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N.Yの最凶人物が異世界転生した結果  作者: KIT
人売組合編
60/113

58.Bad boys for life

更新お待たせしました。

今回のお勧めのBGMはNotorious B.I.G feat.50centのRealest niggasです。

良かったらBGMにしながら読んでみてください。

「待てー!この野郎ー!」


レイが追手三人を殺した男を追う。

レイの方が数倍早く、直ぐに追い付きそうだった。

逃亡者は先程の追手三人と同じように黒い布で前進を覆っており、男か女かも検討が付かない。

その時逃亡者が懐から小さい杖を出して振り向き様レイに向ける。


「フリーズ!」


するとその小さな杖の先端より魔法陣が現れレイに向けて魔法が放たれる。

レイはその者から青白い魔法使い特有の光が出ているのが見えていた。

その為その者が懐から小さな杖を出した時点で魔法が来る事を読み、剣を抜き剣に炎を纏わせた。

逃亡者の魔法を炎を纏った剣でガードする。

すると逃亡者が驚いた声を出した。


「魔剣士か!クソ。フラッシュ!」


すると辺り一面閃光弾を放ったように目が眩む程の光が発ち込めた。


「っち」


俺達が追い付いた頃には逃亡者は姿を消していた。

気配を探っても周りに奴がいる気配はなかった。


「逃げられたか」


「ああ。魔法使いだ。どうやら面倒臭い事になりそうだぜ」


「そうだな」


「一先ず宿に行こう。足取りが掴めないんじゃ追っても仕方なかろう」


「そうですね」


俺達は師匠の言葉に従い宿へ行く事にした。

部屋は三つ取られていた。

師匠と俺とアレンの部屋、レイとクリンの部屋、シーナとスーカの部屋だ。

宿に着き、風呂に入り、それぞれの部屋で横になった。

殺されてしまった追手三人は2人が若い男で一人が若い女だった。

殺されてしまった為蘇生も出来ない。

下手に死体を残して騒ぎになっても困る為スパイディの胃の中で朽ちてもらう事にした。

何か手掛かりになる物があるかと私物を漁ったがそれらしい物は見当たらず、俺達にはモヤモヤした気持ちだけが残った。

すると師匠が口を開いた。


「お前達を見てると懐かしく感じる事がある…」


「何ですか?」


「…」


「私にも悪友と呼べる友人が昔いたのだ。お前達を見ていると昔を思い出す」


「その友人は?」


「亡くなったよ。遠い昔にな」


「…そうですか」


「…」


「悪友は大切にするんだぞ」


「…」


俺達はベッドに横になりながら見つめ合った。


「そうですね」


とレイは師匠に返事を返した。

俺も同意見だった。


「明日から人売組合とやらの情報を集めよう。逆に見つからないようにな」


「「はい」」


そしてその日は眠りに着いた。

翌朝宿の食堂で朝食を食べながら今日の作戦を皆に話した。


「今日は人売組合とやらの情報を集める。どの位の組織かはわからないからそれぞれ気を付けるように」


「俺はエジファトでも人攫いを見た事がある。思っている以上に大組織かも知れない。エジファトの事はジョシュ達がどうにかするだろう。しなければいけない事だしな」


「そうだな…。一先ずはどの位の組織なのか、拠点は何処か、リーダーは誰か、リーダーの住居がわかれば尚良しだ。あまり無理はしないように動け。いいな?」


「わかった」


「「うん」」


「…」


「私もそういう組織があるのは知っている。だが全貌はわからない。下手すると国が絡んで来る可能性もあるからな。慎重に行こう」


「「「はい」」」


「わかった」


「…」


今日の方針を伝え終えた俺達は宿を出る事にした。

編成は俺とスーカ、レイとアレン、シーナとクリンだ。

そして宿を出ようとした時レイが俺に話しかけて来た。


「なぁ、昨日の話し…師匠の悪友の話しだけどな…」


「ああ」


「俺達一生悪友でいようぜ」


突然の事で俺はきょとんとした顔をしてしまったが直ぐにレイの言った意味がわかった。


「ふっ。ああ。相棒」


俺とレイは肘と肘を合わせた後、宿を出てそれぞれの行く方向へ歩き出した。

レイモンとは俺の前世の悪友だ。

本当に子供の頃から一緒に悪さばかりやって来た兄弟だ。

クラップスの中でもレイモンの人気は高く、下手をするとリーダーの俺よりも人望はあった。

故に副リーダーとなっていた。

だがレイモンはずっと「お前がリーダーだ」と、俺をリーダーとして認めていた。

いつでも俺を立て、自分はNo.2に徹していた。

その気になれば俺からクラップスを奪えたにも関わらずだ。

俺の死後クラップスはどうなったのだろうか…レイモンがリーダーとなっているだろうか…皆元気にやっているだろうか…そんな事を考えていると表情に出てたらしくスーカが俺に聞いて来た。


「トゥキー?大丈夫?」


「ああ、すまん。大丈夫だ。それより一度ギルドに行ってみよう。何か関係性のあるクエストが出ているかも知れない」


「うん」


そして俺達は一先ずギルドに足を運んだ。

この国のギルドは繁盛しているようで大きかった。

ログハウス風の木造りの建物で教会程の広さを有していた。

そこに集う冒険者も多く、ギルド兼居酒屋も兼ねているようで昼間から飲んでいる奴もいた。

何故エジファトで利用しなかったのかと言うと小さい国でクエストも少なく、クエスト報酬も少なかった。

だったら自分達で素材を集めて売った方が金になると言うのが俺達の見解だった。

だがこの国のギルドは多くのクエストがあり、それなりの金額が提示されていた。

クエストを見ているとスーカが俺に問いかけて来た。


「トゥキー、これは?」


スーカが指差すクエストを見るとそれには「輸送物の護衛」と書いてあった。


「ああ。それっぽいな。だが魔法使いも有している組織が護衛を態々雇うか?」


「…そっか」


スーカはバカではないがちょっと天然だ。

それに美貌も兼ね備えている為こういう女性が好きな男は山ほどいる。

アレンも大変な女に引っ掛かったものである。

その後もクエストを見たが繋がりそうな依頼はなかった。


「スー、次行こうか」


「うん」


俺達がギルドを出ようとすると一人の男が話し掛けて来た。


「や!見ない顔だね。新人?それとも他の国から?」


声のする方を見るとその男は若く、恐らく20代位であろう容姿に褐色の肌、黒く癖のあるミディアムヘアーで瞳が灰色の男だった。

黒い革のベストに土木作業員のように足首が締まった布で出来たズボンを履いていた。

この辺りの国で良く見る服装だ。

俺は一つ鎌を掛けてみる事にした。


「他の国からの出稼ぎだ。金が必要でな。何かいいクエストがあれば受けようと思ったがもう少し割のいい仕事があればな…。まぁなければ仕方ない。自分達で素材でも集めて売る方が金になりそうだからそうしようかと話していた所だ」


「そうか。見た所魔法使い二人かと思ったが魔法使いの割には筋肉質だな」


「ああ。魔法以外の戦闘術も心得ている。魔法使いってのは近距離線に弱いからな。近距離も出来るように鍛えてはいるさ」


「ほう…魔法使いってのは遠くから魔法ぶっ放してるだけの奴が多いからな。お前達の様な人材は珍しい。良かったら一緒にクエスト受けてみないか?うちのメンバーのお眼鏡に適ったらクエストよりも金になる仕事紹介してやるよ」


「ほう…どのクエストに行くんだ?」


「この近くの森にゴブリンの集団が住み付いたらしい。森の近くに村があるんだが、山菜を取ったり蜜を取ったりが出来なくて困ってるとの事で村でクエストを出した。あまり金にはならないがどの程度の人材なのかを見極めるにはいいクエストだろ」


「なるほどな。クエストをパッと見最高報酬は50000Bって所だ。それ以上稼げる仕事なのか?」


「倍は出るぜ」


「ほう。ならば乗ろう。いつ行く?」


「明日だ。明日の夜明け前ギルド前に集合」


「明朝か。何でそんなに早い時間なんだ?」


「ゴブリンの生態には詳しくないみたいだな。あいつら人間と似た生活習慣を持ってやがる。だから寝込みを襲うのさ」


「なるほどな。だがそんなに簡単に討伐出来て力量なんて測れるのか?」


「そう簡単にはいかないさ。数がいるらしいからな。じゃ、明日明朝に」


「ああ、わかった。お前名前は?」


「カイリーだ。そっちは?」


ここは偽名にした方がいいだろう。

魔王軍の件もある。

名前バレしているかはわからないが念には念を入れた方がいいだろう。


「俺はスタン。こっちはスーキーだ」


「スタンにスーキーか。明日頼むぜ」


「ああ」


俺達はその場を後にした。


「スー、時間あるな。どうする?」


「特訓。終わったらお昼」


「わかった」


それから俺達は砂漠に出て魔物討伐を行った。

勿論スーカ一人でだ。

倒した魔物の素材を集め、防具屋、武器屋などに売る。

通常は商業ギルドや冒険者ギルドに卸せばあとはそっちがやってくれるが俺達は直接売りさばく事でギルドなどに渡す手数料など払う必要なく丸々自分達の利益にしていた。

エジファトでは特になかったがこの国では違法らしい。

だが魔袋に入れていれば他に見つかる事なく直接渡せる為捕まるリスクも少ないのだ。

こういう所は前世の正確が諸に出る所だなと自分でも思う。


そして得た金で俺達は昼にする事にした。

ギルドに行くのも何だったので町の飯屋に入った。

飯屋は木の骨組みだけで作ったような簡易的な建物で屋根はあるが壁などはなく、屋根の下にベンチチェアーやテーブルが置いてあるだけのような建物の為、外からは丸見えである。

料理は肉料理や野菜料理、穀物類の主食系の料理がある。

イメージとしてはタイのカオマンガイ屋のようなイメージと言うのがピッタリ来そうだ。

俺達は適当に頼んだご飯を食べ、再度スーカと砂漠へ出て修行兼素材集めを行った。


夜になり宿に向う。

宿の少し手前で怪しい気配がないかクールスキル:多感で感知。

そういった気配がない事を確認して宿に入ると皆食堂に揃っていた。


「もう揃ってたか」


そう言って席に座るなり師匠に聞きたい事があった為質問をした。


「意思疎通出来るようなスキルとか魔法ってないですか?」


重要な事だ。

今後別行動など取った際、何かあった時にそれがればいつでも助けに行く事が出来る。


「ん?何だ。ファミリー結成してるのにファミリーコンタクト使ってないのか?」


ファミリーコンタクト?

初めて聞いたぞ、インフォ!

ファミリーコンタクトについて詳しく!と心の中で言ってみる。


「インフォ:ファミリーコンタクト。ファミリーに入っている仲間とコンタクトが取れるファミリー特典機能。声に出す事などは必要なくファミリー間での意思疎通が可能となる」


は?

何でそんな大事な事を今まで言わなかった?と心の中で問いただす。


「インフォ:聞かれた事以外答えられません」


ったく気の利かないスキルだ。

これを知ってたらもっと早く皆と意思疎通が出来たし、アザレアの事だって共有出来たのに…。

まぁいい。

今後は新しいスキル等取得した場合は細かく見るしかない。

俺は冷静さを取り戻して師匠に返答をした。


「今まで細かく見ていなかったです」


「トゥキーも抜けてる時があるんだな。完璧人間のように見えて意外とそうでもないんだな」


「俺は完璧人間ではないですよ」


「ああ。トゥキーは完璧な人間じゃないぜ!だから俺達がいるんだよ、師匠」


レイに言われると何となくイラっとするが仕方ない、事実だ。


「そうだな。レイ、お前よりはマシだけどな」


師匠が俺の心の声を代弁してくれた。

ありがたい。


「トゥキーには負けるけど、俺も中々だと思うんだけどな」


頼りがいがあるのに頼りない…こう言った人間に人は行為を抱くのかも知れない。

ふとそう思ったのだ。


「それより師匠、皆、今日の収穫は?」


そう言い皆の顔を見渡すとレイが口を開いた。


「こっちは全然だったぜ。な、アレン」


「うん…悪そうな奴に聞けばいいんだってレイ兄が言うから止めたんだけど聞かなくって…。そしたら喧嘩になってレイ兄が相手ぶっ飛ばして、喧嘩になってぶっ飛ばして、喧嘩になってぶっ飛ばして、本当疲れた」


「な!お前それは言わない約束…」


レイが皆の視線に気付き、言葉が止まる。


「はは。何て言うか…すまん」


落ち込み、小さくなるレイ。


「アレン付けてもダメなら今度はシーナと行動だな」


「な!」


「任せて、トゥキー!このバカ犬を縄で繋いで歩くから」


「…」


レイを睨みながら言うシーナの視線にレイがカタカタと体を震わせて怯えていた。

俺は話題を変える為、シーナに質問する。


「そっちはどうだった?」


「こっちもダメね。もう数日あれば何かしらはって所。それにしても本当クリンが頼もしくなって驚いちゃった!変な男が言い寄って来たんだけど、クリンったら一発で熨しちゃって…本当ダンジョン前のクリンでは考えられなかったわ」


そういうとクリンは少し嬉しそうにモジモジとしていた。


「ああ。クリンは強くなったよ」


「所でトゥキー達は?」


「こっちも特にはないが冒険者ギルドに行った。金が欲しいような事を話したらテストとしてクエストを受けて、認められればクエストではない金稼ぎの仲間に入れてくれると言うから受ける事にした。もしかしたら人売組合の仕事を斡旋してもらえるかもな」


「確証は?」


「ない。確立は3割って所かな」


シーナの質問に返答をすると師匠が話し出した。


「私も今日色々聞いて回ったがギルドは当りかも知れない。確信はないが冒険者ギルドに所属する冒険者が小遣い稼ぎに人浚いを請け負っていると言う噂を聞いた。もしかすると上手くいけば尻尾が掴めるかも知れん。明日はトゥキー、スーカでクエストへ行け。他の者はいつでも動けるように準備を。何かあったら直ぐに二人はFコンで連絡をしろ」


「わかりました」


わかったとは言ったがファミリーコンタクト機能をFコンと略すのかと言う事の方が俺には気になっていた。


「所で明日何時なんだ?」


とレイが質問をして来た。


「明朝だ」


「え゛っ!朝かよ」


「ゴブリン討伐が明日のクエストだ。明朝の方がいいんだと」


「ふぅん…ゆっくり寝てーなー」


「私達は早起きするだけだけど、トゥキーとスーカはゴブリンと戦わないとなんだから文句言わない!」


「へーい」


レイのやる気なさそうな言葉にシーナが活を入れる。

それから俺達はご飯を食べ腹も膨れ部屋に戻る事となった。

そして部屋に戻る途中シーナが言い出した。


「Fコン使った事ないから使うのに慣れる為に皆でFコンで話ししてみない?」


「そうだな。一度使っておこう。じゃ、連絡する」


「うん、待ってる」


そして俺達は部屋に戻った。

早速ステータスを開いてファミリーの画面を出す。

下の方に「コンタクト」とあった為押すとファミリーに入っている皆の名前が表示された。

「ALL」

「レイズ・ワシントン」

「シーナ・キャベロ」

「アレン・ウォーカー」

「スーカ・マクアダムス」

「クリン・イーフォン」

と言った感じだ。

恐らくALLは皆での会話、個別の名前を選べば個別でのやりとりが可能なのだろう。

俺はALLを選ぶ事にした。

だがここで問題なのは、スペシャルスキル:解析がない皆がどうやってこの機能を使うのか…だ。

まぁいい。

俺は取り合えず頭の中で話す事にした。


「トゥキーだ。聞こえるか?」


「聞こえる」


「聞こえる」


「こっちも大丈夫」


「おー!すげ!」


「OK」


「皆聞こえてるみたいだな。所でお前達ってどうやってこの機能使うんだ?」


「何かファミリー機能使いたいなって思ったら目の前にトレシアスクファミリーってウィンドーが出て来て、コンタクトってボタンがあったからそこを押すんじゃないかな?」


「ほう。こういうウィンドーが今まで目の前に表示された事がある者は?」


「「「「…」」」」


「俺はあるぜ?それこそ皆のステータスが見えるようになってからだけどな」


「なるほどな」


どうやらスペシャルスキル:解析がなくてもクールスキル:恵眼があれば色んな物を見る事が出来るらしい。


「今後はこの機能で話したい時、ピンチの時、誰にも聞かれたくない話しが出来る。この機能は便利だ。使って行こう。皆もこの機能を使いこなせるように色々やってみてくれ。俺は明日の為に寝る。各々研究しておくように。じゃおやすみ」


通信中の画面は「消音」 「切断」とボタンがあった。

切断のボタンを押し、その日は過ぎて行った。

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