そして俺達はピネイレー山脈を上り始めた。

師匠曰くドラゴンはこちらからちょっかいを出さない限りは攻撃はして来ないのだと言う。

基本的に集団生活をしており巣に長年住み続ける。

食糧不足や天災など無い限りは引越しはしないようだ。

だが中に稀に逸れ龍が出る事がある。

逸れ龍は群れと離れると無差別に生き物に攻撃する習性があるとの事だ。

この逸れ龍に遭遇した際は十分気を付けるように言われている。


「このピネイレー山脈にはグリーンドラゴンが住んでいるらしい。一番オーソドックスな種類だな。多分ヒドラやスカルドラゴンの方が強いだろ」


「そっか。ヒドラは地獄だったよね」


「うん!ヒドラの肉不味かった」


「思い出しただけで…オエ」


「…」


俺の言葉にシーナが答え、アレンが答え、クリンが答える。

昔のダンジョンの話しで盛り上がりながら登る事数時間。

遠くを指挿してスーカが口を開いた。


「あれドラゴン?」


「ん?」


俺達はスーカの指挿す方向を見た。


「確かにドラゴンっぽいけど…かなり遠いな」


「うん。気配も感じないレベル」


「距離もあるし大丈夫だろ」


そう言った瞬間俺達の感知範囲に魔物が入った。


「ちょっと待って!早くない!?」


「早過ぎる!皆戦闘態勢を取れ!ドラゴンが来るぞ!」


そう言った矢先俺達が立っている場所に大きな物が高速で落下した。

ドーンと大きな音を立て、地面を抉る程の衝撃が一帯に走った。

俺達はその場から一足飛びに離脱。

陣形を取り構えると目の前には逸れグリーンドラゴンが赤い目で俺達を睨んでいた。

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