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思ったよりかわいいな。

 


────ガラッ!



「はっざまーすーー、遅れました~~、さーせーん」


「なッ…!」

───ザワザワ…



まぁ1時間程遅れたけど、ちゃんと学園には着いた。


広すぎてクラス何処にあるか、分かんなさ過ぎでしょ。

何かテキトーな部屋開けて、聞きまくったしー。



「で?あんた先生?  あたしの席どこ?」

「っ~~…! はぁ…、天音さんですね? まずは皆さんにご挨拶をしましょう?」

「あぁ!それなー! 天音美優、他の世界から来ました、気軽に みゆーって呼んでー、よろしくー」



ヒク、と顔を引つらせているのは、更年期真っ最中な感じの女の先生。

バーガンディー色のジャケットに、フォックス型の眼鏡。(あと眼鏡に付いてる謎のチェーンな)

いかにも、いかにもー!って感じの先生。



「・・・この学校は貴族の方々も多くいらっしゃいます。 特にこのクラスは上流階級の方ばかりなの。 ちゃんと女性らしくね?」

「は? あたしが女じゃねーっての?」

「い、いえ、そうは言っていませんけど…。 あと天音さん? その格好は一体…」

「あぁ、これ?」



その更年期そうな女の先生が見るのは、やはりスカート。


短く切ってしまったので、丈は元には戻らない。

新しいスカート貰っても良かったんだけど…、やっぱりあの丈は私じゃねぇ!

なので、黒い40デニール位のタイツを履くことにした。

てか黒タイツあんだーって感じ。



「いいっしょ? あたし短い方が落ち着くから。 何か履いたから大丈夫っしょ!」

「大丈夫…って」



またもや何か言いたげな、ひきつり笑い。

でも隠したし!

いちおー!



「先生?」

「あら、ルビーさん、なんでしょう?」

「あ!今朝の!」



ルビーと呼ばれたその子は、今朝太ももが恥部だと教えてくれた子だった。



「私が天音様にその件について申したのです。なので今の天音様の格好は、伝えきれなかった(わたくし)の責任でもあります。」



「さすがルビー様…」

「お優しい…」

「公爵令嬢だけあるわ…」



女子達はキラキラとした目で、ルビーを見つめる。

こーしゃくれーじょー?はちょっと分からない。



「皆様にもご迷惑が掛かってしまいますので、取り敢えず授業に致しませんか?」

「そう、ルビーさんがそう仰るなら仕方ないですね…。 天音さん、一番後ろの席にお座りになって?」

「はーい。」



先生は諦めたようにそう案内した。

皆は通路を歩く私の太ももを、じろじろと見ている。


おいー。

年頃の男子ー。

エロい目で見んなー。太ももごときで!

タイツも履いてんのに!

と言いたいが、どうだろう…、そんなに見慣れないものなのかな…?


皆は横目で私に注目しているが、ルビーとやらはツンとした表情でただ前を見ていた。



「よく分かんねーけどありがと! 同じクラスなんだ!ルビーだっけ?よろしくね!」



「いきなり呼び捨て…」

「失礼だわ…」



また女子達がひそひそ話しているが、どこの世界も女子は女子だな。

つーか呼び捨てにしちゃ悪いのかよ。

同い年っしょ?



「え、えぇ、こちらこそお願い致しますわ!」



私が周りの声に不思議がっていると、ルビーはその深い緑の瞳をこちらに向けて、きれいに整った顔を何故か赤くした。


名前通りすぎるんですけど!

かわいいな!



「さすがルビー様…」

「何てお優しい…」

「公爵令嬢だけあるわ…」



あぁ、こいつら同じことしか言わねー…、さすが女子!

つか、こーしゃくれーじょーって、何だし!


『ま、どうでもいっか』と、大人しく席に着いたのだった。



はいはい、悪役令嬢の登場ですー。

早くキャラクター揃わないかな~

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