他国の情報
旅行に向けて準備などを進めるアフィ。
そんな中旅行先の国について調べたりもしている。
どの国も独特の文化などがあり、楽しそうに映る。
とりあえず東の方の国について知ってそうな人を呼んでいた。
「東の国か、あそこはここと比べるとかなり独特だぞ」
「それも含めて知りたいんだけど」
「どこから説明するかな」
呼んだのは東の国からの留学生でもある流。
そっちの方は詳しいだろうとの算段だ。
「東の国っていっても、近代化は普通に進んでるからな」
「何か名所とか名物とかない」
「俺の国は全国に名物なり名所なりがあるけど」
「他の国は?」
「大陸側になると何かとやばいって言われる国はある、観光ぐらいなら別だろうけど」
東の国は大陸側になると安全は保証出来ない国もあると流は言う。
ただ観光ぐらいならそんな大きな問題にはならないだろうとも。
そういう国は変な真似をしないようにすればなんとでもなるとは言う。
「なら流の国について聞かせてよ」
「俺の国か、北の方は食べ物が美味しい地域だな、南の方は文化が面白いと思う」
「ふむふむ」
「あと中心、要は大都市部は国のいろんなものが集まるけど、物価は高めだな」
「なるほど」
流が言うにはその国は食べ物に困る事はないだろうとの事。
移動についても高速鉄道やローカル線など、手段はいくらでもあるらしい。
高速鉄道というのはこの国ではあまり聞かないものなので、興味が湧く。
「高速鉄道ってどれぐらいの時間で移動出来るの」
「中央の都市部から西の大都市まで二時間程度だな、南の方まで行くと三時間ぐらいだ」
「はぁ~、そんなものがあるんだ」
「俺の国は山が多いんだよ、だから山を貫通させたりしてるわけ」
「それ凄くない?」
なんにしても流の国は面白そうなイメージが湧いてくる。
とはいえ東の国は危険な国もあるとの事。
だからこそ国の事はきちんと勉強していけという事らしい。
「そういえば島国なんだよね?流の国って」
「そうだぞ、だから夏は湿度のせいで不快感マキシマムな暑さが襲ってくる」
「夏ってそんな凄いのか」
「俺の国の夏は湿度のせいっていうのが大きいんだよ、砂漠の国は夜は涼しいからな」
「季節の環境も国によって様々、か」
とりあえずは情報はノートにまとめていく。
食べ物などについても聞いてみる。
ある程度は食べた事もあるが、改めて。
「食べ物でこれは食べておけ、みたいなのってある?」
「そうだな、北の方なら海の幸、西なら粉もの、南の方なら肉類なんかがおすすめだ」
「ふむふむ、海の幸に粉もの、肉類か」
「特に西の地域は食い倒れの街なんて言われる程度にはグルメ街だしな」
「食い倒れの街か、凄い表現だね」
流が言うには同じ食べ物でも地域によって違ったりするという。
そういった違いを楽しむのも楽しみ方だと。
なおルールもあるのでそれには従うようにとの事。
「あと外せないとしたらラーメンかな、あれは全国にご当地ラーメンがあるとも言われるし」
「ラーメンってそんな凄いものなの?」
「リーズナブルではあるが、店によって毛色が多種多様なんだよ」
「つまり同じものがほとんどない、みたいな感じ?」
「そう、全国全店制覇しようとしたら病気は待ったなしだな」
だがそれはそれで面白いと思うアフィ。
他にも何か面白い食べ物がないか尋ねてみる。
そこから出たものは意外な食べ物だった。
「面白いものだとしたらカレーだな、特に海軍カレーはおすすめだ」
「海軍カレー?それって海軍で食べられてるって事でいいの?」
「そう、それを提供してる店とかがある、海軍の基地がある街の名物だな」
「なるほど、軍の食事っていうのも面白そうかも」
「この国でも騎士団の食堂が一般開放されてるだろ?」
流が言う海軍カレーは海軍基地のある街の名物でもあるという。
軍艦の名前を冠したカレー、つまりその軍艦の味が楽しめると。
それは基地のある街だからこそ出来るものらしい。
「ふむふむ、じゃあ次は行った方がいい観光名所とか教えてよ」
「観光名所か、分かった」
そうして流の国の事をいろいろと聞いていくアフィ。
大陸側の国にも一応行こうとは考えるが、そっちは覚える事も多そうだ。
旅行に行くのは春頃。
春はもう目の前である。




