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ついでの同行者

春頃に出発する旅行の準備を進めるアフィ。

そんな中思わぬ人に声をかけられる。

彼女も目的はあったのでちょうどいいという事なのか。

一応相談はする事に。


「さて、食料とかは直前でいいとして、あと何があるかな」


「緊急時に使う道具とか?」


「む?アフィ、何をしている」


そこで声をかけてきたのはエロイドだった。


ついさっきまで街の外で剣を振っていたようだ。


「そんなに物を買い込んでどこか行くのか?」


「かくかくしかじか」


「なるほど、イナに外の世界を見せてやりたくて旅行に行くのか」


「うん、春頃に行くんだって」


「面白そうだな、私も共に行って構わんか」


エロイドも一緒に来たいという事らしい。

今はこの街を拠点にしていて、離れるつもりはないという。


だが旅で他の国に行くならついていけば強い相手に出会えるかもしれないと。


「つまり強い相手を探して一緒に来たいって事なのかな」


「そうだ、構わないか」


「別にいいよね、でも旅費は自腹になると思うけど」


「それは構わん、金なら余っているからな」


「そういえばエロイドって街の周辺に出る魔物とか倒してたんだっけ」


魔物は世界的に見ても数は少ない生き物でもある。

一部の地域にのみ生息して、主に野生動物などが変異したものを指して言う。


錬金術に使う材料などを野生動物などが体内に取り込んで生まれると言われているが。


「金なら余っているぞ、最低限の衣食住さえ確保出来ればいいからな」


「エロイドって意外とそういうのには無頓着だよね」


「別に興味があるわけでもないからな、最低限食べて着飾れればそれでいい」


「だから普段からあまりオシャレとかしてないんだ」


「そもそもそういうのはよく分からん、分からないものを選ぶのも難しいからな」


エロイド曰くオシャレとかそういったものに興味はないという。

本人の素材は悪くないのだが、本人がそれに興味を示さない。


ついでに戦いにおいて衣服とは動きやすさが大切だと本人は言う。


「私は強くなるために生きているからな、身のこなしが衣服に求める条件だ」


「だからそういう軽装なんだね」


「全身を包むような衣服は動きを妨げるからな」


「そういうのも考えてるなんて凄いんだね」


「戦いに身を置くものとしては当然だろう」


エロイドは以前言っていたように、因縁の相手を探している。

その相手を倒すために様々な国を旅してきた。


それを見つけて討ち果たすまで戦いは終わらないのだと。


「なんにしても一緒に来るなら構わないよ、ボディーガードとしても頼もしいしね」


「アフィがそれを言うのか、私より強いくせに言ってくれる」


「アフィってそんなに強いの?」


「剣の腕なら少なくとも私より上だ、そのくせして剣をめったに抜かないからな」


「エロイドに言われると悪い気はしないんだけどねぇ」


エロイド曰くアフィの剣術は自分より上だという。

とはいえ当のアフィは剣はあまり使わない。


戦いになっても道具を主に使うばかりだという。


「あたしは剣術は確かに強いと思ってるけど、そういうのはあまり好きじゃないし」


「強さを持っているくせに武器を使うのを好まないというのも宝の持ち腐れだな」


「そもそも外に出るのは採取とか探索だから、戦いは避けるものだもん」


「スタミナは温存したいって事なのかな」


「もったいない話だと思うのだがな」


なんにしても旅にエロイドも同行する事となった。

戦力としては頼もしい限りである。


サバイバル術なども心得ているからこその頼もしさだ。


「とりあえず宿を確保出来るとも限らないからね」


「分かった、野宿用の準備もしておくとしよう」


「エロイドはそういう知識が豊富だから助かるしね」


「エロイドのお姉ちゃんって野宿とか得意なんだ」


「元々は旅の剣士だからね、そういう知識は豊富みたいだよ」


とりあえず出発の予定をエロイドに伝えておく。

その時になったらターミナルで合流しようとも。


エロイドも明確な日時が決まったら教えてくれとの事。


「では出立の日時が決まったら改めて教えてくれ」


「分かった、春頃に出る予定だから、日時が決まったらね」


「頼もしい人が増えたね」


こうして頼もしい戦力が増えた。

旅に出るのは春頃を予定している。


その時に合流して国を出発する事に。


未知なる世界への期待感が高まっていく。

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