107.120階層
更新お待たせ致しました。
今回はダンジョン組のお話しに戻ります。
遂に奴等が!!
楽しんでお読み頂けると幸いです。
トレシアスク一向は120階層へ降りる階段を下りていた。
「やっぱレベル上がっても多少だな」
「んー…僕はまぁまぁ上がったけど」
「今回は敵多かったもんね」
110階層のボス、キメラフロストを倒した一向は少しレベルが上がっていた。
トゥキーLv.770、シーナLv.721、アレンLv.730、スーカLv.718、クリンLv.764となっている。
「次はLv.800台は堅いな」
「まだ余裕がある気もするしリミテーションスキルも使ってないし今の所問題なさそうな気もするけど…」
「強いと言われる魔物ばかりだしね。まだ圧倒出来てると僕も思うよ」
「だな。まぁ油断せずに直実に倒して行こう」
そして一向が下りた先の120階層は森が広がった密林エリアとなっていた。
フロアには鳥の鳴き声が何処からか響き、50m先には木々が広がっていた。
「密林…だね」
「ああ」
「そういうフロアって事でしょ」
「だよね」
「まぁ進んでみよう。ジビエ系の魔獣が多ければ今夜の夕食は肉パーティ出来そうだな」
「また食べ物の話し?」
「美味いじゃん、肉」
「僕もお肉好き!」
「僕もー!!」
「いや、肉嫌いな人はうちにいないでしょ」
「肉に魚、トゥキーが料理すると美味しいよねー!」
「何か女として負けた気がするわ」
「何言ってんだ。行くぞ!」
実はご飯係はトゥキーである。
前世の記憶がある為料理については豊富な知識があり、この世界に無い物を新たに生み出していた。
エジファトで開いていたカレー屋から始まり、串肉、しゃぶしゃぶ、ポトフ、ブイヤベース、アクアパッツァ、修行からダンジョンの中でも様々な料理を皆に振舞っていた。
本来であればシーナが率先して作り、トゥキーの胃袋を掴むべきなのだが悲しい事に彼女に料理の才能はなかった。
悔しいが自分で作るよりもトゥキーが作った方が美味く、料理のバリエーションが広い。
ダンジョンと言う閉鎖的な、または過酷な環境下の中だと食事は大切なリフレッシュタイムであり食事が美味いだけでモチベーションも上がるのだ。
そういった大切な役目を食事は担っている事をシーナはわかっている。
その為口を出さず素直に従っているのだ。
全てを彼に任せている訳ではない。
下準備の手伝いをしたりたまには料理を作る。
皆の体調を見て判断したり、どう作っても不味くならない料理を作ったりする。
シーナは女性としてのプライドをそういった方法で保っていた。
一方スーカは何も考えていない。
出された物を食べるのみである。
アレンにたまに手伝った方がいいのではないかと言われる事もあるがトゥキーとシーナを二人きりにしてあげてる事を理由に手伝おうとしていなかった。
実際スーカは家事が苦手だ。
シーナの恋を理由に逃げているだけなのである。
それを気付かないアレンでもないがアレン自身家事が出来る女性に然程執着はない。
その為面倒だからしないスーカの事はわかっているが知らないふりをしている。
シーナのような女性もいればスーカのような女性もいる。
一方トゥキーは家事が出来る女性の方がいいと思っているがアレンはあまり拘りがない。
男性もトゥキーのような人もいればアレンみたいな人もいるのだ。
ちなみにクリンは料理人を雇えば良いと言う考えの人間である。
そんなこんなで森の中に入った一行は直ぐに魔獣に出くわしていた。
グレズリーと言う灰色の大きな熊のような魔獣、ゴブゴブリンが進化したデフゴブリン、羽と蛇の尾を持ったキメライオンの進化したデスキメライオン、木の魔物トレントが進化したイビルトレント。
こういった必ず進化系の魔物が多く出て来ると言う密林エリアとなっていた。
「やっぱりここまで来ると進化してない魔物は出て来ないわね」
「このダンジョンが何処まであるかはわからないが下層って言うのは魔物の種類で読み取れるな」
「50階層とかにいたらボス相当の魔物だもんね」
「何年も人が踏み入れてないのにやたら賢いしちょっと苦労するね」
下へ行けば行く程標準ステータスは勿論使う魔法や戦闘技術、戦術も時には用いてより精密な攻撃をして来るようになる。
無駄にレベルが高いだけではなく知性も上がって来るのだ。
だが人のような複雑な戦術は行えないのが魔獣の脳の限界で隠れる、大勢で囲む、罠を張る、リーダーが指示し部下が襲う。
そういったような簡単な攻撃しか出来ない。
その為トゥキーがアンデッドを好む理由も光と闇属性の魔法以外効かないと言う特性もあるが元人間だった者が多い為知性が高いのだ。
コマンダーゾンビなどは特にである。
その為一団を作って指揮をさせても安心して任せていられる為トゥキーはアンデッド部隊を作ったのである。
それからも難なく1F毎魔物を倒して回った。
中には底なし沼のトラップがあったり、木造りの弓が無数に飛んで来るようなトラップもあったが強くなった彼等には問題なかった。
その後もイビルトレントの生息地があって大量のイビルトレントと戦ったりデフゴブリンの集落があり、中にはゴブリンキングやゴブリンロードがいたりした。
数が多い上強さはボス級。
レベルで言ったら750オーバーもいた。
素早く力もあり、知性も多少ある。
それでもトレシアスクはレベル上げも兼ねて一F一F毎の魔物を一掃して回った。
新たにトロールの上位種であるギガントロールや地龍アースドラゴン。
木の精ドリアードが闇落ちしたダークドリアード。
地の神と言い伝えのある双頭の大蛇の頭を持ったコアトリ。
デスモスと言う髑髏のような模様を持つ大きな蛾の魔虫。
ジャイアントタランチュラの上位種、アトラックスなどが出現した。
元々アラチニダと言う蜘蛛の魔虫から始まり、幾重にも進化先があると言うのをスパイディから聞いた。
土蜘蛛程の上位種になった場合は人の言葉が話せるが、蜘蛛の進化先を選んだ者は一生人と意思を通わせることなく討伐される。
それからも一向は難なくダンジョンの先へと進んだ。
その他にも猪の魔獣ボアから進化したガーディアンボアなどの肉を豊富に蓄えた魔獣が出て来た為狙い通り肉パーティを開催出来た。
レベルアップも兼ねて倒しているせいか129階に到達する頃には少しレベルアップをしていた。
トゥキーLv.774、シーナLv.727、アレンLv.735、スーカLv.724、クリンLv.768となっていた。
そして目の前には恒例と化した、大きな鉄の扉のボス部屋が立ち塞がっていた。
ボス部屋は密林の突き当たりの大きな岩の中にあるようだ。
ここまで来るのに費やした時間は5日。
ようやく辿り着いたのである。
「やっと着いたね」
「ああ」
「やっとボスだ!」
「珍しいじゃない!クリンがボスと戦うのを喜ぶなんて」
「喜ぶと言うか…120階層長かったし、ようやく次の階層に行けるって喜びかな?」
「おいおい。ボスを甘く見て痛い目見るなよ?」
「勿論だよ!でも負ける気は正直しないよね」
「だね」
そんな一向の前に二人の男が現れた。
二人の男は顔が龍で体は人型をしていた。
「やっと追い付いたぜ」
「随分ゆっくりだったなぁ、おめぇら」
皆は即座に警戒した。
一応警戒は怠らず、周囲の気配に気は配っていた。
それにも拘わらずこの二人の気配に気付けなかった為である。
「兄ちゃん、随分びっくらした顔してるべーよ」
「ほんだだな!豆が鳩鉄砲くらったような顔してるべ」
「鳩がだべよ」
「うるせー!おめぇは!」
そんな空気の中トゥキーが一言聞いた。
「お前達誰だ」
「俺達が誰かって?」
「聞いた事ねぇか?サイモンズって」
「サイモンズ…」
「あ!僕達と同じ15年振りに記録更新した二人組み!」
「んだ!そのサイモンズが俺達だ」
「だがサイモンズは副司令官の名前。俺達は魔王軍幹部ジャルーズ兄弟」
「兄シャルガ」
「弟シュルバ」
「「ドラゴニュート族に生まれし双頭のウロボロスとは俺達の事だ!!」」
「…えーっとこの人達リアクションに困らない?」
「う、うん」
トゥキーは冷静に質問した。
「で?魔王軍の奴がここまで何しに来たんだ?」
「魔王様より使命を受けた」
「アザレアと人売組合モロット支部を潰した奴等を殺して来いってな」
「!!…やはりそこまでわかってしまっているか」
一向は顔を見合わせ不安な表情をした。
「何だって?」
「こっちの話しだ!俺達はここですんなり殺されるつもりはない。遊んでやるよ。来い!蜥蜴野郎!!」
「今こいつ言っちゃいけない事言ったべな、兄ちゃん」
「殺す!」
そしてトレシアスク対ジャルーズの戦いが始まった。
次回ジャルーズ対トレシアスク!!
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