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ベジタリアンウルフ  作者: 前歯隼三
草原の生活編
1/10

ベジタリアン誕生!

漫画で結構な話数あるので、わりと続くかも…

ただ一話一話はめっさ短いです。


ほのぼーの


  非暴力の実践


  命を奪わずに生きる事…


  世界には


  色々な理想、色々な形の“ベジタリアン”がいる。




ヒュルルウル…

草原を一陣の風が吹き抜けた。

風が運ぶのは“獲物”の匂いだ。


森と比べれば見通しがある草原であるが

なだらかな起伏があり

背の高い草もあれば、木や岩もある。


獲物たちも必死に隠れるので

目だけに頼っていてはいつまでも飯にありつけない。



グルルルル

「おなかすいたなー」


ウルフは腹を空かせていた。

くんくん

鼻を引く付かせて獲物を探す


うーん

花粉症なので匂いが解らない。

困った。


…涙目になるウルフだったが

視界の端に白い物が過った。


「………お!」


白いふわふわとした毛に覆われたご馳走だ!


「フハハハ!食ってやる!」


駆け出したウルフ

全身のバネを使い、大地に深々と爪を食いこませ

矢のように駆ける!


「!!!」


あぁ…哀れな獲物は今頃気が付いたようだ!

哀れな自分の運命に!



バッキャァア!!



しかし…!

この時ウルフは気が付いていなかったのだ…

この白い獲物…“羊”との出会いが自分にもたらす

哀れな自分の運命に!



バキ

ボキ

「うぎゃあああああん!」


哀れな悲鳴が草原を駆け抜ける。


ドッス

ドッス

「ごふぅん!げふぅん!」


重い打撃音が大地を揺らす。



草原の白い悪魔

その羊は捕食者をことごとく殴り飛ばし

牙ある者たちからそう恐れられていた。


まぬけなウルフ=ぺリコはそれを知らなかった。


無知とは罪であり

敗北は死である

それは世界の真理であり

ここ草原でも変わらない。


ガっガッバキャァア!

「ごっふぁあああああああああああ!!」



ウルフ=ぺリコは空に舞い

大地に落ちて…肋骨と共に心が折れた。

牙の民として

捕食者として

ありとあらゆる何かが折れた。


ザッ

ザッ

ザッ


ウルフの落下した場所へ…“敗者”にトドメをさそうと

“勝者”が…白い悪魔が歩を進める…ヒぃ!



「ごめんさなぃいい!もう肉はたべませんんんんんんん!!」



…こうして

この世界に、一匹のベジタリアンが誕生した。



ちなみに

パスタ歴で言うと多分3万とんで5000年あたり。

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