103.110階層ボス編②
更新お待たせ致しました。
110階層ボス編完結。
今回も楽しんで読んで頂けると幸いです。
クリンは高速移動でキメラフロストの手前まで到達。
それに気付いたキメラフロストは右足でクリンを蹴る。
だがクリンはシールドで防御。
今度はきちんと踏ん張った為少々後方へ下がらされたがそこで止まる。
再度地面を強く蹴り、キメラフロストへ向かって飛ぶ。
自分よりも大きなアックスをキメラフロストへ振り下ろす。
だが避けられ、落下中に右拳が飛んで来る。
それをシールドでガード。
少しだけ飛ばされるが何なく着地。
魔法を使わない純粋な体と体のぶつかり合い。
キメラフロストがクリンに合わせている訳ではない。
単純に魔法を発動する時間をクリンが与えてくれないのだ。
それほどクリンの体技は凄まじく、早い。
魔法の発動には基本的に少々時間を要する。
無詠唱であればイメージして発動する。
詠唱であれば詠唱して発動する。
無詠唱の方が断然発動は早い。
だが無詠唱だと言えど溜めの時間が必要となる。
これは訓練するしか早くなる方法はなく自動的に早くなる事はない。
人と魔物の脳の使い方は違う。
動物と人程の差が生じる事が時折あるのだ。
その為魔物は自身の魔法の発動が遅いとは感じない。
自分より早く発動出来る者がいた場合はより早く発動出来るように努力するが、それより早い者がいない場合はより早く発動させようとは思わない。
だが人や魔族は考える脳が似ている。
より早く、より強くを意識して練習する。
修行を終えたトゥキー等魔法使い組の魔法発動はかなり早く、本気のクリンが相手だったとしても魔法発動が出来る。
秒単位での攻防の中で1秒が大きな差を分けるのだ。
そしてクリンに気を取られている隙にトゥキーが仕掛けた。
「ブラストレイ」
クリンがキメラフロストへ飛びかかったタイミングで杖をキメラフロストへ向け魔法を発動した。
キラキラと輝く光が魔法陣からキメラフロストの右膝に振りかかった瞬間大爆発。
キメラフロストは悲痛な呻き声を上げた。
「ビュフォォォォン!!」
痛みでそれ所ではないキメラフロストにクリンはグレートアックスを斜め一線に振り下ろした。
するとキメラフロストは右胸から脇腹に掛けて大きな切り傷を負った。
このダブルの攻撃に再度悲痛な悲鳴を上げたが痛みを我慢して一旦下がる。
そして自身に回復魔法を架けようとするもクリンの追撃は止まらない。
躊躇せずにキメラフロストへ飛びかかって行く。
堪らずキメラフロストが逃げ出した。
手負いな上に先程のトゥキーの魔法によって右膝から下は吹っ飛んでしまっている為片足だ。
逃げ足はかなり遅い。
直ぐにクリンが追い付いてしまう。
その足を止めようとトゥキーが更に追い打ちをかける。
「ボトムレススワンプ」
キメラフロストの足元に魔法陣が発生し、発生した範囲が底なし沼へと変わる。
身動きが取れなくなったキメラフロストはダメ元で回復魔法を自身に架ける。
右足と体の傷は消えたが同時に飛び込んで来たクリンに首を落とされ絶命する。
だがキメラフロストはユニークスキル:回生を持っている。
落ちて沼に沈みかけていた首は白い光に包まれ、同じく白い光に包まれている胴体へ戻る。
すると腰まで沈みかけていたキメラフロストが息を吹き返し、自身の沈んだ足元にウィンドを発動させ自身の体を浮かす。
強い風により泥沼から抜け出したキメラフロストはクリンの背後に着地する。
だが狙いはクリンではない。
トゥキーへ向き直り魔法を発動させた。
二人が危険視していたアイスエイジである。
トゥキーの前に魔法陣が発生。
だがトゥキーはレジストの仕方を知っていた。
発生した魔法陣へ向けて杖を翳す。
そして魔法を発動させた。
「アイスエイジ」
アイスエイジは特級魔法である。
このレベルの魔法はダークネスホールと言えどレジストは困難となる。
その為同じ魔法をぶつける事によって相殺する事が可能なのである。
メリットは魔法を食らわなくても良いがデメリットは同じ量だけ魔力を消費すると言う事だ。
相手より魔力が上回っているなら良い。
だが下回っている時は極力魔法は使わず回避する事が必須だ。
アイスエイジから逃れられる程の足があればの話しだが。
ともあれトゥキーはアイスエイジを相殺した。
それを見たクリンは即座にキメラフロストの背後から飛びかかった。
だがキメラフロストは双頭持ち。
片方がトゥキーを見ていればもう片方がクリンに気付く。
キメラフロストはアナコンダ程太い蛇の尻尾でクリンに毒牙を向ける。
だがクリンも弱くない。
大きな口を開けて迫るアナコンダ程大きな蛇をアックスを横一線に振り、蛇の尾を横に裂く。
流石に感覚があるのだろう。
キメラフロストは悲痛な声を上げた。
「ボギャャャ!!」
そしてクリンを睨み付けるがクリンは御構い無しにキメラフロストへ向かって行く。
気を取られている隙に攻撃を仕掛けようと動き出そうとしていたトゥキーにも気付く。
キメラフロストは二人の足を止める為魔法をトゥキーとクリンへ発動させた。
それはスノースライド。
雪崩だ。
だが普通の雪崩とは違う。
大量の雪が波の様になり迫ってくるのだ。
魔法陣から放たれたスノースライドは大波の様に口を広げながら二人に迫った。
100mを3秒で走る二人ではあるが時速120kmで走っている事となる。
だが一般的に言われる雪崩は表層雪崩で200km程も出ると言う。
しかも魔力が加わった雪崩。
時速は300kmを越す事だって可能だ。
その為トゥキーはダークネスホールで吸収。
クリンはそのまま雪崩に飲まれる。
だがクリンの心配をトゥキーはしていない。
何故ならこんな位で死ぬ様な奴でない事はトゥキーが知っているからだ。
ダークネスホールで迫り来る雪崩の波を防いでいた。
一方で隙を伺っていたシーナが二人に気を取られている間に剣に光をまとわせていた。
既にシーナ、アレン、スーカによりイエティは全て駆逐されている。
そして少し離れた距離から光を纏わせた剣を縦に一線振り下ろす。
「ホーリーバード」
すると剣から光の大型の鳥が羽ばたき、キメラフロストへ向かって行く。
トゥキーとクリンに気を取られていたキメラフロストは逃れる事が出来ず、クリティカルヒットをする。
キメラフロストは悲痛な声を上げ。
「ギュォォォン!!」
ホーリーバードの着弾と共にアレンとスーカがキメラフロストの足元に魔法を掛ける。
「「ボトムレススワンプ」」
するとキメラフロストは泥濘に足を取られ身動きが出来なくなる。
それを確認したトゥキーがキメラフロストに追い打ちをかける。
「ダークネスボール」
巨大な黒い球が魔法陣から発射。
キメラフロストの双頭目掛けて飛んで行く。
過労死て一頭逃れたキメラフロストは先ずボトムレススワンプからどう逃れようかと考えた。
するとトゥキーが叫ぶ。
「クリン!今だ!!」
すると背後から飛んで来たクリンはキメラフロストの肩に乗った。
キメラフロストが不味いと思うのと同じ一瞬の間。
クリンは即座に残りの首に攻撃をした。
「ビッグアビリティスラッシュ」
クリンはアズラーと戦士の修行をした。
だがクリンがなりたいのは戦士ではなく盾、ガーディアンなのだ。
その為戦士の修行をしながらもガーディアンの修行をした。
ビッグアビリティスラッシュは戦士とガーディアン、どちらの職業にも共通する技で単純にフルパワーでアックスなどを振り回す事なのだが一応名前が付いているらしい。
そしてクリンの攻撃によりキメラフロストは残りの首を刎ねられ絶命。
トレシアスクは110階層をクリアした。
その頃魔王大陸。
「やっと着いたな」
「うん!これからが本番だけどね!」
「ああ。トゥキー様達がここへ来るまで俺達で出来る限りこっちの内情を探っておかないとな!」
「だね。所でシウバ。魔袋どこにやったの?」
「あ?魔袋ならここに…あれ?俺の…魔袋…あれ?」
「失くしたの?」
「…あ!!さっきの小娘!あの野郎だ!」
「ちょっと…元アサシンでしょ?アサシンがスリに合うって…ちゃんとしてよ」
「るせー!んな事はどうでもいい!!兎に角さっきの小娘を探せ!あれがないとこれからの仕事に支障が出る!」
「らじゃ」
二人は高速移動でその場から消える様に移動した。
次回はシウバとイヴァのお話しです。
お楽しみに。
ポイントを入れて作者を応援しましょう。
評価するにはログインして下さい。
感想を書く場合はログインして下さい。
ブックマークをするにはログインして下さい。
↓同作者同時更新中の作品はこちら↓
https://ncode.syosetu.com/n7908ge/




