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73.指名手配

更新お待たせ致しました。

今回は色々と気になる展開になっております。

楽しんでお読み頂けると幸いです。

ツスカル山城跡の決戦後、生き残った者がいた。

カイリー率いる人売組合モロット支部の暗部に属していたザイオンと呼ばれていた男である。

ツスカル山城跡の決戦後逃げおおせたザイオンは隣国アジェリアへ逃げ込んでいた。

そして人売組合アジェリア支部長に面会を許され、アジェリア支部長の前に立っていた。


「モロット支部の暗部の者との事だが?」


「はい!実は人売組合モロット支部は数人の旅人によって壊滅させられました」


「は!?ベルフェゴルは!?」


「負けました」


「…ウソだろ?」


「本当です」


「ベルフェゴルは元魔王軍部隊長だぞ!?そのベルフェゴルが負けただと!?」


「…はい」


「ありえん話しだが…捉え方としてはアジェリア支部がモロットにも手を出していいって事にも捉えられるし悪くはない話しなのか…」


「はい?」


「いや、こっちの話しだ。モロット支部は国も抱き込んでいるのではなかったか?」


「はい。今回の敵は一人一人が強く、国も巻き込んだ総力戦での闘いとなりました。国の兵長クラスの人材も分けてもらい挑んだのですが結果惨敗。国からも責任を問われ私達はモロットにいられなくなりアジェリアへ逃げ込むしかなかった状況です」


「モロット支部と言ったらこの辺では国も巻き込めば最大勢力と言われている支部だ。その支部が壊滅となると残党をアジェリアで匿う事も出来るは出来るが追手は?」


「それはご安心ください。相手も流石に無傷ではなかった為闘いが終わると早急に国を出ました。恐らく追手を恐れたのだと思います」


「まさか勇者ではないだろうな?」


「勇者ではないようでした」


「何者だ?」


「わかりませんが一人は元勇者のパーティにいた魔導師との事です。名はシャクールとの事」


「それは相手が悪い」


「はい。あとは6名の子供です」


「…おい。ベルフェゴルは誰に殺られた?」


「シャクールです」


「子供に殺られたとなっていたら時期勇者の可能性が出て来る。いや、既に時期勇者レベルか…」


「はい。奴等の強さは異常です。リミテーションスキルも有する子供です」


「尚更聞き逃せないな。これは魔王様には伝わっているのか?」


「私からはまだ報告はしておりません」


「そうか。では私から報告をしておこう。褒美がもらえるかも知れん」


「はい?」


「いや、何でもない。良く知らせてくれた。お前の身柄は一旦アルジェリア支部が保護するとしよう。戦闘や長旅で疲れただろう。ゆっくり休んでくれ」


「ありがとうございます。失礼します」


そしてザイオンは基地を後にした。

ザイオンが出て行ったのを確認してアルジェリア支部長は一人の者を呼んだ。


「ベルサンチェ!」


「お呼びですか?」


「どう思う?」


「一旦はその者達がこちらに来る事は暫くはないでしょうね。何故モロット支部を壊滅させたのか理由もわかりません。人売組合全体の危機であればザイオンが申していたでしょうし、申さなかったのを見ると全体の危機ではないように思います。モロット王国にしてもモロットの主力メンバーを欠いた今、人売組合の残党を追ってアルジェリアに喧嘩を売るのは得策ではないですしね。逆にアルジェリアが領土を広げるチャンスでもあります。アルジェリア王に報告すれば喜ばれるかも知れません。魔王様にもこの事を報告すれば国と魔王様から高い評価を受けれるかと…」


「うむ…だな。通信魔道具を持って来てくれ」


「はい」


そしてアルジェリア支部長は魔王軍に報告をした。

その報告をサイモンズが魔王に報告をしていた。


「何だと!?ベルフェゴルが殺られただと!?」


「はい」


「勇者か!?」


「いえ、あやつではありません。報告によると人数は7人。一人はあのシャクールだったとの事です」


「ほう。元勇者のパーティメンバーか。指名手配中のはずだが?」


「恐らく身元を隠しての入国をしていたのかと…」


「命知らずな奴だ。まぁ前魔王に陶酔しきって私の部下になりたがらなかった奴が死ぬは構わないが他の6名は?」


「はい。それが…」


「ん?なんだ?」


「他6名は子供でリミテーションスキルを保有していたとの事です」


「…聞き間違いか?」


「いえ」


「ダンジョンを攻略した者が新たに現れたなど知らせが来てないぞ?」


「はい。もし世界からの知らせなくリミテーションスキルを取得出来るダンジョンがあるとすればあそこしか考えられません。場所的にも近いですし」


「…サンジバか?」


「はい」


「忌々しい前魔王ヴェリアル…都市を消しただけではダンジョンは死ななかったか」


「そのようです。私達が存在に気付き、ヴェリアルの残したリミテーションスキルを得る為に入ろうとしたが魔族の侵入を拒否する魔法が組み込まれており侵入出来ず、私達で所有出来ないリミテーションスキルであれば世界にあるだけで危険な代物になる。それを恐れ都市毎滅ぼしたのですが…やり方が甘かったようです。申し訳ありません」


「今更言っても始まらない。その6人の子供は次期勇者なのか?」


「そのような報告は今の所ありません」


「そうか。現勇者であれば私が負ける訳はない。だが次期勇者はどうかと言われると世界次第だ。その6人は危険過ぎる。指名手配を魔王大陸全体に出せ!」


「はい!畏まりました」


そういうとサイモンズは王の間を後にした。

一人玉座に座ったままの魔王は独り言を溢していた。


「サンジバのスキルを持った子供か…忌々しい。必ず見つけ出し殺してやる」


そう呟くと手に持っていた金の杯を片手でグニャっと曲げて見せた。

それから数週間で魔王大陸全土にトレシアスクの指名手配書は広がった。

魔王大陸ではお尋ね者となったのだが聖大陸にいるトレシアスクの耳に入るのは大分先の話しになる。

一方本人達は魔王大陸全土に指名手配書が広がった頃修行に励んでいた。


「うむ。トゥーキー坊は魔力も超人並みだし教えたら覚えるからあまり時間はかからなそうだな。問題はトゥキー坊意外だ。アレン、スーカ、シウバ、イヴァ」


「「「「はい!」」」」


「君達はもっともっと頑張らないとな。トゥキー坊に置いて行かれるぞ?」


俺達はダンジョン攻略者だ。

既に必要なスピード、力、防御力は兼ね備えている。

あとは幅広く魔法を覚える事。

そして戦い方を覚える事だ。

そしてより強い魔法を覚える事である。

幸い俺の魔力量は多い。

一日魔法を使い続けてもお釣りが来るレベルだ。

だが流石の俺でも特級などの魔法になると半日が限界である。

それに比べてアレン達は俺の半分以下の魔力量しかない。

その為中級魔法で半日使い続ければ魔力がなくなる。

丸一日保つように毎日練習をしている。

俺と言ったら一つ飛ばしで上級魔法の練習中である。

上級となると無詠唱がかなり難しい。

いや、ほぼ無理に近い。

何故なら2種類以上の魔法を合わせて発動する魔法が多い為上級魔法の半分を無詠唱で出来たらいい方ではないだろうか。

俺としては無詠唱で押し切りたい。

何故なら発動速度が違う。

上級魔法となると詠唱がアホ程長い。

この長い詠唱を一々唱えていると発動前に死にそうだ。

魔法スキル完ストした場合この詠唱を不要と出来る事を祈るばかりである。


一方レイ、シーナ。

この二人にしてもダンジョン攻略者と言う事で必要なスピード、力、魔力に関しては申し分ない。

戦い方と流派による剣捌き、魔剣の発動タイミングなどを重点に教わっていた。


「レイ!脇が空いてるぞー!もっと閉めろ!」


「はい!」


「シーナ!連打が遅い!もっと流れるように連打を止めるな!」


「はい!」


ジークハルトとの一戦でレイには聖刀流への免疫が出来ていた。

ジークハルトと言う魔剣術士は聖刀流全体で言えば中級程である。

その為レイは既に中級近い剣術を有していた。

持ち前の運動神経の良さでメキメキと成長を続けている。

一方シーナも運動神経ではレイに劣る物の女性としては光物を持っていた。

希少な光属性魔法の使い手でもある為ミカールも指導に力が入る。

そもそも聖刀流とは光魔法の使い手より生まれた流派である。

だが人類の魔法の衰退より光属性使いが減少。

その為流派として生き残る為光魔法意外でも聖刀流を扱えるよう進化して来た。

その為光魔法使いのみ使える剣が聖刀流にはあるのだ。

それをレイが知るのは少し先の話しである。


一方クリン。

トレシアスクでも最年少。

にも関わらず誰よりも高い防御力を有しており、力に関してもトゥキー以上。

スピードはもう一つと言った所ではあるがダンジョン攻略者だけに十分なスピードを持っていた。

戦闘に特化した少年である。

その為手合わせは10才年の離れた隊員など話しにならず、隊長クラスが相手になる事が多かった。


「ほら!クリクリ坊主!またハンマーの癖が出てるぞ!アックスはそう使うんじゃねー!」


「はいー!」


クリンは運動神経としては今一つだ。

だがトゥキーによる地獄トレーニングより年齢に似つかわしくないスキルを有している。

力も防御力もスピードも桁違い。

その3点を重視して来たせいか感覚や視覚などに関してはあまり成長出来ていない。

普通はその3点を鍛えれば自ずと付いて来るのだがクリンの場合それほどステータスに恵まれていない為上がりにくいスキルが多々あるのだ。

トゥキー、レイに比べれば凡人も凡人。

だがクリンは努力していた。

努力して仲間外れにされまいとずっと頑張っているのだ。

置いて行かれる恐怖心からではない。

皆のお荷物になりたくない。

力になりたい。

皆と一緒にいたい。

ファミリーへの愛からである。

誰よりクリン・イーフォンと言う人間は愛情豊富な人物なのである。


それから俺達は6年修行をした。

年齢は19才となっていた。

早朝、俺は皆の成長した顔を見ながら言葉を発していた。


「さて。俺達の新たなる出発だ。先ずはカルタカヤルダンジョンを目指す」


トレシアスクのレの字を無くしたまま俺達はダンジョンへ旅立った。

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