60.Matherfuckers
更新遅くなってすみません。
この作品も遂に60話となりました。
今後も応援よろしくお願い致します。
皆にはクエスト終了した際にFコンにて連絡を取っていた。
言葉を使わないので便利である。
そしてパブをスーカと出ると宿へ帰り皆に明日仕事に就く事になった事を報告した。
明日の仕事はまた明朝との事だ。
話しによると夜に集荷が終わるらしい。
明日は集まった商品を隣国のモロットに届けるらしい。
俺達は商品を届けるまで護衛をし、届けたらそのまま帰って来る。
相当胡散臭い仕事だ。
それだけの仕事で1日500000Bは正直異常だ。
「これはもしかすると当たりかも知れんな」
と師匠も言っていた。
するとレイが口を開いた。
「それにしてもお前達2人臭いな」
「そうか?」
「うん、ちょっと臭うかも」
「ゴブリンって生き物は不潔な生き物だからな。糞でも踏んだんじゃないか?」
師匠にそう言われると思い当たらない節がなくもない。
戦闘中まで下を見ながら歩く訳にもいかないからだ。
「服とかは洗濯しておけよ。その匂いが敵を誘き寄せたりもするからな」
「はい」
「…」
冒険者と言う生き物はそこまで服を持ち歩いている訳ではない。
今の装備が最強の装備である為、それが壊れたり洗濯に出したりすると別の装備を着なければいけない。
そうすると防御力だったり攻撃力だったりが下がるのだ。
同じ高価な装備を何着も持つ事は殆どない為、殆どの者が一張羅を身に付けているのである。
ただ俺に関しては装備を見てわかってもらえる通り装備らしい装備はしていないし、スパイディの糸で一着同じ物を上下織っていた。
服には困らないが靴が問題だ。
俺は閉店間際の靴屋に入って革靴を一つ買う事にした。
一緒にスーカも靴を購入。
スーカは少しでも防御力を上げた方が良いかと思った為、頑丈なマッスルリノ革の靴を購入した。
宿に戻り夕食を済ませると俺達は風呂に入るのと一緒に洗濯をした。
そして翌朝明朝俺達は仕事に向かった。
カイリーに言われた通り王都を出て村はずれの砂漠地帯、目印はアジェリアへようこそと書かれた看板の前だ。
明朝の砂漠は非常に寒く、凍えそうな程である為ファイアーで火を付けて温まりながらカイリー達を待った。
暫くすると荷馬車の車輪の音と荷台の荷物が動く音、馬の鳴き声が聞こえて来た。
その方向に目を向けると荷馬車に乗ったカイリー達がこちらに向かって来るのが見えた。
荷馬車は一見普通だが荷物が何なのか見えない様になっており、大きな木箱が上に乗せられているだけのような感じだ。
その後ろに少しスペースがあり、俺達が乗れるギリギリのスペースのみがあった。
俺達の前に着いたカイリーが話し出す。
「待たせたな。行けるか?」
「ああ」
「この荷台の後ろに乗ってくれ。あ、荷物は見るな。絶対に見るな。わかったな?」
「何を運ぶんだ?」
「それも言えない。荷物は見るな。何を運んでいるかも聞くな」
「そうか」
そして俺達は荷台の後ろに乗った。
俺達が荷馬車に乗った事を確認するとカイリーが少し大きめの声で言った。
「じゃあ出発するぞ!護衛頼んだ!」
「ああ!」
俺が返事すると荷馬車は走り出した。
俺はFコンで皆に出発を伝える。
他の皆はラクダの乗って少し離れた場所に待機させていた。
進み出した砂漠地帯の為中々前に進まない。
馬も歩き辛そうだった。
本当にこの速度で隣国に到着出来るのだろうか。
同中魔物が出て来た。
良くカレー屋で狩ってたようなキルジャッカルやマッスルリノ、バルドコンドル、ファイアーリザードが主に出て来た。
荷馬車の前の席にはカイリーとシャンティ、積み荷の上にはドワイトがいる。
隙を見て荷馬車に積み荷が何なのか確認したいが中々隙がない。
護衛は俺達の仕事である為俺達が戦闘中に時にこの3人は何もせず荷馬車を守るのみであった。
ここまで警戒される所を見ると積み荷は相当見られると不味い物でこの3人は積み荷が何なのか知っていると言う事だ。
何が乗っているかもわからないのにここまで警戒はしないだろう。
どうしたら確認が出来るか考えながら、荷馬車を守りながら考えていると急に荷馬車が沈み始めた。
俺はカイリーに聞いた。
「どうした?」
「マンヘールだ!下を見ろ!」
俺は荷馬車の下を見た。
すると鉢状のへこみに荷馬車が飲みこまれ始めていたのだ。
すると荷物の上に乗っていたドワイトが話し出した。
「マンへール。俗に言う人地獄だ。砂の中に巣を作り獲物が巣の上を通るのを待つ。巣の上を獲物が通ると大きな空洞となっている巣に砂を入れ始める。砂に足を取られた獲物が落ちて来ると毒針で体液を流す。マンへールはとても不潔な生き物で体内に多くの病原菌を持っており、毒針で流す体液の中にも様々な病原菌が入っていて時間が経つと病原菌が身体を浸食して黒く変化する。黒く変化した獲物の肛門から体液を吸うんだ」
とドワイトは不敵な笑みを浮かべながら言った。
正直不快だったが俺は言葉を返した。
「気持ち悪い生き物だな。このままではそれになりかねない。カイリー!上がれそうか?」
「いや、無理そうだ!後ろから引っ張り上げてくれ!」
確かに俺達であればそれは可能だろう。
だがここで俺達のスキルをフルに活用して見せる訳にもいかない。
もしカイリー達が敵になるのであれば手の内はあまり見せない方がいい。
どうするのがいいか考えた後答えは出た。
「スー、あの中心にメテオライト打ち込め」
「わかった」
するとスーカは鉢状の窪みの中心に向って杖を向け言った。
「メテオライト」
するとスーカの杖の先端から魔法陣が現れ、魔法陣から大きな火球が現れ窪みの中心に向かって飛んで行く。
中央部分に当たると大きな爆発音を発生させ爆発する。
メテオライトが当った部分は大きく抉れ、メテオライトを諸にくらったマンヘールの体の一部であろう部分が黒い血を流してそこにあった。
「殺ったっぽいな」
「みたい」
先程まで砂に引きずり込まれそうになっていたが今はその砂も動きを止めている。
するとカイリーが口を開いた。
「あまりここにいると病気になっちまう。早く出よう」
荷馬車を引く馬が少しずつ荷車を引き上げようとするが砂に足を取られてありんこ程度しか進まない状況だった。
俺は魔袋に手を入れあいつを取り出した。
スパイディだ。
「ま、魔物!」
「なっ!」
「えっ!」
カイリー達はスパイディを見て驚いた。
俺は3人を無視してスパイディに命令を出す。
「スパイディ、荷馬車を引き上げてくれ」
するとスパイディは飛び上がり、凹みの上に立つと糸を2本噴出し荷馬車の木の部分の端と端に付けると後退して荷馬車を引き上げる。
引き上げ切ると魔物を目にした馬達は驚き暴れたがカイリー達が宥めた事によって冷静を取り戻していた。
スパイディも既に魔袋の中だ。
そして俺達は荷馬車に乗り直し再度モロットに向けて出発した。
「いやー!それにして驚いたぜ。お前魔物飼ってるのか?」
「飼っていると言えば飼ってるな。まだ1歳にもなってないが」
「は!?あの大きさでまだ1歳未満かよ!魔物ってのは成長早いんだな!魔物を飼ってるって事はあれか?お前達魔王軍か?」
「いや、違う。魔王軍だったら何か問題か?」
「魔王軍だったら俺達の雇い主様みたいなもんだから…ってこれは言っちゃダメだったんだった。忘れてくれ」
魔王軍が雇い主…やはりこいつら…。
俺はカイリー達が人売組合の一員である事をほぼ確信した。
荷物の中身を見れば確定する。
こいつらが人売組合なのだと。
それからも隙はなく積み荷を確認出来ぬままモロットに到着しようとしていた。
「見ろよ。あれがモロットだぜ。お前等初めてか?」
砂丘の上から見るモロットは大きな玉ねぎの乗ったような大きな城が印象的な多少栄えた国だった。
モロットが見えて来た時は既に外は暗くなりつつり、東側は既に星が薄らと現れつつあった。
俺は素朴な疑問をカイリーに聞いた。
「もう夜になりそうだけど今夜はどうするんだ?モロットに1泊するのか?」
「その方が安全だろうがお前達が夜通し守れるなら帰ってもいいぞ!要はお前達次第って事だ」
「そうか」
モロットに着く。
もう強行するしかないかも知れない。
俺は皆にFコンで通信した。
「もうモロットへ着きそうだ。恐らくもうチャンスはないだろう。強行しようと思うんだがどうだろうか?」
少ししてからレイから返事が返って来た。
「師匠も仕方ないって言ってる。確認しなければ確証持てないしな。こっちも急ぐよ。いつでも初めてくれ」
「わかった」
そして俺はスーカと顔を見合わせ、コクっと顔を縦に振り合って合図を送り合う。
そして俺はカイリーに話し掛けた。
「よう!そろそろ積み荷が何なのか教えてくれよ。気になって仕方ないしな」
「ダメだ!最初の仕事なら尚更教える訳には行かない。まだお互い信用出来ないしな」
「じゃあYesかNoで答えてくれよ。積み荷は人か?」
「何でそう思うんだ?」
「薬かなっても思ったんだけどよ。マンヘールの巣に引き込まれそうになった時、荷物が転がる音が聞こえた。薬だったらそんな音はしねぇ。そんなに隠さなきゃいけない物で転がる物って言ったらやっぱ人だろ」
「なるほどな。だが俺達も何が運ばれているかはわかんねーんだよ」
「嘘付くなよ。俺達が積み荷見ないように見張ってただろ?って事はお前等は積み荷が何か知ってるって事だ。違うか?」
「知ってても言わないけどな」
すると前方から声が聞こえた。
レイだ。
「そこの荷馬車!荷物を置いて立ち去れ!」」
カイリー達が声の方を見て驚いた。
「なっ!お前達の仲間か!?」
「そうだ。お前等は完全に包囲された。どうする?」
「くそっ」
どうしようか迷っているカイリー達を横目にレイがにやにやしながらシーナに話し出す。
「これ一回言ってみたかったんだよ」
「盗賊に憧れとか持ってたっけ?」
「ああ…なかったけど町で盗みとかし出してからちょっとな」
「レイって本当子供」
「いいだろ?子供なんだし」
「…」
深刻な雰囲気なのにうちのメンバーは通常運転である。
俺はカイリーに口を開いた。
「戦ってもいいけどな。そっちは3人、こっちは7人だ。クエストで見ただろうが皆それほどレベルに差はないしまだまだ手の内は見せていない。どうする?」
「っち!わかった。降参だ。好きにしたらいい」
カイリーは腰の裏に差していた短剣に手を伸ばして考えていたがあっさり降参をした。
ドワイトは荷物の上、アシャンティは荷馬車を降りてこちらに睨みを利かせていたが、カイリーの降参を聞いた二人もヘナヘナと力が抜けその場に座り込んだ。
「じゃ、確認するぞ」
荷台の荷物に被せられていた大きな布を取り、木造りの箱をレイが蹴ってぶっ壊す、木で覆われてはいたがその中は鉄の檻になっていた。
月明かりに照らされ檻の中が僅かに見えるようになった。
月明かりが照らし出したのは幼い少女達が縛られ、轡をされ横たわっている光景だった。
その光景を見て俺は言葉に出来ない程怒りが込み上げ、口から言葉が思わず出た。
「クソ野郎共が」
「インフォ/ファインスキル:怒りが4になりました」
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