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7話

「こちらです」


案内された部屋は学校の教室のような部屋だった。長い机に椅子が三つずつ置かれていた。その部屋には、ローブに身を包んだ女性がいた。ライトグリーンの髪をした20代くらいの優しそうな女性だ。


「ようこそ、私が魔法について授業をするウェンディ・シラスノールです。よろしくお願いします」


この女性が俺たちに魔法について教えてくれる先生だった。


「ああ、こちらこそよろしくウェンディ先生」


「・・・先生ですか」


俺が先生と呼ぶと顔が少しにやけた。どうやら、先生と呼ばれたのがうれしかったようだ。


「ん、んんっ、それではさっそく授業のほうを始めたいと思いますので席に着いてください」


先生にそう言われたので俺たちは席に着いた。例によって俺と西園寺、九条が一緒の机を使いイケメン君は違う席だ。リリシアは俺たちの後ろの席に座った。お目付け役は壁のほうで待機している。


「まず、魔法には火、水、風、地の四つの基本属性。そして、それ以外の特殊属性があります。特殊属性の数はいくつもありいくつあるかは把握されていません。有名な特殊属性を上げるとすれば空間や時があります」


基本属性が四つで特殊属性はたくさんあると。


「さらに、魔法には等級があり初級、中級、上級、超級、神級があります。上級魔法が使える魔法士はかなり優れていると言っていいでしょう。超級に関しては使える魔法士は私を合わせて四人しかいません。そして、神級はお伽噺の存在ですね。なので、神級は神のみ使えると言われています」


「・・・先生ってかなりすごい人?」


先生が四人しか使えない超級魔法を使えると聞き実はかなりすごい人なのではっと感じた。


「ええ、まあ」


先生は照れくさそうに頬をかいた。


「ウェンディはすごいんですよ。彼女は四魔将といわれる超級が使える魔法士の称号を持っているんです。四魔将は火、水、風、地の基本属性の超級を使える魔法士のことです。ウェンディは風の四魔将なんです」


「それって五人目が出てきたらどうするんだ?」


俺の言葉に困ったリリシアは困った顔をした。


「・・・その時になったら考えましょう。ただ、超級は魔法士が一生を捧げても取得できないと言われています」


「へ~」


「まあ、その話は今度にしましょう。次に教えるのは詠唱についてです。魔法を使用するには詠唱が必要です。例えば、『風よ吹け、ウィンド』」


すると先生の手のひらに小さな竜巻みたいなものが出てきた。


「さらに詠唱破棄というものがあります。『ウィンド』」


手のひらに出ていた竜巻を消しもう一度竜巻を出した。だが、今回先生が使用した時の詠唱は短かった。


「これは最後の魔法名だけを言うことで使用することができる方法です。さらに無詠唱があります」


先生が先ほどと同様竜巻を出したが何も言わずに魔法を使用した。


「これが無詠唱です。無詠唱は何も言わずに魔法を使用する方法です」


ここまで説明すると先生は出していた竜巻を消した。


「そして、超級以上を使用する際に用いるのがオリジナル詠唱です。実は超級魔法は自分自身が考えた魔法なので元からある詠唱ではなく自分自身が詠唱を考えなければなりません。これは適当に言葉を並べればいいわけではなく、その魔法がどのような魔法か、どのような願いを込めるのかなど様々なことを考え作り上げた詠唱が世界に認められることにより完成します」


そこまで話すと先生はふうっと息を吐いた。


「なるほど分かった。なら早く魔法を使う」


西園寺が早く魔法を使いたくてしょうがないといった感じになっていた。その目はいままで見たことないきらきらした目をしていた。まるで新しいおもちゃを見つけた子供のような目だ。


「まあ、少し待ってください」


そんな西園寺を落ち着くように言うと先生はドンッと水晶を教壇の上に置いた。


「これは適正属性を知るための魔道具です」


「適正属性?」


早く早くとせかす西園寺は聞いたことない単語に反応した。


「適正属性とは自分が使用できる属性のことです。魔法はすべての属性を使うことができるわけではありません。自分に合った属性しか使用できません。なので、この魔道具で自分の適正属性を知るのです。では、まず・・・」


「はい!」


先生が誰から適性を見るか決めようとしたとき西園寺が元気よく手を上げた。こんなテンションが高い西園寺を初めて見る。


「それでは、サイオンジ様この水晶に手を置いてください」


先生に言われるがまま西園寺は水晶に手を置いた。


すると水晶の中に様々な色が浮かび上がってきた。その色は赤、青、緑、茶など様々だった。


「こ、これはっ!」


それを見た先生は驚いた顔をした。


「火、水、風、地の四属性。さらに、特殊属性の光、闇、空間。さらに、いままで発見されていない属性が一つ!」


「す、すごい」


先生は興奮したように水晶を見つめ、リリシアは目を見開いて驚いていた。


「すごいの?」


「すごいですよ!八属性ですよ!普通の魔法士は基本属性が一つあれば十分で二つあれば優秀と呼ばれます。そして、特殊属性を所持していれば魔法士としてかなり優遇されます。ですが、サイオンジ様は基本属性はすべてと特殊属性が四つ、伝説の賢者様のようです!」


普通は一つで二つ適正属性があればすごいと。そして、特殊属性一つで魔法士としての立場が優遇されるということは特殊属性がそれだけの力があるということだろう。


「そう。それでもう一つの特殊属性って何?」


「わかりません。ただ、サイオンジ様が魔法を使っているうちに自然と理解できると思います。なので、今現在はどのような属性かはわかりません」


「そう・・・」


とりあえず西園寺がやばいということが分かった。


「すごいです。これはサイオンジ様に研究を手伝ってもらったほうが・・・・・・」


先生がぶつぶつとつぶやいている。その内容までは聞き取れない。


「ウェンディ、まずは皆さんの適正属性を見てみましょう」


「そ、そうですね。それでは次にクジョウ様どうぞ」


「わかった」


リリシアがウェンディに諭すと次に九条の適正属性をみる。


九条が水晶に手を置く。すると赤と黄の二種類の色が浮かび上がった。


「すごい・・・」


先生がまた驚いた顔をした。


「クジョウ様は火と特殊属性の雷の二つが適正です」


「なるほど」


九条はそれだけ聞くと後ろへ下がった。


「で、では次にサトウ様」


「は、はい」


おっと、そういえばいたなイケメン君。


「サトウ様は光の特殊属性が適正です」


だんだん慣れてきたのかそれとも最初の西園寺が凄すぎて他が霞んでしまっているのか、特殊属性だというのに先生は何も言わなかった。


「では、最後にアカハ様どうぞ」


「ほいほい」


俺はどの適性がでるかワクワクしながら水晶に手を置く。


「えっ・・・」


俺が手を置いた水晶を見た先生は驚いた顔をした。


だが、その驚きは西園寺の時とはちがう驚きと困惑が混じった表情だった。


そのことに不思議に思い俺も水晶を見た。すると、


水晶は透明なままだった。


「アカハ様の適正はなしです」


「・・・え」


ピシッ!


その言葉を聞き俺の時は止まる音がした。

なんか設定がごちゃごちゃしてきた。


メモか何かにまとめたほうがいいのかな?

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