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N.Yの最凶人物が異世界転生した結果  作者: KIT
ダンジョン編
17/113

17.ダンジョン⑨

ヒドラを倒した一行は次のフロアにいた。

そこはゴーストやアンデッドが出没するフロア。

魔物を倒して行く中でトラウマとなりつつあった宝箱のトラウマを乗り越えた一行。

その中に入っていた中層階のマップを見て、60階にいるフロアボスに立ち向かうのだった。

現在中層60階のある部屋の前に立っている。

部屋と言っても扉などがある訳ではなく、開かれているスペースへの入り口と言う感じだ。

明らかに何かいる。

そしてこの先に何がいるのかを俺達は知っているのだ。

マップに記載されている事が事実であればこの先にフロアボスがいる。

その為中に入る事を躊躇しているのだ。


「行けるか?」


俺が皆に問う。


「やっぱりマップに書かれた魔物がいるのかな?」


とシーナが俺に問う。


「マップの情報は殆ど合っていた。となると…いるだろうな」


とシーナに答える。


「い、行くしかないだろ」


とレイが言うと皆覚悟が決まったように首を縦に振る。


「よし。お前等気合い入れて行けよ!」


「声/スペシャルスキル:統率者を発動」


最早統率者はデカイ戦い前はお決まりだ。

これを使う使わないではモチベーションが違う…ような気がする。

確実に言えるのは皆の能力が底上げされると言う事である。


「やったろうじゃねーか!」


「うん!」


「…」


と各々覚悟を決め、顔付きが変わる。

そして開かれたスペースに入ると奥にはいくつもの目が怪しく緑色に光る。

俺はトーチを上空に投げ部屋全体を明るく照らす。

緑色に光る目の正体も露わになる。

それは地面に立っており、黄色い身体に前足が長い全長3m程の蜘蛛。

巨大蜘蛛と比べると小柄だが、明らかに巨大蜘蛛よりもヤバい匂いが漂っている。

マップによるとパンクトリウムと言う種類の毒蜘蛛の魔物らしい。

照らされた室内は天井に巣が作られており、天井に逃げるのは不利である事は明白だ。


「キシャァァァァ!!」


蜘蛛の魔物は長い前足をお越し、長い前足を広げて威嚇をする。


「散れ!」


と俺が一声かけると皆其々自分のポジションに広がる。

そしてクリンを筆頭に前衛担当のレイ、シーナが左右に広がり蜘蛛に向かって走り出す。

蜘蛛の目の前まで行ったクリンに長い前足で攻撃を仕掛ける蜘蛛。

それをハンマーで何とかガードをする。

長い前足での攻撃は早く、何度も何度もクリンを攻撃する。

足先が鋭利な爪のようになっているのだろう。

クリンがハンマーでガードする度にキン!キン!と金物音がする。

盾役のクリンが攻撃をガードしている間にレイとシーナが他の足に攻撃を仕掛ける。

クリンに集中している蜘蛛は無防備だと判断したレイとシーナが足を根元から切り付けようと高く跳躍し、剣を振り上げた所で他の足で蹴られ、二人が岩壁に叩き付けられる。


「ぐはっ!」


「う゛っ!」


伊達に多くの目を有している訳ではないようだ。

しっかり他の攻撃にも反応して来る所を見ると、やはり巨大蜘蛛の上位種なのだと実感する。


ふっ飛ばされた二人が起き上がり、自身が持つ剣に魔法を纏わせる。

レイが火を纏わせ、シーナが光の次に得意な水を纏わせる。

その二人を確認した俺はアレンとスーカに指示を出す。


「アレン!スーカ!」


すると二人が俺を見て、わかったと言うように首を縦に振る。

そして二人が詠唱をする。

アレンがボルトショック、スーカがウィンドカッターを発動させる。

それが蜘蛛の胴体にヒット。

その好きを付いてレイとスーカが足を切り付ける。

すると蜘蛛の足は二本共切断され、蜘蛛の胴体から切り離される。


このままでは不味いと思ったのか、蜘蛛は尻尾から糸を出し、天井の巣に付けると物凄い早さで天井の巣に体を引き寄せる。

高さが大体20m程あり、宙吊り状態になった蜘蛛がブラブラとしてこちらの様子を見ている。

俺達が天井に居れば手を出されないとでも思っているのだろうか…。


すると蜘蛛の身体の周りが青白く発光し出した。

すると真下にいるシーナ達の足元に魔法陣が浮かび上がったと思った瞬間、砂で出来た竜巻が発生したのだ。

デザートストームである。

魔法に巻き込まれてしまったシーナ、レイ、クリンは砂の竜巻で身体を切り刻まれ、各方向へそれぞれが振り落とされる。


「ぐはっ!」


「きゃっ!」


「うっ!」


倒れた所に蜘蛛が三人に向かって毒を吐く。


「アレン!スーカ!」


と呼ぶと、二人が詠唱し三人に飛んでいく毒をウォーターボールで相殺する。

即座にシーナ達が立ち上がり、元の位置に戻って来て体制を立て直す。


「すまん。流石に天井付近にいられると手が出せん」


とレイが言う。


「まぁだろうな。傷は大丈夫か?」


と質問し、三人の顔を見る。


「大丈夫」


「大丈夫よ」


と答えが返って来て安心した。


「じゃ、下に降りてもらいますか」


と俺が発言し、皆の一歩前へ出る。

そういや、前世でこんな歌があったな…と思いながら、俺は自身の跳躍力とウィンドーで天井の近くまで跳躍するとファイアーブレスを発動させた。


「The roof,The roof,The roof is on fire!(屋根が、屋根が、屋根が燃えてる)We don't need no water,let the motherfucker burn(水なんていらない、さぁそのクソ野郎を燃やそう)Burn motherfucker burn(燃やせ クソ野郎を燃やせ)」


天井に張り巡らせられた蜘蛛の糸に引火し、火は広がって行く。

まさにroof is on fire(天井が燃えている)と言う状況だ。

そして蜘蛛のいる辺りまで火の手が迫った事によって蜘蛛は糸を切り離し、地上に降りて来た。


そしてこちらの有利な条件で戦闘が再開する。

先程のようにクリンが最初に突っ込み、長い前足からの攻撃を独占する。

その両側面から魔法を剣に纏ったシーナとレイが足に斬りかかる。

先程のように無理に根元から落とそうとする訳ではなく、先端から徐々に落とす作戦にした為蜘蛛の足先は無残にも切り刻まれる結果となるのだ。


それに加えてアレンとスーカの魔法が胴体部分に当たる。

アレンは先程と同じようにボルトショックを放ち、スーカはウィンドカッターで攻撃する。

そして俺は戦闘では初めて使うロックブリザードを無詠唱で発動させ、ダンジョンの岩壁から鋭利に尖った岩がいくつも生成され蜘蛛の胴体部分に向かって飛んでいく。

たかが石だが、高速で飛んでいく為蜘蛛の胴体を貫通する位の威力になるのだ。

思いっきり身体に数か所風穴を開けられて蜘蛛は悲鳴のような声を上げる。


「ギギャァァァ!!」


その間にも8本あった足は見るみるなくなって行き、しまいには立ち上がれなくなる程足がなくなってしまう。

身動きが取れずされるがままだ。

レイが横たわった蜘蛛の上に乗り、火を纏った剣を蜘蛛の頭部に突き立てる。

蜘蛛の身体がピピクっと動き、すぐに静止した。


「声/Lv.65になりました。」


蜘蛛が動かなくなった事を確認して周りを見渡す。

蜘蛛の糸は高く売れると町で聞いた事があった。

しかも巨大蜘蛛の上位種の糸ならさぞ高値で売れるだろう。

そう考えて残っている糸を探したのだ。


すると急に蜘蛛の尻尾が動き始めた。

蜘蛛が動かしているような動きではなく、中で何かが動いているような感じだ。

俺は咄嗟に危険を感じた。

何故なら蜘蛛は死んだのに尻尾の周りには青白い光が発生していたからだ。


「離れろ!」


と皆に一喝すると、すぐさま皆蜘蛛から離れる。

その判断は正しかった。

パン!っと音を立て尻尾が破裂すると中から小さな蜘蛛が無数に出て来たのだ。

大きさは大体10cmと言った所だろう。

一匹一匹がタランチュラ位の大きさだ。


「うげっ!グロ!」


とレイが気持ち悪い物を見るような顔で言った。


「ちょ!嫌だ嫌だ!」


とシーナが言い、スーカと逃げて行く。


「僕もこれ無理!」


と言ってアレンも逃げ出す。

そして俺とクリンだけは何も感じずその場に立ち尽くし、散れ散れと言わんばかりにその辺に散らばって行く蜘蛛。

中には俺やクリンに攀じ登る個体もいた。

何もしなければ向こうも俺達に危害を加えない。

俺達を木位に思ってるんだろう。

物は試しだ。

魔物を仲間に出来るのかとこのダンジョンに来てから常々思っていた。

俺の有するスキル統率者。

この獲得条件には魅了獲得が含まれている。

統合されたと言う事は魅了の力も備わっていると考えていいだろう。

だから声もその機能を読み上げなかったのだろうと俺は考えている。

そして俺は肩に乗る蜘蛛に統率者を発動した。


「声/スペシャルスキル:統率者を発動しました」


仲間に出来たのだろうか。

先程まで俺の肩からどう降りようかと肩でモゾモゾしていた蜘蛛がピタっと止まって微動だにしなくなった。

他の蜘蛛の子はそれぞれ散らばり既に姿が見えなくなっている。

恐る恐る皆が蜘蛛の死体の所まで戻って来た。

そしてふと疑問に思った事を聞いて来る。


「ねぇ、トゥキー。その肩に乗ってる子蜘蛛は何?」


とシーナが質問して来た。


「わからん。懐かれたのかも」


と言うとまさかと言う感じで皆苦笑する。

魔物が人に懐くと言う事は先ずあり得ない。

俺達は砂漠にいるスライムなどに何度か話しかけたりもしたが、向こうは有無を言わさず人を攻撃する。

動物でも子供の頃から他の生き物に慣れさせると猫でも鼠を食べなくなるらしい。

その為検証のしようがなかった。

だが恐らくそれも魔物には通じないだろう。

なぜなら母蜘蛛の腹から出て最初に見た生物は俺達だ。

それでも俺達の元に残ったのはこの肩に乗る一体だけ。

それも俺が「統率者」を発動させたこいつだけ。

と言う事はやはりこのスキルで魔物も仲間に出来ると言う事になる。

また、どの程度の魔物ならこれが効くのか。

効かない魔物にはどうしたら効く様になるのか。

これは検証する必要があるな。

と俺は考えるのであった。


何はともあれ、こいつが本当に仲間になったのかの証明が出来ない。

その為実験をしてみる事にした。

先ずは名前を付けよう。

そして思い付いた、前世の漫画のキャラの愛称を付ける事にしたのだ。

肩に乗る蜘蛛を見ていう。


「お前に名前を与える。お前は今日からスパイディだ」


「声/ユニークスキル:付与を獲得しました」


今ユニークスキルを獲得した?

名前を与えた事で?

このスキルの概要は?


「声/ユニークスキル:付与。自分の魔力を付与するスキル。魅了された者に名前を付与する事で獲得。他にも取得条件は様々ある。自分の魔力を消費する事によって名のない生物に名前を、自分の魔力を道具や武器に付与、エンチャント付与、自分の魔力を他の物へ付与出来るスキル。使用後のMP消費値は付与する個体の必要量により変動する」


なるほどな。

だから獲得したのか。

って事はこいつは確実に俺の部下になってるって事だよな?


「スパイディ、クリンに毒攻撃」


と言うとクリンがビクッとして俺を見る。

するとスパイディが口から毒をピュッと可愛らしい量を出す。

それがペチャッとクリンの坊主頭に付着する。


「トゥキー?」


とクリンが何で僕?って顔で見ていた。


「これは凄いな!魔物が俺の命令聞いたぞ」


と笑顔でテンション高めに皆に言うと皆唖然としていた。

普通に考えたらそんな事はあり得ないのだ。

だが俺だけはあり得ると確信している。

何故なら魔法が存在する事自体があり得ないのだから。

いつもご愛読ありがとうございます。

1日に100人以上の方が見に来て下さったり、ユニーク人500人行きそうだったりととてもありがたいです。

着々とポイントも伸びて下ります。

宜しければ評価、感想、ブクマして頂けると作者の励みにもなりますのでよろしくお願い致します。



おさらいです。


LV.65 称号:魔物殺戮隊リーダー


シンプルスキル:視覚+2(新しく取得)


シンプルスキル:幸運+4


シンプルスキル:敏感+4


シンプルスキル:作成+4


ファインスキル:旱魃耐性+4


ファインスキル:没頭+4


ファインスキル:平安+3


ファインスキル:怒り+2


クールスキル:延命


クールスキル:非凡+3


クールスキル:音速+2


クールスキル:極魔法+3


クールスキル:毒無効+3


クールスキル:熱無効+2


ユニークスキル:知将


ユニークスキル:付与


スペシャルスキル:身神


スペシャルスキル:御神体


スペシャルスキル:統率者


スペシャルスキル:解析


【魔法】


・ファイアー【完・無】・ウィンド【完・無】・コールドブレス【完・無】・ウォーター【完・無】


・サンド【完・無】・トーチ【完・無】・リーフ【完・無】・サンダー【完・無】・ダークネス【完・無】


・ファイアーブレス【完・無】・ウィンドカッター【完・無】・ウォーターウェイブ【完・無】・サンドウェイブ【完・無】


・フラッシュ【完・無】・ヴァインウィップ【完・無】・ボルトショック【完・無】・ダークスクリーン【完・無】


・メテオライト【完・無】・コールドブレス【完・無】・アイスブリザード【完・無】・リカバリー【完・無】


・ヒーリング【完・無】・ウエイトグラヴィティ【完・無】・ウォーターブレイド【完・無】


・ブラックホール【完・無】・ホーリーフェイバー【+2・無】・ロックブリザード【完・無】

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